おはようございます。

日産自動車にはまだ事件が続くと思います。私は10年前くらいから日産にこのような事件が起こることは予見をしていたことを予測していましたので信用はしていただけると思います。

関わってはいけない、絶対に、という企業に私はソフトバンクを加えます。何れ、問題が噴出して立ちいかなくなるでしょう。

さて、本日は歴史からみるとアメリカの金利はあがらない、長期金利が1-2パーセントで平準化するということをお話ししていきたいと思います。

 

アメリカ長期金利推移

上記はアメリカの10年債利回りの推移100年分になります。

第一次大戦が1915年、第二次大戦が1945年ごろとしましょう。実はこの時期の金利も現在の金利とおなじような金利になります。

もちろん、社会背景が全く違いますので、同じとは決して言えないと思いますが、全体の構図をみると、1970-90年代の金利が異常で、大戦の前後や現在の金利のほうが正常という見方もできると思います。

今、世間で言われていることは、10年物金利が安すぎるといわれています。通常、10年債金利などは私もそうですが、3-5パーセント程度が正常だと思いますが、現在は1パーセント半ばの水準です。

この低金利が世間では異常だ、と言っているのですが、それは過去30年間、上記のグラフが下がり続けたことを指して言っているのです。

過去100年からみれば、現在の水準は相対的に低いと思いますが、それほど騒ぐ水準ではない、というのはわかると思います。

 

こうなった背景

では、1970-90年代に異常に高い金利になったのはなぜでしょうか?

私が納得できる説明は以下のものしかなりません。

二度に亘る世界大戦によって、日本とヨーロッパの国土は焦土化しました。結果、こういう状態になればどこの国でも自分たちの国を復興しようという動きになるのが当然のことです。

つまり第一次大戦後のドイツなどは、ハイパーインフレになりましたが、これは基本的には物資不足から起こっていると思います。

現在ではモノがあふれかえっている時代となりました。

この1970-90年代に何が起こったかといえば、資金を大量に調達し、国土を復興させた、ということが起こったのです。

日本でいえば、所得倍増計画や列島改造論などが出て、資金需要が大きく起こったのです。つまり、国土や日本を豊かにするために大量の資金が必要になったのです。結果として金利が急騰をしたと推測されます。

ところが昭和が終わり、平成がスタートするころには日本の隅々まで豊かになり、資金需要が細ってきた、というのが現実だと思います。

ヨーロッパも国土の復興で経済発展をしてきましたが、1999年のユーロが誕生をしたのは、結局、国土復興による経済発展に限界が見えてきたと類推することができます。

つまり国土の隅々まで工場が建設され、インフラも整備され、資金需要がなくなったのが日本のバブル崩壊になったと考えるとすべてに筋が通ってくるのです。

つまりいつもいうように、1990年くらいまでは大戦後の復興で物資が不足をしていた、それ以降は、工場で大量に生産できる時代になり、むしろ物資が不足するよりも過剰になってしまった、ということがここ30年金利が下がってきた背景になると思います。

要するに総供給は大戦後に大きく不足したのですが、過去30年は総供給が過剰になってしまったと考えると、上記のグラフで一番、得心できる説明なのです。ほかの理由も検討してみましたが、いろいろなところで矛盾が出てきて、納得ができないのです。

 

今後はどうなるのか?

たとえば、今後、これから、要するに総供給が足りなくなって、金利が再び上昇をするのか?と考えると、そんなことはあり得ないというのが私の肌感覚です。

なぜなら、戦争によって工場のほとんどが失われ、結果、総供給が細ったのですから、今回、金利が上昇をするとすれば、供給が絞りこまれる可能性のある材料を探さなければいけないのです。

ご存知のようにトランプは戦争が大嫌いですし、ほかの首脳も好きな人はいません。直前で回避する叡智をもっています。

ほかのこの供給網が寸断されるような材料がないのです。

むしろ、心配しなければいけないのは総供給が増えすぎて、もっと物価が下がってくることを心配しなければいけない、ということです。

1980-90年代の高金利の時代というのは誰がどうみてもバランスが悪いと思います。そのバランスの修正が現在の30年に起こっていると考えると、異常な状態には一回も私はなっていないと思います。

トレンドの終了というのは必ず、混乱で終わるものなのです。つまり、世界が大騒ぎするような状態になるとは思っています。今回の問題は金利と総供給の問題です。

マーケットに関係があるのは金利であり、すでにMMTなどのバカげた理論も登場しており、債券バブルの兆候も出ています。債券で今後、何か起こってくるのは容易に想像することができると多います。

非難を浴びる、トランプですが、金利を下げろとFRBにプレッシャーをかけるのは、こうやって考えると非常に合理的な選択に見えるのです。

普段の言動をみる限り、何かを懸命に考えているようにはまったく見えません。ただ、時代の流れを読む天才であろうから、金利を下げろ、といっているようにしか思えません。

ともかく、このように考えていくと金利が上昇するとはとても思えないのです。