おはようございます。菅内閣が誕生をして2週間ほど経過し、まだ何とも評価はできないような状態にあると思います。
ただ、外交手腕に関してはかなり不安をもたれているようです。今回は、日米関係に関してお話しをさせていただければと思います。ドコモの話も少し。
かなり悪化が懸念される日米関係
先ず、きのうお話しをしましたが、アメリカは今後、相当にファインナンスに苦労をします。ファイナンスとはかんたんにいえば、借金をするときに貸してくれる人探しのことをファイナンスと言います。
なぜなら、アメリカはゼロ金利の上に、世界最大の借金大国だからです。これは総額ベースの話であり、GDP比では日本が世界一の借金国です。
日本の場合は、そのおカネを借りる相手が国民ですので愛国心から早々にひどいことになっても、日本国債を手放さない可能性は高いものです。
しかし、アメリカはその8割を外国人投資家に頼っており、万が一のときは一斉に売られる可能性があります。
ですから、アメリカは世界ナンバー1の経済力を誇り、そして世界一の軍事力を誇らなければいけない状態なのです。
かんたんですよね、もし、万が一、借金の利払いにも困るような状態であればだれがお金を貸すのか? という問題です。結果としてIT部門で覇権を争う中国の競争力を奪おうとするのです。
これは来年以降に大統領がトランプからバイデンに変わっても変わりようがない、とだれでもわかる話です。中国が抵抗すればするほど、アメリカは猛烈に規制を加えてくるだけの話です。
この勝負の結果は、アメリカの存亡が関わっていますのでアメリカは負ける訳にはいかない、中国は負けたとしても失うものはアメリカに比べ少ないのです。となると結果などはみなくてもわかるようなものだ、と言っているのです。
日本の場合
日本は、日米同盟を締結しており、アメリカの困難には経済面でも協力をしなければいけないという空気感があります。明文化をされている訳ではありませんが、困難に直面すれば協力をするほかありません。
結果として中国企業の排他的処置は、アメリカ政府が行えば自動的に日本も行うというのが通常になります。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52565870V21C19A1EA1000/
上記の記事は、IMFが日本政府に対して消費税を将来的に15パーセントにするように勧告しているものです。
まず、この意味がわからない方のために、IMFとはそもそも何なのか、という問題です。IMFは日本語訳で世界通貨基金のことでしょ、というのは誰でもわかる話です。
しかし、そこに出資している世界最大の国はどこなの? という話です。答えはアメリカです。つまりIMFの要求はアメリカの要求、もっといえばアメリカ財務省の要求なのです。
なぜ、アメリカ財務省なの、という疑問に対しては歴史を勉強してください、としか言いようがないのですが、アメリカ財務省といえば、アメリカ国債を発行する元締めです。
それだけの話です。
ようするに、アメリカは日本の消費税を15パーセントという婉曲的な表現を使っていますが、この内容はもっとアメリカ国債を買え、ということなのです。
今後、アメリカはコロナ給付金の問題もありますでしょうが、財政赤字は拡大することでしょう。その場合、ファイナンスに問題があってはその国家運営がうまくいかない、財源を気にしながら政策を決定するのはまともな判断ができないのが普通だと思います。
この話は、裏の話にこういう背景があると考えるのが妥当です。
それに対しての菅さんの答えは
「近い将来、消費税は上げざるを得ない」
と、首相候補選挙にて表明したことで当選を確実にしたといえるでしょう。
本当にアメリカの要求を呑むのか?
かつてリーマン直後に電撃的に福田さんが、日本の首相を辞任したことがあります。これはアメリカから大量の国債購入要求に抗しきれなかったから、という裏話があります。
その後の福田さんの行動をみると中国に重きを置いた行動をとっていることからも、おそらく本当なのだろうな、と推測しています。
菅さんはその要求を呑むのか、否か、です。日本だって、このコロナ禍で財政支出を行い、結果、赤字は拡大をしています。安倍さんのときはアベノミクスで株高、円安になりましたので今のとこきよりは余裕があるでしょう。
トランプ—安倍ラインがうまくいっていた理由というのを私なりの推測をかいたつもりですが、みなさんおわかりになるでしょうか?
菅さんがトランプや次期大統領とうまくいきのはこの辺次第、ということでしょう。
ただ、日本へのアメリカからの要求は今後、苛烈を極めるでしょう。中には理不尽な要求も含まれるでしょう。
それに抗しきれるか否か、福田さんのように辞めてしまうか、1980年代の通産省のように屈してしまうのかは、わかりませんが、今後、日米関係はいまほど順調には上記の理由で進まないでしょう。
これでアメリカは当分、大丈夫だ、世界でもっとも成長するのはアメリカだ、というのは論理的に考えておかしいとみなさんにもおわかりになるでしょう。
為替においては、当面はドル高になるでしょうが、中長期的にみればドル安になる、これは新興国にとっては、慈雨になるでしょう。かといってBRICSブームのようにはならないと思いますが
■ドコモについて
非常にかんたんです。単に政府に屈服しただけです。
まず、今回の金融庁の処分はおそらく苛烈を極めるでしょう。日本政府にとって国民の財産や生命を守るのは第一にやらなければいけないことなのに、仙台の女性へのふざけたドコモの対応には間違いなく金融庁は激怒しているはずです。
しかも、その責任をSBIやゆうちょにもそういう事件があるからと言って、そのサービスを継続させることでさらに火に油を注いでいます。
NTTの社長がテレビで格好のいいことを話していますが、内容は国に全面屈服します、これ以上、イジメないでください、というお願いです(笑)。
ドコモの許せないのは、やっていることは河合夫妻と同じで、廻りもやっていて、廻りが無罪だから自分も無罪、という都合のよい論理を振りかざしていることです。
周囲も詐取をされているから、自分たちの罪も少なくなる、なんというトンデモ理論でしのげると思っていることです。
日本のエリート層の頭のおかしさを露呈する事件です。
今回のドコモの事件は業務停止に相当するような重罪で、経営陣の退陣を金融庁が求めるのは確実なことです。それをTOBということによってNTTが隠した、だけの話です。しれっと、わからないようにドコモの経営陣は退陣すると思います。子会社に天下りということもないでしょう。
ドコモがストップ高なんてニュースにだまされてはいけません。終わっている会社なんですから(笑)。1年前から言っている通りです。NTTも同じようなものです。
マーケットについて
マーケットは二番天井を取るような動きに変わりはありません。通常であればきのうきょうに戻り高値を取るものなのですが、終わったかな、というような感じはありません。
出張先ですので、詳細は書くことができないのですが、通常ならそろそろ、という感じなのですが、その気配を感じないというのが正直なところです。