おはようございます。
テクニカルはみな下向きになりますが、本当にこれを信じてよいのか、というところが本音です。
いつものように参議院選挙の投票日数日前に急落をし、忘れたころに株価が下がるのは恒例行事のようになっています。
先日、中国の国営通信が共産党はアメリカの農産物の輸入開始準備をしたと報道しています。これこそ、バイアスのかかった記事であろうと思います。
共産党、アメリカ農産物の輸入開始準備
上記の記事の趣旨は、要するにアメリカの圧力に屈したというかたちで農産物の輸入開始準備を始めている、ということらしいです。
このアメリカの圧力に屈したというのは、私からみれば本当か? と思うのが疑問に思う第一義になります。なぜなら、中国はなんにせよ、メンツにこだわる国で、アメリカの圧力に屈するようなことを全面的に認める訳がありません。
また、中国の官僚というのはみなさんが思うほど、優秀ではない訳ではありませんし、ある意味、日本の政治家、官僚よりも極めて優秀です。
ただし、袖の下というのはどうにもならない状況だとは思います。つまり、習近平だろうが、誰でももらっている、という意味ではあります。
清廉性には欠けるとは思いますが、その頭脳は、やはり優秀になると思います。特に、首相である李などは文化革命の際の大学停止によって入学が遅れ、その超秀才の中で大学をトップで卒業している、そこいらへんの秀才とは訳が違う人になります。
当時、大学は文化革命によって入学試験が停止され、その明けの最初の卒業生になります。
彼らのメンツにこだわる姿勢というのは、結局、独裁政権ということからきています。つまり独裁というのはいつかは崩壊するのが歴史の姿であり、人民の抗議、デモなどは一番怖いのです。その人民に対して弱気の姿勢などみせる訳がないのです。
つまり国民が食えない状況、雇用ですとか物価には非常に強い関心をもって治世を行うのです。
中国の物価
上記は、中国の消費者物価指数になりますが、ここ最近は低位安定しているように見えますが、レンジの上限にあることはおわかりいただけると思います。
この中国の4-6月期の成長はここ最近では、過去最低の6.2なのに、物価はレンジの上限近辺まできているのです。
ここに共産党は危機感を抱いているのです。
つまり物価の上昇が上限まできており、ここでエネルギー価格や食品価格がさらに上昇をしたら、人民のデモや抗議などが起こってくると考えるのが自然なことです。
参考までに雇用も掲載をしておきましょう。
雇用人数は2018年の数字になりますが減っています。
一方で失業率。
失業率は減っているので、大丈夫じゃないか、と思われる方もいらっしゃるでしょう。では以下の人口をみてください。
人口は2018年で中国の人口は13億人と言われていますが、2019年には14億人になりそうです。
この問題は絶対値と相対値の違いの計算になります。人口が増えれば、相対値である失業率は減ります。一方で絶対値は、おそらく増えます。
つまり中国の雇用も順調ではない、ということが言えるのです。つまり雇用が悪化、そのうえに、物価もレンジの上限を上抜けると共産党支配が揺らぐ可能性があるので、物価を下げるためにアメリカの農産物の輸入開始を始めた、と考えるのが妥当のように思えます。
つまりNHKはアメリカの圧力に屈したと言っていますが、実態は、国内事情によって政策を変更をしたと考えるほうが自然なのです。
アメリカの事情
アメリカは世界一の穀物生産国でもあり、輸出国でもあります。南米連合に近年、抜かれる傾向もありますが、単一国としては間違いなく近年、トップです。
そのアメリカでの穀物価格は以下の通りです。
上記、家畜のえさになるコーンの価格になりますが、この価格はこの時期に急騰をしています。
これは天候不順による、コーン作付けの失敗の結果であり、この時期のコーンはシルキングといって受粉期にあたります。コーンというのはこの受粉期を無事に通過をすると、ほぼ豊作は確定するのですが、今年は寒かったので、受粉期に受粉しなかったコーンが多いのです。
この時期まで高止まりをしているということは、よくわかりませんが、カンでは、まず間違いなく今年は大凶作となるでしょう。
つまり今年は日本のコメの作柄も悪く、これは裏を返せば韓国にとっては最悪な件で、韓国はコメがダメであれば、農業はほぼ壊滅状態となるでしょう。つまり世界的には大凶作の年になります。
ただ、トランプ政権にとっては、ローンレートによって日本のコメ作のように農家の所得補償をアメリカは行っており、財政負担が下がりますので選挙にも有利という万々歳の現象が起こっています。
トランプは農家の票が離れる可能性がありましたが、この現象によって農家の票はある程度、固められました。と、思う、と言ったほうが正解でしょう。
つまり、アメリカにとっては最高の展開であり、中国にとっては、最悪のことを今後、政治を行わなければいけないということなのです。
だれですか? 去年、この米中貿易戦争の勝者は中国とかほざいていたアホタレは?(笑)。
私はこの戦争の勝者はアメリカだ、と常に言っていたのです。中国はこの貿易戦争では大惨敗ですが、おそらく優秀な官僚機構によってまた戻してくるでしょう。
中国のことをみなさん知らなすぎる訳であって、報道の言うことなど信用をしてはいけません。
食料危機が起これば?
私が再三、指摘しているようにリーマンショックの前の状態、つまり、中国が世界の食料、エネルギーを買い占める状態はまだ、継続をしているよ、と言っています。
この戦争が勃発するよ、いずれ、とずっと言い続けましたが、それが今年の秋の不作が確定した場合、また起こりますよ、ということです。
適当なことを言っているようで、きちんと当たっているということです。逆に外したことはすべてきれいに忘れ去っていますけどね(笑)。
この食料危機がおこれば新興国の時代にまたなります。その上に先進国もアメリカを筆頭に良い訳ですから、バブルが起こるよ、と言っていることもお忘れなく(笑)。
つまり今回、株が下がってくれれば買い場になると思って注目をしているのです。日本円も中期的にみれば円安になるはずで、株が売られてついでに円高になってくれ、と考えているのですがね、はたしてどうでしょうか?
参考までにこの食料危機が表面化する前までは新興国はトランプによって分断されて本当に大丈夫だろうか? という不安がよぎっていました。