おはようございます。

これだけ体調に気づかいをしてもこの気温差には体調をおかしくします。原因は寒いところでスタッフ会議がありその寒さを放置して議論を進めた結果、こうなった、すべて自分の責任です。

私は人一倍、体調管理には気を使っているつもりですが、この体たらくに情けなくなってきます。みなさんもコロナに罹患しないように注意をしてほしいと思います。私はコロナではないです、念のため(笑)

本日は、日経平均が3.1万とか3.2万と威勢のよい声があちこちから聞かれますが、そんな夢物語を見る根拠がないという話が本日の話です。

なぜ株価は上伸よりも下落に注意しなければならないか?

いつも思うのですが、日経平均が3.1~3.3万まで上伸をすると主張する人たちの根拠が全くわからないというのが本音です。

今回の株価の上昇の原因というのは、何度もみなさんにご説明しているように、その原因は「ドル安」です。

青い線がNYダウ、茶色がドルインデックスになります。

茶色のドルインデックスが下落するたびに株価が上伸している反相関の関係にあります。

ところが、1/21のイエレン財務長官の承認公聴会にて、イエレンがドル安は望まないということを発言しています。それをきっかけに、ドルがだんだんとドル安から横ばい、そして上伸の方向に向かっています。

だから株価がここ最近、横ばいになっているのです。

このようになぜ上昇したのかをわかっていれば、下落する原因はわかる、このような因果関係をきっちりと抑えることが必要だ、と私はこのコラムで何度も指摘しています。

今回の場合もドル安からドル高に転じる際に、もっとも専門家や評論家と言われる方々は今まで高かったのだから、今後も高い、という何の根拠もない話を展開し続けているだけの話だと個人的には思います。

私は株価が上昇する原因が、1/21を境に消えたのですから下がるよ、と言っているだけの話なのです。これを自分の中で消化するためには、このドルと株価の関係を毎日、チェックしないと無理だよ、ということです。

そして、株価とドルの関係ならず、円やユーロ、新興国通貨、アメリカと国境を接している国々の通貨を全部、みてほしいと思います。世界的にドル安の動きは修正されてきていることを確認できます。

そこで今回の株価の上伸は、おそらくこの辺までであろう、と推測ができます。

そしてきのうのブルームバーグにはこのような記事が
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-02-18/QOQ6V5T0G1L901?srnd=cojp-v2

要するに実質金利が上昇しているということです。これも原因でしょう。

実質金利というのは、名目金利というのは現在のアメリカ10年債の市場金利は1.3に対して、物価の上昇は1.4程度あります。つまり名目金利が実際の金利を上回ってしまったので株式市場は注意だよ、ということになります。

借入金利(名目金利)よりも実際の物価上昇の方が上回っていますので、借入をして返済するのにはコストがかかりますが、今までは、借入を行ってもノーコストで返済できたのが今後はできなくなるという意味です。

これが株価が下がる理由としているのですが、本当はドル安からドル高に転換をしているから下がるということがわかっていれば難しいことではありません。

なぜ円安になるのか?

為替相場の計算式はドル÷円だと何度も言っています。

この各項のドルや円は、実行為替レートだったり、ドルインデックスや円インデックスだったり、株価のときもあります。

今回の場合、ドル、円インデックスが指標となっています。

ドルインデックス
https://jp.tradingview.com/symbols/TVC-JXY/
円インデックス

去年から円高になっていたのは、ドルはずっと下がり続け、そして円はずっと上昇をしてきたから円高にずっとなったのです。

ドル÷円の分子のドルが減少し、そして円の分母が増価すればその答えは縮小する、だから円高だったのです。

そして1/21以降、ないしはその少し前からドルは増価から横ばいに転じ、円は1/27ころから減価に転じているのです。

ドル÷円で考えると分子であるドルは増価、円は減価になると考えれば、その解は増価になりますので円安になるわけです。

今の円安は円貨の減価、そしてドルの増価によって起こっているのです。

こういう構造的なことを理解していると、ドル円やそのほかの為替の見通しも楽にわかるものです。

今後の展開

まず、株価を左右し、為替も左右する、ドル安がおそらく完全に反転する可能性は高いわけです。

https://this.kiji.is/724297592070012928?c=39546741839462401

1/21に発言をしているのですが、1/19になっていますが、その辺は、流します。

問題はこのドル安というのは過去のコラムで円の実行為替レート、ドル人民元、などさまざまなチャートをお見せしていると思いますが、すべての通貨はドルに対して去年の2月以降に高くなっています。

この1/21発言は、これは国際社会に対して、ドル安の「国際協調を転換」するというメッセージになります。

参考までにトランプ政権では、まず最初にムニューシンがドルに関する発言を行い、トランプがダボス会議でドル高を望むと発言したことから通貨相場の基調が転換をしています。

つまり、政治家のメッセージ、為替相場に関して政治家は触れないという暗黙のルールが存在をするのですが、基軸通貨であるドルに関して、アメリカの政治家が触れた場合、世界の投資家に向けてのメッセージだということを認識するべきです。

今回の場合、議会公聴会とはいえ、イエレンがドルに関して触れるのは、あまりないことですが、それに触れたということは、重要なメッセージを投資家に示したということになります。

今度、このようなメッセージを発するときはドルが高すぎる、というときになるでしょうが、」当面、その可能性はないと思います。

トランプはツイッターで訳のわからないことを言っていました。ドルが高すぎる、金利が高すぎると、でも市場は言うことを聞きませんでした(笑)。FRBが利下げをして、初めて市場は言うことを聞きました。

つまり素人が偉そうにドルが、金利が、と発言してもその発言に合理性がないと無視されるのです。

たとえば日本の高官がドル円市場を注視していると発言をしても、それはファンダメンタルズにそった動きなので円高の流れが一時停止するだけの話です。その流れは変わりません。しかし、具体的に金融緩和を行ったり、金利操作を適切に行った場合にはそのトレンドが反転する可能性があります。

イエレンのドル安を望まない発言は、国際協調でのドル安の解除の意味をもち、はっきりいえば国際的なアメリカ救済策なのです。

国際協調が終われば、異常なドル安は終了するということです。そしてアメリカの補正予算が議会を通過すると、ドルの需要が爆発的に高まりますのでさらなるドル高になるでしょう。その反面、株価は急落するでしょう。急落の本番は3月、という方針に変更はありません。