おはようございます。

きのうは、連休中の動きの概観を解説しました。要はテクニカルでは誰でも、二番天井の可能性がある、ということを確認できますが、それではデータ不足で、それでは大きな決断ができない、という話でした。

本日はさらに細かい点をみていきたいと思います。

株式の動きの要点

株式の動きで見ておかなければいけないのはGDPです。

しかし、そのGDP7月の中旬に日本の1-3月期のGDPの確報値が発表される予定でしたが、経産省の法人企業統計の発表をみてから8/3に遅れて発表されることになっています。

アメリカは7/30前後に発表されるわけですから、新しい数字が出てきません。つまり、判断のしようがないのです。

参考までに今の日経平均やNYダウはその範囲内の上限にあります。上限ということは、上に行く可能性は少なく、下方向の可能性が高いという判断しかできません。

しかし、実際にはボラが低いこともありますが、下がらないので判断の基準としては採用ができません。

では、目先の判断では、いつもの2点セットで判断をしていくほかありません。

それは①ドル②金利しかないのです。この動きを観察していくほかないのです。

具体的にみていく

では、まず金利からみていきましょう。

上記はアメリカ国債10年物利回り推移になります。

コロナショックが起こってからの最低金利に面を今週合わせるような動きになります。この動きは正常なのでしょうか?

まず金利を動かす背景は①アメリカ財政②物価③FRBの金融緩和になります。このうち③の金融緩和によって金利が低下しているのであろう、と推測することができます。

しかし、一方で、①財政②物価は赤字拡大で金利上昇の材料、物価も上昇気味で金利上昇の材料になることはきのう説明をしました。

そしてさらにいえば、株価の上昇は金利の低下によって起こるということです。ところがきのうも0.03%ほど前日比で10年物利回りが低下をしているのに、株価は1.38パーセントも下がっています。これはロジックに相反した動きです。

上記では、2つの矛盾があることを理解してください。

そして次にドルです。

ドルインデックスの過去1年の動きになります。

3月のコロナ直後の最安値をきのう割り込んでしまいました。その後の金融緩和によって、ドル高にはなりましたが、緩和を増やしたのにも関わらず、金利の低下は正解ですが、緩和をすれば国力が強くなって、ドルは上昇するはずです。

もちろん、緩和をするということはドルの需給が弱まり、下がるのは必然ですが、その後の国力の上昇(GDPの上昇)を見込んでドルはあがるのが通常ですが、さらに下がったということです。

このドルと金利の動きを見る限り、セオリーを全く無視をしているという状態であるということがわかります。

もっと端的にいえば、緩和を行った結果、金利が低下するのが直接的効果です。しかし金利が低下をすれば株価は上昇するはずなのに、逆に今朝の外電は下がった。おかしいですよね。

さらに、株価の上昇の補完するドルも下がっているのに、株価は下がっている。

ここから得られる結論はどうなるのか? ということです。

参考までに金も①ドル②金利で値段は動きます。ドルと金利が下がったのですから前回の高値に面を合わせるような動きです。

この高値はリーマン直後に出ていますので10年越しの二番天井となる可能性があり、株やドル、金利の二番天井の強さとは比となりません。

今後の展開

金利がこのまま下がり続ければ、株価は反転するのですが、それでもさがっちゃったら、FRBはさらに追加緩和をするでしょう。

それでもさがったら、手がつけようがない、ということです。

つまり金利と株価の関係をこの連休中というよりも下がり始めるまでは注視する必要があるということです。

ドルは株価が下がれば下がりますでしょう。金利も下がっているのですから、下がるのが通常です。

つまり感覚や本能で二番天井と判断するよりも、これがこう動けば、大量に玉を仕込んでよい、ということをロジカルに理解することが大事だ、と言いたいのです。

二番天井は知識があれば幼稚園児や小学生でも判断できることなのです。

なぜなら、同じ形をさがすゲームなのですから。あなたのレベルはいつまでたっても小学生、幼稚園児レベルでいいのですか?

大の大人なんだからもう少し、コマを進めましょうよ、と言っているのです。

ここまで突き詰めて考えていくと、どこで仕込んだらいいのか、おわかりになりますよね。金利はさらに下がり続けますよね。

ファンドの本線というのは今まで書いたようにダウ買いー債券売りの本線が今、反転しているから債券上昇(金利低下)ですよね。でも、理論上、金利は下がりようがないところまで来ているので、債券はすでに買いようがないのです。だったら、ダウを売るほかなくなってくるのです。

そうなると、株価はどうなるのですか? もちろん、ここまでに先にナスダック買い―ダウ売りも整理しなければいけない、ナスダックの下げが先行するでしょうが、ダウも後追いになるということです。

ドル円は8/7までは日本>アメリカが本線。きょうも日経のほうがアメリカに比べて高い、だったら、日本市場はお休みだけど、ドル円はどうなるのですか?

ロジックがわかっていれば、きょうのマーケットはどうなるのか、なんて悩むことはなくなるのです。