おはようございます。
6月で戻りいっぱいとなり、ようやく崩落がスタートした可能性が高くなってきました。今回はなぜ、起こり、その見通しをお話ししていきたいと思います。
きのうの動き
まず、最初に先週からお話しをしていますが、今回の急落は金利を背景にしたものということです。
6月から急落するときには必ず金利が急騰をしており、金利がまたゼロに近づくと押し目買いに変化していたということをウォッチしていた方は今回、金利が上昇するよ、と私が何度も警告をしていたことに対して身構えていたと思います。
なぜ、金利が上昇するとマーケットが崩落をするのかといえば、好調の部門は企業だけだったというだけの話です。
起業は長期の休みなど年末年始やクリスマス、お盆、夏季休暇、ゴールデンウィークの間は収入がなくなるけど経費がかかる、ゆえにその前後は金利が上昇します。しかし、その金利は以前よりもずっと「安い」水準にあるのです。
結果として、企業の経費が下がったことが主な業績好調の原因です。またコストの安い中国製品とも価格競争力を回復した、ということもあると思います。
ゆえに、今回の急落は金利をよくみておく必要があり、今回の場合はISMの製造業、非製造業の価格インデックスが急伸したこと、とどめは日米両国のGDP改定値の発表になったということです。
この日本のGDP改定値はコロナ禍が発生した後、2月から急落をしたのは同じ現象になります。
そして、きのうの動きは、金利が引値をみると急落とまでは行かないまでも、下がっている状況になります。反対にドルが急騰をしている状態です。
まず、金利が下がった原因は、株価が急落をしたのですから投資家はリスク回避の動きによって債券を一斉に買います。金利は価格が上昇すれば下がりますのでセオリー通りの動きになります。
そしてドルが急騰しているのは、一部の投資家は債券を買いヘッジをしますが、ほとんどの投資家は現金化をします。株式市場から大量に現金が流れ込んだのでドルが急伸をするという形になります。
■ドルインデックス4時間足
上記のように、ドルの現金化の動きがありドルが上伸をしています。
ようするに、完全にリスク回避の動きに入っており、結果として今回の急落が始まりである可能性は非常に高くなるのです。
なお、ドル円はドルが上昇しているのに、円高になぜ、なったのか? と思う方も多いでしょう。
きのうの日経平均は0.8パーセント高、米ダウは2.8パーセント安になりますので日本>アメリカになるので円高になるのが当然です。
本日の動き
本日のドル円は株価次第なのがおわかりになると思います。
株価は、まず、アメリカ市場を受けて急落して始まるのは必至な状況です。ただドル円市場に限っていえば、日経がどのくらい下がるのかの問題です。
日経がアメリカ並みに、下がればドル円がアメリカ>日本になった時点で円安に転換をするというのはお分かりになると思います。この辺は過去に解説をしていますので、省きますが、2.8パーセント以上下がれば円安になる可能性が高いのです。
正確には違いますが値段では、22200円程度まで下がればドル円は転換をするということです。
こういう状態のときにドル円のメカニズムがわからないという人が非常に多いのですが、こういった非常時でもドル円は理論通りに動いています。
ようするに、株が下がれば円高とかやっている連中は単なるド素人であり、何もわかっていないということなのです。理屈もわかっていないのに偉そうに解説する人がいかに多いのかを考えてほしいと思います。
では株価はどうなのかといえば、金利次第二なる訳です。この状況で日銀が市場金利を高め誘導することは考えられず、債券を売り、市場に大量に資金を回収するはずです。
つまり何が起こるかといえば、金利は安定する可能性、急落の具合にもよりますが、が高いのですが、市場から資金が回収されるのです。資金が回収されるのは株価にはネガティブになります。
ようするに日銀のオペはやりようがないのですが、日銀としては金利が上昇することは避けたいので売りオペを行わざるを得ない状況なのです。
でもその分、市場の流動性が不足する可能性が高いのでできるだけ早く買いオペに転換させたいのですので本日は短期国債の売りオペを大量に行うのでしょう。
金融政策では市場には逆らっても仕方ないという状況です。そのほか中国市場などに期待するほかないのですが、期待は低いとは思っています。
何れにせよ、日本市場が3.5パーセント以上急落するようであれば、ようやく二番底が始まってくるでしょう、と思っています。