おはようございます。

テヘランで航空機のミサイル被弾が起きました。この犯人はイランだという関係者は多いのですが、本当に犯人はイランなのでしょうか? もちろん、私の見解では犯人などわかりませんが、イランの背景の話をしておきたいと思います。

イランの資金源

通常、アメリカや欧米各国から制裁が行われると普通の国は困窮を極めると思います。北朝鮮などもその例になりますが、貿易の自由を閉ざされ通常は、経済が立ちいかなくなるのが常です。

しかし、実際のイランは通常の民主国であれば大衆が不満をもち、政権打倒の動きが出てくるのが当然の話です。

以前から何度も話をしているように、大衆の動きというのは、自分たちが生活できるか、否か、ないしは食えるか、喰えないかによって暴動などが起こったりもするものです。

つまり、政権というのは一般の国民が食えないということは、イコールの関係として政権の転覆になるのです。

たとえば、日本などは大きな地震が起こっても暴動が起こらないことが海外などでは驚きの目をもって見られますが、これは、日本政府への信頼だと私はかんがえています。

つまり、本当に不安や恐怖が襲ってくるのであれば人々は、恐怖から統制の効いた行動などできる訳がありません。

しかし、日本はきちんと統制をされています。これは、ダメになる前にきちんと日本政府はなんとかしてくれるという安心感に他ならないと思います。

上記はイランのインフレ率になります。

2018年から制裁が始まっていますが、その率は50パーセントまで達したことがあります。これが、日本で起これば、そのほか先進国であれば、間違いなく反政府デモなどが起こります。

イランでも散発的にはこういう政府への抗議行動が起こっていますが、政権がコントロール不能になるほどではありません。

なぜなら、ホルムズ海峡でタンカー攻撃を行い、サウジの石油施設を攻撃、イスラエルのPLOを応援、ヒズボラの支援など、国内が安定をしていなかったら、こんなことをやっている場合ではない、と考えるのが通常です。

でも、このインフレ率でもイランはこのような外敵攻撃を行っているのです。北朝鮮とは全くケースが違うのですが、誰しもが理解できないことなのです。

近年、アメリカはイスラム諸国に攻撃を仕掛けています。イラク、アフガン、シリア、ISISなどと戦火を交えていますが、はっきりいえば具体的な成果は何もありません。もっと言えば、負けている、というのが正解だと思います。

なぜ、ムスリムとアメリカが戦うと必ず敗北をするのか? という問題があります。

要するに、ムスリムは我々の価値観と全く違うのです。

根本的にムスリムはコーランとハディースに書いてあること以外は、すべて信じない宗教なのです。

中世のキリスト教もそういった側面がありましたが、さすがにガリレオの裁判などからもお分かりになると思いますが、聖書がすべてではない、ローマ法王がすべてではないことを認めたことから、欧米は急速に発展をしたのです。

いまだに、イスラム教は、コーラン、ハディースに書かれていることがすべてで、それ以外、つまり人が定めたことを認めない宗教なのです。

そのコーランの教えで大事なことは、喜捨、つまり寄付や税金の考えがあります。富めるものは貧しいものに富を分け与えなければいけないという教えがあります。

現在のイランの情勢は誰がどうみても、困っている状況なのですが、世界14億人のイスラム教徒がイランに喜捨、つまり施しを行っているのです。イラン国内の富めるものが、貧しいものに対して施しを行っている状況なのです。

間違いなくトランプのやりたいことは消耗戦です。

このままイランと対立をして、何れイランが外敵を攻撃する力を消耗していくだろう、という読みなのでしょうが、かつてのアフガンやイラク問題で、アメリカが勝利できなかったことを考えれば、この争いに勝利できるかは非常な疑問が成り立ちます。

要するに宗教戦争というものをだんだんと帯び始めているのです。サウジなどは米国の忠告を受けいれ、女性の権利促進になってきていますが、ムスリムの教えから乖離したものであり、サウジは受け入れているフリをしているだけ、という見方もあります。

そのくらい、イスラムの戒律は厳しいものです。戒律は1日5回の礼拝と考えればよいのです。1日5回も礼拝を行えば、アッラーの神への忠誠は失われることはないでしょう。

どこかではムスリムとキリスト教の大きな争いが起こると同時に、イスラム教は宗教改革でいうルター革命のようなものが起こっています。

すなわち、コーランはハディースはいままで聖職者しか読めないものでしたが、インターネットの登場によって瞬時に見られるものに激変をしているのです。この結果が内部対立、原理主義と穏健派ということにもなっているのです。

日本人にとっては宗教対立などいまだにあるの?と思う方も多いと思いますが、世界の現実は宗教、つまりイデオロギーの対立が今も鮮明にあるのです。

イランは喜捨によって、公式には認めていませんが、イスラエルやサウジ、そのほか外敵への攻撃は止めないでしょう。困窮することなく、戦闘を継続できるのです。

アメリカは待っても、待っても、国力が落ちることはないでしょう。

 

本日のマーケット

きのうの109.2を大きく超えましたが、予想の範囲内です。

本日は1パーセント程度の円高、と出ています。材料待ちの側面があります。