おはようございます。

まだわかっていない方がたくさんいらっしゃると思いますので、もう一度解説をしていきます。金利差なんて概念が大間違いだということをもう一度、確認をしてほしいと思います。

きのうと変わらずで終わったドル円

このドル円相場が11/7と8の引けがほとんど変わらずで終わる理由というのは非常にかんたんになります。

この日本とアメリカの右端の変化率がともに、0.02パーセントになっていることが、きのうと変わらずの意味になります。

つまりドル円というのは計算式に転換をするとドル÷円なのですから0.02÷0.02=1で変わらずになります。

ここにちょうど、ポンドもありますのでポンド円も考えていきましょう。ポンド円はポンド÷円にて算出されます。よって、0.01÷0.02=0.5になります。よってきのうのポンド円は0.5パーセントの変化になっているはずなのです。

上記のように予測通り、0.5パーセントのマイナスになる訳です。

このように現在の相場は、金利によって動いているのです。しかも割り算でその計算は成り立ち、決して金利差と表現されるような引き算ではその計算は成立していないのです。

 

為替の計算式のもう一度おさらい

金利差でマーケットが成立しないことを確かにみなさんはご確認ができたと思います。

ここでもう一度、私も間違えたポイントになりますが、計算式をもう一度再掲しておきます。

ドル円の計算式

(ドル実効為替レート×金利)÷(円実効為替レート×金利)

によってドル円の基準値が決定されるのです。

参考までに円とドルの実効為替レートを掲載します。

実行為替レートは上記のグラフをみれば変動率が激しいとお感じになるかもしれませんが、年間でみればその変化率は3パーセント程度です。ポンドは8パーセント程度ありますが、これでも動いている方です。

一方で金利は年初アメリカ10年物金利は3パーセントと窺うような展開でしたが、現在は2パーセント程度、一時期は1.6割れもあったのですから変動率は50パーセント近くある訳です。

つまり上記の計算式においては、金利の部分が大きく変化をするので、金利を為替のマーケットでみておけばよいということになります。

 

計算式の基本

上記の実効為替レートと計算式をみればおわかりになると思いますが、基本は実効為替レートで為替相場は動くということです。

金利をみていれば常に為替レートがわかるということではなく、実行為替レートが大きく動いたり、違う方向に動いた場合、金利の動きを無視して動くということもあるのです。

金利差が連動しないとかほざいている専門家のフリをしたアホたれが偉そうにたまにいいますが、そもそもの概念を間違えているのです。何度もいいますが、金利差などで為替は動きません。

金利だけをみておけばいい、なんて認識にならないようにお願いしたいものです。

 

実行為替レートの流れは円安

実行為替レートを分析していくといつもいうように円安になっていきます。しかし、現在は、金利の動きが大きいので、金利が上下動することによって個人的には円高に短期的にはいくだろうと予測をしましたが、大幅な木曜日の切り返しによって円安かもしれないと考えています。

テクニカルも円安です。

その要因となった大幅な金利高の原因は、企業決算ということをきのうは提示しました。しかし、昨日一日で、日米ともに決算のピークを迎えたので、週明けもこの金利が下がらなければ、この提示は間違っていることになります。

では、理由をいろいろと考えてみましたが、こうではないか、と推測をします。

例年、アメリカの年末商戦の製造業は11月がピークです。早い工場は9月に稼働し始めますが、11月は全米の歳末商戦にある工場はほぼフル稼働になります。つまり原料の仕入れや設備投資の需要が起こりやすい時期とも言えるのです。

ただ、12月には製造業はすべて11月より生産量や活動は低下をします。すなわち、12月にはもうクリスマス休暇に入っていることがほとんどなのです。

その代わり、店頭販売などのサービス業は大盛況になるのです。トータルでみて12月のアメリカ景気は良いですが、製造業はもうお休みになっているのでそれほどよくないのが毎年のパターンです。

もし、金利が継続的に上昇をすれば、このシナリオを想定しなければいけないのです。

ただ、こんなに金利高になって、株価も順調に上伸するだろうか、という素朴な疑問もありますし、株価が順調に伸びているうちはトランプ砲もさく裂もしないでしょうが、いったん下がり始めると金利を下げろ、とまたシャウトするのでしょう。

そもそも週末に発表された米中合意の第一弾、さっそくトランプが関税の段階的引き下げに否定的発言をしました。だったら、何に合意したんだよ、とツッコミたくなります。

そもそも去年11/8から株価が暴落し、今年もその危機があるから、米中合意を急いだという思惑があります。来年の大統領選挙はいつなのかしりませんが、来年のこの時期はもう投票が終わっている時期だから中身がスカスカなのを自ら晒したのであろうね、と思っています。