おはようございます。
ISMが予想よりも低いということで株価が売られ、ドル円も下押しをしました。今回はその解説をしていきたいと思います。
ISM製造業指数
上記はISM製造業指数になります。
コンセンサスは49.2で結果は48.1でした。もうみなさんには当たり前のことになっていると思いますが、去年、2018年の11月は直近では、過去最高になっています。
つまり、このISMが予測よりも悪いことはすでにわかっていたことになります。この確認を怠っていた私も悪いのですが、株価の頭は28200くらいになるよ、とずっと言っていましたので予測困難という訳ではないと思います。ただし、ISMをチェックし忘れたのは申し訳ないです。
ただ、もう、来月はどうなるかよくおわかりかと思います。12月のISM指数は1月の第一営業日、1/2に発表をされますが、みなさんは年末年始のお休み中になります。この数字はよくなるのはおわかりかと思います。去年は年明け早々から急落をしたのはこのISMも一因だったというのは事実です。
つまり来年の年明けは早々に大きな急落はあまりないということになります。ただし、この急落の要因は、すべてが解消をしている訳ではありませんので要注意です。
まだ、日本側に急落の原因がありますので、それが解消をしてはじめて、急落はないでしょうね、と言い切ることが大事です。この点も追々に解説をしていきます。
日本の季節要因であり、ゴールデンウィークもよく動くのもこの辺の事情と絡んでいます。反面、クリスマスは月の下旬ですから、あまり影響がないのですが、結構、動くのです。お正月とゴールデンウィークが動くのはISMがすべてではないのですが、多分にあります。
そのほかのISMの指数は価格が先月よりも上昇をしています。つまりマーケットの重要な部分を占める金利が上昇することをも意味します。これに関しては後述します。
そのほか、雇用や新規注文などは軒並み低下をしている、つまり雇用統計は良いのを期待しても仕方がないということです。
ただし、雇用統計はサービス業ISMに多分に影響を受けることもずっと説明していることをお忘れなく。つまり雇用統計は現時点ではそれほどよくない、ということになります。
こういうように、ISMの発表元は米中貿易交渉などの問題が指数全体を押し下げているとコメントを出していますが、それは、間違いだということです。
ブラジル、アルゼンチンの関税強化をまた打ち出しましたが、今回の急落を受けてまた思い付きで言っているのです。FRBへの金利下げも言い出していますが、いつものことです。
ではサービス業(非製造業)PMIはどうなるのか?
上記は非製造業PMIになります。
見方は製造業PMIと一緒です。去年の11月は過去1年間で一番高いのですから、コンセンサスの数字は知りませんが、悪くなるでしょう、と言えるのです。
となると、今回、急落した株価、ドル円はそれをにらんでの展開になるだろうな、と考えることができます。それを基本前提に考え方を組み立ててればいいことです。
大事なこと
ここのところ、株価が動いています。最近の動きは、実行為替レート<金利だということを常々言っています。
では、FRBの指標金利、FFレートの誘導目標である1年物アメリカ国債利回りの推移をみてみましょう。
10月から多少、FOMCの前の上下動があるのですがほとんど動いていません。
現在のFRBの誘導目標が1.5-1.75で中値が1.63くらいです。つまり、今年最後のFOMCでの利下げはないことがわかります。それに対してトランプは下げろ、下げろと言い続けることでしょう。
では実行為替レートに相当する株価をみてみましょう。
株価も大して動いてはいませんが、金利よりは動いていると思います。
故に、今後のマーケットは金利と実行為替レートを両にらみ、そして、FOMCがトランプのプレッシャーによって行動を変化させない限り、実行為替レートのほうがよく動きますので、そちらに注力をしなければいけないということになります。
この割合は、また記しておきます。本日は金利の割合のほうが大きく動いていますので金利をよくみて商いを行うのがベストだと思います。金利は円安方向を示しています。