おはようございます。
連日、ユーロに関してはネガティブなことを書いています。どのマーケットにしてもそうですが、現在、問題を抱える香港、中国、韓国などこれらの国は倒産、デフォルトなどする可能性は非常に少なく、どこかで底値を迎えることは確実な訳です。
特に、お隣の韓国など私はネガティブなことしか書いていませんが、では、デフォルトの可能性について考えれば現時点では想定できない訳です。ずっと下がり続けることはなく、どこかで底を打って、反転はするわけです。
イギリスもブリグジットで売られていますが、どこかで反転はするはずなのです。ただ、10月までは進展がないでしょうね、と思っているだけです。
今回は、ユーロは、まったく自信がないのですがそろそろではないか、とかんがえていますので記すだけの話です。根拠が薄弱すぎてお話しにならない、と個人的には思っています。
ドイツ実行為替レート
上記はドイツの実効為替レート、8/12までになります。
連日、ドイツ国債10年物利回りが低下する中、実効為替レートは急騰をしています。
もちろん、経済指標も下向きしか確認できない訳であって、その中で実行為替レートが上昇するということはある程度の貿易が促進されていると想像することができます。実際に7月末から起こったニュースを振り返ったとしてもそれらしき事実は私には確認ができず、頭を悩ませるものです。
つまりドイツの実効為替レートが上昇するような材料がないから摩訶不思議なのです。
ユーロドルレート
ユーロドルのレートを検証するためには、当然、アメリカの実効為替レートも必要となってきます。
アメリカの実効為替レートは、7月末のFOMCによって利下げが決定されたので、本来はドルは下落するのが当然なのですが、実際は上昇に転じています。
これは利下げの効果によって貿易が促進された結果、国力が上昇をしたということを意味します。
上記では、ドイツを挙げましたが、ユーロドル相場であれば、ユーロ÷ドルという計算式によってそれが示現されます。
ユーロの実効為替レートもドイツと同様に急騰をしています。
では、直近までユーロドルが下がっていたということは、どういうことなのかを考えれば、ユーロという分子も急騰、アメリカも急騰になります。
この場合、分母であるアメリカの上昇幅がユーロを上回っているからその解が減少をしたのです。つまりユーロドル安が示現をしたのです。
では、ユーロ÷ドルの解が大きくなっていくためにはどのようなケースが考えられるのか、ということです。
それは、分子のユーロが急速にしぼむか、分母であるアメリカの値が大きくなるかの二択になります。
まず、ユーロの値がしぼむ可能性についてですが、おそらく7月末からユーロ、ドイツともに急騰をしているのはECB理事会後にドラギ総裁が緩和を示唆したことが原因と考えられます。
これを上記で、急騰した原因に上げなかったのは、緩和を示唆しただけの話であり、実際には何もやっていない訳です。何もやっていないのに、貿易業者がその期待感だけで活動を活発化させたということは考えられず、この急騰の意味が不明になるのです。
ただし、上記の仮説が正しいとした場合、期待感だけが先行をし、その期待が縮小するようなドイツ、ユーロ政府要人から発言が出た場合、このユーロ、ドイツの実効為替レートが急速にしぼむでしょう。
この場合、ユーロ÷ドルのレートは大きく上昇をします。
つまりユーロドルが大きく上昇をするためには、ドイツ、ユーロ両政府が、緩和を期待させる発言を後退させるか、極端に悪い経済指標が出た場合は大きくユーロドル相場、下落ではなく「上昇」をするのです。
つまり経済指標が良いのに円高になったりするのは、こういうきちんと計算をしておけば、事前にコンセンサスより良い数字がでたら、円高になることもわかっていることなのです。良い統計がでれば、円安、と決めつける方程式というのはデタラメなのです。
今回の場合は政府要人発言や経済指標がコンセンサスがどのようになっていて、その結果を知ったときどのように動くかを事前にきちんと計算をしておかなければいけないということです。
アメリカ下落のケース
上記ではユーロの数字が縮小する可能性を示唆しました。
アメリカの数字が減少をしたとしても、ユーロドルの値は上昇をします。
アメリカ経済は好調なのですが、ここにきて変調が見られます。それは今まで絶好調だった消費者サイドの数字に悪化の兆しが見えるのですが、逆に企業サイドに良化の傾向がみられるのです。
つまり、消費者サイドの数字に悪化の数字が出た場合、その発表当日、および翌営業日まで実行為替レートが下落することがある訳です。その際に、ユーロドルは急騰をするわけです。
ただ、アメリカ経済は全体的に好調で、全体が悪くなるなどということは考えられない、つまり貿易摩擦によってアメリカ経済は低迷をするということは考えられないということです。
逆に言えば、中国、韓国、ドイツはさらに悪化する可能性は大いにある、ということです。
この計算をきちんと行い、想定される事態を予測しておけば、ユーロドル相場の予測は非常にかんたんになるのです。