おはようございます。

出先からの執筆になりますが、イラン騒動にはあきれ果てています。各地でガソリンスタンドに長蛇の列ができていると聞きましたが、正直、本当にいますぐ戦争が起こるのか、と思っている人たちはメディアなど信用すべきではない、と記しておきます。

 

イラン問題について

まず、原油価格のチャートを貼り付けておきます。

先ず、いつも申し上げるように原油の需要のピークは12月です。これは、冬場、北半球のほうが多いため、北半球での暖房油の需要が高まるためです。

その需要のピークは12月であり、12月までに各消費国、日本をも含め原油の輸入をピークにさせます。たとえば、今年は暖冬だそうですが、そうなると暖房油の需要は減ってしまいます。

中東から日本に輸入する場合、1-3か月の日柄を要し、12月に輸入したものが3月に最悪なってしまいますのでそのときには暖房油の需要がなくなってしまう可能性があるので、1月は価格が下がる月なのです。

ですので、中東各国は、12月に必死に商売をするのです。そしてクリスマス前までにはその年の暖房油需要を確定させてしまうのです。そうなると、去年の場合、イスラエルでパレスチナとの紛争が多発をしたのです。

参考までに、パレスチナはイランの支援を受けていると一般的に言われており、結果としてトランプをイライラさせたことは想像に難くありません。

そこに79年のイランアメリカ大使館の騒動を想起させるイラク大使館への襲撃が起こったのです。これは、私も想定外のことであり、これによって多くのアメリカ人は79年のイラン大使館問題を思い起こしたのです。

結果は、トランプがイランの革命防衛隊指導者を殺害する作戦行動に出たのです。

つまりアメリカを本気でイランは怒らせてしまった、というのが今回のことの推移になります。

考えていただきたいのは、イランもアメリカも世界有数の産油国であることです。アメリカが世界最大の産油国であることはここで何度もお伝えしました。

この原油価格の高騰について一番、恐れるのはオイルショックでの原油価格高騰による需要の減退です。これはアメリカにも言えるのです。

戦争を起こして、需要が後退するのはアメリカ、イラン、中東などの産油国にとって誰の利益にもなりません。

世間一般で、アメリカとイランは戦争をしないというのがアメリカの専門筋でのコンセンサスになっているのは原油価格絡みの問題です。

しかし、私はこの意見に対して、反論があり、まずイラン政府というのは何を指すのか、という問題です。

一般的にはロウハニを筆頭とした大統領のことをイラン政府といいます。ところがイランには大統領よりも偉い、ハメニイという宗教指導者がいます。こちらのほうが組織上、格が上なのです。

ロウハニは穏健な路線を普段から発言をしますが、ハメニイは過激な発言ばかりをします。どちらがイランの意見なのか、というのは制度上、ハメニイになるのですが、ロウハニの意見をメディアは尊重をします。この理解がないためにメディアの報道はめちゃくちゃなのです。

今回のイラク大使館は主に革命防衛隊が行ったと聞きますが、この指導はハメニイなのです。つまりロウハニという大統領はカヤの外なのですが、欧米諸国は一生懸命、ロウハニを相手に交渉しているのです。理由はハメニイが表に出ないからです。

またスイスを通じて交渉というのはダボス会議を通じて交渉をしていると思われます。

そして、一番、大事なことは確かにイラク大使館への襲撃は、私を含めて震撼させました。しかし革命防衛隊指導者の殺害でケリがついたと思います。

このイラク大使館への襲撃によって、私からいわせれば原油価格はいくら上がったんだよ、65ドルだろ(笑)、ということです。これでガソリンスタンドに行列を作るほどの危機なのか、と思うのです。案の定すぐに60ドルに急落をする訳です。

バカバカしくてお相手にできない、というのが本音です。

いちおう、今は落ち着いていますが、アメリカのやり方というのは、今はイランの国力を落としているだけの話です。国力が落ちたときに、叩くとは個人的にはおもっています。根本的な狙いはイランの体制崩壊だと考えています。

アメリカの本音はサウジや、イスラエル、ゴーンの逃げたレバノン、ヨルダンなどがイランと内戦を繰り広げてほしいのが本当のところだと思います。しかし、そういうシナリオが上手くいかないのでイランの体制崩壊を望むだろうという結論になります。

つまり最終的にはシーア派指導者の殺害になるのでしょうね、それには国民のシーア派の指導者への不満の爆発が契機になると思っています。よくわかりませんが、まだ全面対決の時期には機が熟していないと思います。

 

ゴーンについて

ゴーン被告、逮捕は陰謀ー西川氏ら日産関係者や政府が関与と批判 ブルームバーグ

要するに犯罪者が、自分を正当化するためにグダグダほざいているだけの話なのですが(笑)。

日本人や日本を愛しているなら、後ろ足で砂を掛けるようなことしないで、日本の法律を遵守しろよ、アホと言いたくなります。

日本のこと好きじゃないから、日本の慣習やルールを破っているのでしょ、というのが本当のところです。本当に好きなら日本を裏切りません。こんな詐欺師に騙される日本人の読解能力のなさにあきれています。

この事件の本質はブルームバーグの記事の中にあります。

「共同通信は、安倍首相が8日夜、ゴーン被告の政府批判に関し「本来、日産の中で片付けてもらいたかった」と述べたと伝えた。」

これで、終わります。要するに権力争いの中にゴーンが日産のお金をがめただけの話なのです。日本政府の陰謀とかウソの話をさも本当かのようにしゃべっていますね。

 

マーケット

以前に私が記した109.2までようやく戻りました。あとは円高になるのを待つだけです。きっかけ待ちです。

そうなると材料は何になるのであろう、というのが疑問ですね。