おはようございます。
今朝は金利、債券がこれからのリスクだという話をしていきたいと思います。
過去100年間のアメリカ債利回り推移
上記は第一次大戦後からの金利の推移になります。
明らかなことは、1945年の第二次大戦終了後から金利は急騰し、そしてその後、ずっと金利は下がり続けているという事実です。
ここから推察されることは、第二次大戦後に焦土化をした日本とヨーロッパに復興のために、資金需要が激増したことによってその金利が急騰したのであろうと思います。
実際に1989年の日本のバブル崩壊近辺が資金需要のピークというのがわかる思います。その後、鄧小平の改革解放路線でも資金需要が激増するということも想像できますが、実際、金利のトレンドは下方向ですので資金需要は全く増加していないと思われます。
もちろん、供給の拡大からそれに見合う需要がない、とも言えます。ただ、1990年代後半からBRICS会議などが勃興をし、新興国にも多額の資金需要が出ているはずですが、それでも供給を凌駕できないから金利が下がり続けているのです。
このような推論から言えるのは、日本とヨーロッパの復興というものがいかに多かったか、ということです。
現代風にいえば、昔のような鉄鋼、自動車のような設備投資は産業に必要ではなくなってきて、反対に設備投資などが少ないITが勃興するから資金需要がなかったのだ、とも言える訳です。
この金利はどうなるか?
金利の変動要因は
①物価
②政府債務
③政策金利
④企業決算 などがあります。
この①-④のなかに金利の上昇要因があるのか、ということです。
物価は世界のインテリジェンスがアイディアを出し合っても上昇しません、政府債務は世界で過去最高であっても安値を追う展開です。政策金利はほとんど下げ賛成、企業決算はよいけど設備投資には一切費用をかけない傾向。
こういう状況をみていると、金利などが今後、上昇する見込みは極めて少ない、ということができます。
ただ債券の売買で考えていくと、債券の売り手である国家はいくらでも発行をしたい、それに対して買い手である投資家は、寝ていてもお金がほぼノーリスクでお金が増えていく投資なのでいくらでも買いたいということになります。
つまり、買い手の需要も売り手の需要も旺盛で、観察をしているといくらでも買い手は誕生しそうな気配です。このマイナス金利でも、国債はあっという間に売り切れる、消化する訳です。
となると、現在も歴史的な低水準の金利ですが、まだまだ下がる見込みがある、ということです。しかし、国債なんて結局、借金です。借り手である国家が借り過ぎて、どこかで返済不能(デフォルト)になるだろうね、とは思っています。
つまりこれから、国家が無尽蔵に国債を発行して、それを返済できないバブルが起こるよ、ということを考えています。
韓国GSONIA延長
この見通しは韓国の民意が反対する以上、韓国政権は延長できない、と記しました。結果は私の予測と反対で、延長をしました。
この場合、韓国政府は民意の逆をやっている訳ですから政権の支持率低下のリスクを持つわけです。支持率の低下は、政権の弱体化、転覆の可能性のリスクを現大統領は選んだだけの話です。
このGSONIAという象徴的な協定の延長で、韓国民の反発を招き、ほかの政策でカバーできるのだろうか、と個人的には思っています。そもそも、日常のニュースをみても韓国は本当に国際社会から相手にされているのだろうか、とは感じます。
経済の弱い、北朝鮮のニュースは頻繁に流れるが、韓国で重大のニュースが起こってもベタ記事扱いです。そもそもトランプが北朝鮮のことばかりを語り、韓国についてはほとんどコメントをしない、というレッキとした事実から私はそう感じるだけです。
どちらにしても、この決定は反日運動をあおり、余計に政権が弱体化するリスクを抱えたと思います。逆に破棄をすれば、日本との通商や韓国のEPA戦略の行き詰まりを示すだけの話です。どちらが良いかの判断は、現時点ではできないと思います。