7/21の為替を含む、マーケットの動きは非常にロジカルなものでした。最近では、意味不明な動きが多かったのですが、ようやく正常化をした模様です。
本日はその解説を行っていきたいと思います。
今まで書いてきたことを覚えていれば、きのうの動きは理解できる
今まで書いてきたことをきちんと自分なりに解釈をしていればきのうの動きは楽勝でわかるはずなのです。
まず、今期のGDPは日本>アメリカになれば、円安になるということ、これを先ずわかっていないといけません。
では7/30に発表されるアメリカGDP、日本の8/31-3月期確報値、さらに8/10前後の日本GDP4-6月期と発表されていきますが、これも日本>アメリカだとしても、円安になるか、といえばそれは計算をしてみなければわからない、ということになります。
計算方法は過去に散々、解説をしていると思います。
上記のように7月の末から10日前後まではGDPが集中しますのでマーケットは荒れる可能性は高い、ということになります。
この話は日にちが近づけば、またお話しをします。
きのうに於いては、まず日経平均は22930円程度まで上昇をしなければいけませんでしたが、若干弱い展開でした。
ゆえにアメリカの株価もきちんと日本の株価があがらないので夜のアメリカは安くなるのね、というのは朝の時点からわかっていることなのです。
そして株価が日本>アメリカなのですから、ドル円相場は円安になるはずと思えば、思い通りに円安になるのです。
ところがアメリカ市場がオープンするとナスダックを中心に株価が続伸をしました。
ここが今までと違うところになりますので、少し、比重を置いて解説したいと思います。難しいことではありません。非常に簡単なことです。
ツイッターには以前、記しましたが、今のアメリカ市場のファンドはダウ売りーナスダック買いの裁定、アービトラージを行っています。
その理由は、まずファンドの習性は、何かを買えば、何かを売るという、いわゆるバイセル戦略を敷いているということを理解することが必要です。
すなわち、顧客から資産を預かっているので、それを丸々リスクにさらすことができない、という性質があるのです。
結果として、ファンドの通常の戦略はアメリカ株式を買えば、アメリカ債券を売るという通常の戦略をとっています。
つまりアメリカ株式が上昇すれば買い、それに見合う債券を売るというヘッジ戦略をとっているのです。
ところが、FRBがヘリコプターマネー、金融緩和を行った結果、債券のボラタリティーが極端に低下をしたのです。
結果として株を買った分だけ、債券を売っても、十分なヘッジ効果が出ません。
でも、株は買いたい、じゃ、どこで何を売るかの問題になるのです。今回のマーケットの急騰主因は外出規制によって売り上げが伸びたITになる訳です。
そのIT、つまり新興市場であるナスダックを買い、そして工業株30種であるダウを打ったという裁定、アービトラージを始めただけの話なのです。
つまりNYダウが下がれば、反対にナスダックは上昇、ナスダックが下落すれば、NYダウは上昇という形になるのです。
日本のドル円は、その時々によってダウに連動したり、ナスダックに連動をしたりしますがきのうの場合は、ダウに連動をしました。
きのうのナスダックの動きは、一時、新値を取りましたが、引けは売られて引けました。
この場合のダウは、ファンドがダウ売りーナスダック買いを行っていますので、ナスダックと正反対の動きになるのです。
つまり序盤はナスダックが新高値更新であれば、ダウは下がり、日本>アメリカとなりますので円安、ところが新値をつけて利食いが始まると、ナスダックは下落、反対にダウは上昇ですので、アメリカ>日本となり円高となったのです。
引値はダウが0.66パーセントの上昇に対して、日経は0.89の上昇です。ゆえに、日本0.89>ダウ0.66ですので引けにかけて円安になっただけの話なのです。
本日は日経平均が22510前後まで下がらなくてはいけません。
すでに先物は530くらいまで下がっています。上記の記述を理解すれば、どのようにドル円が動くかは誰でも理解できると思います。ここまで書いているブログってありますか?