おはようございます。

ずっと頭を悩ましているのですが、トランプ大統領が金利を一気に下げろと要求するツイートにさらに悩みが深くなる毎日です(笑)。正直、利下げの妥当性がみつからないのでなんとも言えません。

今回はまとめを書いていきたいと思います。

経済成長と金利

上記は、GDPと市場金利の関係になります。黒い点線がアメリカ国債10年物金利、青い棒線はアメリカ年率の成長率になります。

青い線。成長率が下がれば、黒い点線、金利も下がっている状態です。すなわち、経済成長と金利は整合をしているということになります。

前期が2.7、1-3月が2.3になりますので、その差は0.4になります。政策金利は0.25刻みでの変化が一般的になりますので、予想しうる政策金利変化は0.25-05の利下げが見込まれるということになります。

では、今後はどうなるかといえば、非常にかんたんで、何度も言うように、9月の末までアメリカの成長は去年と比べれば成長は減速をします。ただし、成長することに疑いの余地はないということです。

つまり、この成長減速は9月末、つまり今期末まで続き、年末には成長軌道に再び戻ることは確定路線だと私は思っています。これは、この成長というものが前年比なのですから去年の10月からアメリカ経済が減速をしているので、9月末までは成長が減速するのは当然の話です。

この成長減速期間をなんとかして、この減速を最小限に食い止めようとしているのがトランプだということです。

上記はアメリカ2年債利回りと政策金利の比較になります。

政策金利と2年国債利回りは明らかに乖離をしています。参考までに2年債国債の利回りは7/29引けで1.86になります。52週国債利回りは、1.99です。

これを平均年利2パーセントとすると、政策金利との乖離を解消するのには0.25程度が妥当ということになります。

ここまでのまとめ

以前から書いていることをまとめていきます。

① 今回、さらに低金利にすると「バブル発生」の可能性が一段と高くなる
② 国際協調という観点からみるとECBが緩和の拡大を見送った点からいえば、行わない

ここまでは、利下げをしない理由になります。
③ GDPと市場金利には相関性があり、その乖離を埋めるためには利下げは妥当

この3つの点について今まで書いてきました。

これらを総合的に判断すると、もう訳がわからなくなってきているというのが今朝の判断になります。

一方で、このFOMC終了後のマーケットの動きに関しては。

① 利下げをした場合、株価はすっ飛ぶ
理由は非常にかんたんで緩和マネーがマーケットを覆いつくし、その資金が市場に向かう
また今まで、株価を支えていた要因は、低金利でありその低金利がさらに進むということになれば、株価は余計に買われるということになります。

② 現状維持に動いた場合
この場合、現在の市場金利は完全に利下げを織り込んだ価格になっており、ファンドのアンワイドが完全に起こることは必至な状況

という予測になります。

私としては②を主に支持をしていますが、万が一①の結果になっても、買えばいいだけと思っています。

ではドル円に関しては、

ずっと示している日米の実効為替レートになります。

① アメリカが利下げをした場合には、金利が低下することになります。

この場合、実効為替レートには金利をも含まれている訳ですから、その金利計算式、アメリカ絶対値×(1+金利)になるのですから、この金利が下がると掛け合わせる数字が減る訳です。

つまり絶対値の上下動が日々0.25以上ある訳がありませんので、自動的にアメリカの絶対値は下がりません。

日銀が政策金利を変更する必要性は、きのう安倍総理、内閣府がGDP成長の低下を予測したということはある程度、金融政策の変更も想定しておかなければいけませんが、安倍総理も口にしたように、万が一、下押しリスクが存在した場合、マクロ経済政策を迅速に手を打つ、と言っていることからも、よほどのことがない限り日銀の政策に変更なしです。

ただ、アメリカが金利を下げた場合、同じパーセンテージ、日本の絶対値×金利の計算も減るでしょうからドル円の大勢には影響がなくなります。

つまり利下げをしたら円高とほざいているアホがたくさんいますが、ロジカルに考えると円安になるのに、なぜ、円高とほざくのでしょう。

そもそも、金利下げを織り込んでいるのに、円高にならずに円安になっている時点で、円安と予想せずに円高とか言っちゃっている時点で間違いだということに気づかない頭の悪さに辟易をしています。

要するに金利差なんて概念が存在しなく、ここ数十年、日本の絶対値が上昇して、アメリカが減少するなんてことがないので、金利差といっていれば当たりましたが、これからはそういう訳にはいかないということです。

分母の円が増大し、分子のアメリカが減少をすれば解は大きくなるのですから円安です。また、日米双方ともに金融政策に変更がなくても円安ということはわかっていることなのです。

つまり正しい、ロジカルで考えていけば円安にしかならないものを、円高、円高と言って、円安になると、いつものように知らないふりをしてトレンドで円安が出たから、円安とかまた言い始めるのでしょう。こういう連中を信じてはいけません。