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ファンダメンタルズ分析を学ぶ意味

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はじめに

みなさん、こんにちは。

「角野實」といいます。はじめまして、という訳ではないとう方も大勢いらっしゃると思いますが、取り急ぎ、はじめまして。

この5年間、私は「FX Works」というサイトで執筆をしていましたのではじめましてではない方も大勢いらっしゃると思います。

その読者のみなさまには、また、お前かよ、というお声も多いと思いますが、その5年間というのは日々、勉学の積み重ねだったと思います。

執筆の最初のころは、自分でも恥ずかしく読み返しもしていないのですが、おそらく本当に今から考えると恥ずかしいことばかりを書いていたような記憶があります。

少し、マーケットとは違いますが、人間というのはさきごろ、野球界レジェンドと言われるイチローさんも言っていますが「人間にはそんなには差がない、違うのはその差を広げるために日々の積み重ねを努力することが才能の違いだ」ということに深い感銘を覚えます。

なぜなら、私の執筆も日々の積み重ねによって、毎日、毎月、毎年、磨き上げられてきたものだと思います。

私は幼いころから将来に対する不安というものが人一倍、強かったような気がします。ですから地道に仕事を重ねる公務員のような仕事が自分でも一番、向いていると考えてきたのですが、なぜか、どういう因果か、マーケットという一番、不安定な職業に就くことになってしまいました(笑)。

マーケットの勉強にはテクニカル、ファンダメンタルズ、内部要因などさまざまな分野がありますが、殆どの方がテクニカルを勉強しているというのが現状になります。

しかし、本当に、このテクニカルというものが、マーケットの予測に対して有効なものか、どうか、ということが現在、盛んに議論をされています。

そのきっかけは言うまでもなく2008年に発生をした「リーマンショック」という事件です。今回は、序文にかえさせていただき、テクニカルの有用性と、ファンダメンタルズの有用性というものを解説していきたいと思います。


テクニカル分析の歴史

テクニカル分析というとさまざまなオシレーターや分析ツールがあり、その有用性はともかくとして便利性は従前のファンダメンタルズや内部要因分析と比較をすれば優れているものです。

なぜなら、テクニカル分析の代表格、RSI(相対力指数)というのは50パーセントが中立で、70.%以上は売り、30パーセント以下は買いと、だれでもわかるようにマーケットを説明するようにできているのです。

つまり、数字の表明を知っていれば、だれでも理解ができるということに大きな利点がある訳です。反面として、いつも私は言っていますが、表面上の数字は誰でも理解ができる、でもRSIというものがどういう構造でできているかを理解すれば、RSIが機能しないという連中は間違っているというのもまた、事実だと思います。

このように、本当の数字がわかっていない人たちでもマーケットを身近にさせてくれたのが、テクニカル分析だと思いますが、一方で、その浅い、浅薄な理解がマーケットで大きな損を出す人が続出したことも功罪として挙げられると思います。

そのテクニカル分析は、やはり、コンピューターの幕開けとともに登場したのだと思います。現在のAIがそうであるように、テクニカル分析が万能だと思われたのは1970年代のアメリカになります。

要するに今までの世界では計算はすべて手計算で行わなければいけない、ということになります。読者のみなさんに10日の平均線を毎日、手計算で行うことの辛苦を知っている人はまず間違いなくいらっしゃらないと思います。

余談になりますが、私は、就職して毎日、10日の移動平均を手計算で出していました(笑)。その辛さはいいようがないくらいしんどいものでした。今じゃ、みんなパソコンが自動的にやってくれるのでこれほど楽なものはないでしょう。

たとえば10日の移動平均を、1年、250営業日分を計算するとすれば、正確性を期すためには、だいたい半日はかかります。計算の遅い人では1日かかってもできない、という事態が発生をします。

そこにパーソナルコンピュターが登場をして自動的にやってくれるのですから、そりゃ、現在のAIのようになんでもパソコンでできると勘違いできる人がでて当然のことになります。

参考までにAIがすべてのことをできると勘違いしている人が大勢いらっしゃると思いますが、できっこありません。

いくらAIが優れていても人間の脳にはかないません。これははっきりと断言をします。つまりAIの将来は有望といって投資する方々は近い将来、相当な痛い目に合うと言っているのです。

AIやパソコンが優れているのは、単純作業だけであって、人間の感情や行動が絡むものには全く、その威力は発揮できません。

このテクニカル分析も1970年代にアメリカに登場し、日本で本格的に普及をしたのは、2000年代に入ってからです。この21世紀に入って普及をしたのは2000年代にパソコンが大きく普及したからになります。

複合的要因ではありますが、オンライントレードが導入されたのもこの前後です。

そして、このテクニカル分析をパソコンが自動計算をしてくれるということ、いままで丸一日かかっていたような計算を1秒以下でやってくれるのですから、あの当時もパソコンを万能と思い込んでいる人が多数いたのです。

テクニカル分析も同様で、今までやりたかった計算が一般の投資家までもが一瞬にしてできるようになったのです。まさしく今の、AIと同じような状況になっているのです。

つまり、ほとんどの人は、テクニカル分析によって世界中のすべての問題や、マーケットで起こる不測の事態にも対処できると「勝手に」思い込んでいるのです。

歴史を学べば、そんなことはありっこないのに、ほとんどの人はその可能性を追いかけて今もテクニカル分析に一生懸命、精を出しているというのが現状でしょう。


テクニカル分析の実態

みなさんがテクニカル分析を行う理由というのは誰もが一緒だと思います。

それは、マーケットで利益を出して、家計の足しにすること、そしてあわよくば、大きな利益を得て一生、安泰な生活を送ることだと思います。

では、テクニカル分析での勝率を考えていきましょう。

たとえ、人が最終的な決断をする思惑のテクニカルの判断でも、全部、自動的に機械が判断していくテクニカルでもその最終的な勝率は、3割以下になるのが必然です。

これは世界でテクニカル分析を行っている投資家はたいていの場合、そうなるはずなのです。つまり、もっと平たくいえば、10回のトレードを行って、3回しか利益をつかめないというのが現状で、勝率が5割とか、6割に行く人は稀です。それでも、半分しか当たらないのですから、サイコロを転がしたほうがましなのです。

つまり、テクニカル分析をやっている人の勘違いというのは、いままでさまざまな分析をしても将来が全くわからなかったのに、それが3割近くはわかるようになったから、この分析の精度をあげればもっとわかるようになるであろう、ということがテクニカル分析なのです。

1970年代からテクニカル分析が始まって、その確率の3割という数字は50年経過した現在でも変わりがありません。そこにAIが誕生して、さらにその確率が上がると思われていますが、結果は3割のまま、です。

つまり、機械がどれだけ進化をしても、その正答率は上昇しないのです。これは「テクニカル分析の限界」といっても過言ではありません。

世界では、このテクニカル分析の総本家はアメリカのシカゴ学派、為替の変動制相場を提唱した「ミルトン・フリードマン」が率いるシカゴ大学となっています。

彼らは、この限界を1970年代には察知をしており、その正当性を生み出すために、さまざまな学説を公表しています。いろいろな学説を紹介するのには、ここでは難しすぎますので、簡単にわかるものを公表していきます。

たとえば、テクニカル分析の大家がよくいいますが「間違えたら切れ」というのは、要するにテクニカル分析は当たらない、と言っているようなものです。そして10回のトレードで3回当たる確率であっても、20回連続して外れ、その後6回、正解することもありますので「根気よくやれ」ということもよく言われます。

これを冷静によく読んでみてください。テクニカルが万能と思っている人にはなんとも耳に心地よく聞こえるでしょうが、私が読めば、詐欺師の言い分にしか聞こえません。

なぜなら、やっていることはサイコロ転がしと同じです。サイコロの出目にしても回数をこなせば、その出目の確率が大数の法則によって均一になる、というのと一緒です。つまり「予測をするな」ということになります。どこかで、その確率は一緒になるのですから。

だから、テクニカル分析の大家と呼ばれる人たちは「将来を予測するな」というのです。なぜなら、将来はわからないものだから、と。

まるっきり詐欺師の言い分と同じです。要するにテクニカル分析は、未来を予測するものではなく、確率論なのだから絶対的なものではない、と言いたいのです。テクニカル分析論者は。

これを一生けん命やり続けるのであれば、丁半博打のように出目によって売りか、買いかを決めたほうがその確率は5割なのですから、結果は良い訳です。

もしくはずっと買いを続ければ、確率は5割に何れは収れんするのだから勝率はテクニカル分析よりもずっと高い訳です。

要するにテクニカル分析は、素人がマーケットの将来が全く予測つかないのを3割だけ見えるようにした功績は大きいのですが、「実質は博打よりも確率は悪い」ことになります。

テクニカル分析が学問として成立をしない理由は、これです。適当にやったほうが当たる、ということが頭の良い、大学教授などはわかっていることなのです。この確率を5割に引き上げるのにも一苦労なのですから、学問でも、研究でもなんでもないのです。私から言わせれば単なる茶番なのです。

では、AIが万能と言っている人たちの将来はどうなるのでしょうか?(笑) 言うまでもありません。


懐古主義ではないが、マーケットの基本はファンダメンタルズ

私は今でも将来が不安でたまりません。ですからそのストレスを解消するのにはわかることを確実に対策することです。

とても確率が3割しかないテクニカル分析に身を委ねてマーケットに対峙する訳にはいきません。私の本心は、未来が確実にわかる方法なのです。

そこでこの5年でいきついた方法はテクニカルでもない、内部要因でもない相場人生25年の結論というのは「ファンダメンタルズ分析」に行きつくのです。

この結論は、世界の著名な投資家である「ウォーレン・バッフェット」、「ジム・ロジャース」、「ジョージ・ソロス」でも同様のことです。

彼らがテクニカルを堂々と聴衆の前や著書の中で語っていることがありますか?ある訳がありません。彼らくらい経験を積むと、テクニカルがマーケットの判断には役に立たないかを知るからになるからです。

たとえば、固定電話というものが年配者の家庭にはあると思います。でも、携帯電話のほうが格段に便利なのにいまだに、固定電話をもつ個人の家庭や企業はあります。この理由は非常に明快です。

ベルが電話機を発明したのが1875年になります。現在は2019年になりますから、その誕生から145年の月日が経過をしています。そして携帯電話が発明されたのは1970年代になると思いますが、登場から約50年になります。

おそらく固定電話が無くなるのは、この発見から携帯電話が普及する1990年代までの115年間と等比の115年後になります。つまり2105年前後になります。

これは学説でも証明されていることで、発明からそのピークの時間経過と同じ時間で消滅されるということがわかっているのです。

ではファンダメンタルズというものの発祥は、いつでしょう。古くはアダムスミスの国富論に価格は神の見えざる手の時代にはあったのですから、おそらく紀元前から需給を考慮した値段予測は存在したのでしょう。

つまり、値段予測の需給や消費動向、社会情勢、金利などを背景とした価格予測方法は、古来から残るものですから、おそらく今後も主流であり続けることでしょう。

テクニカル分析は誕生から50年が経過していますが、その確率は3割にもみたない状態です。しかし、その事実が認識されようとしたときに今度はAIというものが誕生し、おそらくまた蘇ってくるでしょう。でも、その確率はAIによってでも上昇はしていません。

よくなっていないのが事実です。それを雰囲気というセンチメントでみなさんが勝手に勘違いをしているだけの話です。ITバブルのように破裂をして気づくことになるでしょう。

つまり、テクニカル分析がマーケットの世界を席巻したブームは一度、終わりかけたのですが、こんどはAIブームによってふたたび盛り上がろうとしているのですが、結果がよくなければ何れ、消滅するようなものになるでしょう。なぜなら、サイコロを転がしたほうが確率の良いものを学問と呼ばないからです。

ファンダメンタルズは事実と事実をかさねていけば、将来は確実に読めます。将来に対して心配症な私でも安心してその予測ができる代物です。この事実のみを重ねていく、これを実証法と言い、現代の制度では裁判制度などが実証法の典型です。

裁判制度というのは、太古の昔から存在し、そこから推測は排除されるのです。裁判で推定無罪の原則というのは、推測からでは事実を得られないから推定は無罪になるのです。

ファンダメンタルズでは、推測は一切の排除をします。証拠があることだけを採用するのが鉄則になります。そうなると荒唐無稽な予測などは出てこないことになります。

おそらく、このファンダメンタルズを勉強していけば、私の目指す100パーセント予測が達成をされるであろうと思います。

ですからテクニカル分析よりもよほど確率の良いテクニカル分析をみなさんに推奨する、ということをみなさんに申し上げたいのです。

いつの日か、テクニカル分析?お前、よくそんな「インチキ分析」やっているよな、というような時代が来るのを願っています。