おはようございます。最近はよく感じるのですが、日本人の行動の速さに驚くことがあります。
つまり、直感で思うことを行動に移す人の割合が急速に増えている、ということです。これは直感のすばらしさをみな痛感してきたことであり喜ばしいことだと思います。
ですから、私などはそういう人が増えてきたから、直感で正しい答えはみつからない、ということを痛感するようになってきています。
だから、もう一歩進んで正解を探す、ということに努めています。直感ではこう感じたけど、一歩進むと全然違う答えになる、ことが90パーセント以上です。そしてそれが正解になる確率は80パーセント以上になる、ということを感じています。
10年ほど前までは、直感で思うままにやればうまくいったのですが、今は、直感で思ったことをベースに一歩進んでより精緻な回答を考えると方法論は全く違うものになる、そしてその正答率も格段に上昇をする、というのが現在の流れでしょう。
なにを言っているのかさっぱりわからない人が過半だと思いますが、ある程度、年齢を重ねるとこういう人はこうなる、こういう会社はこうなる、というのは経験というデータの蓄積でわかるものなのです。
若い20代や30代にはわからないことなのです。どんなに頭がよくても。これをみなさんは直感と呼んでいると思うのですが、その感じたままをそのまま行動するとひと昔前までほぼうまくいったのですが、今は、もう少し考えて行動をしないとうまくいかないのです。
若い、若い、ということがもてはやされている時代、なぜなら、出生率は上昇しているのですが、新生児の絶対数は減っているのです。人間は出生率という相対値では判断できませんが、新生児の絶対値という数字では判断ができるのです。
裏を返せば、現在の若者がもてはやされているのは単に「絶滅危惧種」なだけです。トキなどが珍重されるのは絶滅寸前だから、昔はそこら中にいても注目されなかったのです。でも珍しいものになると俄然、注目されるのです。
今の若い人にはすごく生きていくのには楽な時代だと思いますが、それに決して安住をしてはいけない、常に上を目指したほうがいいよ、ということです。
なぜなら、もっと若い世代はもっと珍獣扱いになり、もっと大事にされるのは眼に見えているのだから。
私の世代からみると乳幼児などが電車やショッピングセンターでギャーギャー騒いでいるのをみて誰も注意しない、というアホらしい現実社会、この子たちは将来、どうなってしまうのだろう、と本気で思っています。
老人が大切にされないのは、人数が多すぎるからです。言葉では大事にしますが、乳幼児1人が虐待されただけでギャーギャー騒ぎますが、老人がオレオレ詐欺にあっても誰も同情なんかしてくれません。言葉だけは同情しますが。なんか、おかしいよね、と思います。
数時間や短時間でお金が儲かる、そんなことは現実的にはあり得ない、ということをもっとみなさんは認識すべきであり、本当に儲けられるロジックというのは1年や2年では開発できる訳がないじゃないか、と思います。
スポーツでもなんでも、一流と呼ばれる人、たとえば良い例がイチローになりますが、自分には才能なんてない、ただ、努力を長く続ける才能だけはある、と言っていたのに代表されるように、毎日のコツコツが大事なのに、すぐに儲かる、気軽に儲かる、なんて世界中の人が望んでいることに、1日や短時間でそれが可能になる、と本気で信じている人などは究極のバカなんではないか、とは思います。
私が書いていることなどを1日や2日で理解なんかできる訳ないじゃん、と思っています。
読んだらそれに満足して、実際に私の言う通りにやってもさまざまな疑問がわくはずです。自分で考えなければいけないことがたくさんあることに気づくはずです。
まず理解するのに3年はかかると思いますし、また、それを実践するのに10年かかるようになると思います。そのころにあなたが退職する年齢になるでしょう(笑)。
それだけの話なのです。今、理解できないことなんて、数年経てば、そのことを一生懸命考えていればある日、突然、わかるようになるもんです。
今、理解できないからといって、焦る必要はないし、私の書いていることは世界の投資家、誰もが納得できることを書いているつもりです。
これを完璧に説明すれば異論なんか出る訳がない、と私は思っています。だって、書いていることは小学校の算数ですよ、それで説明できることをみなさん、私もが理解できないのです。
そのためにはロジカルな発想をしないといけないよ、ということなのです。ロジカルというのは1+1=2の数式のように答えは1つしかないのです。
2つも3つも答えがあるのはロジカルではないのです。もっといえば事実を丹念に拾えば、将来は見えないとか偉そうに語っている奴をアホと思うようになります。だって、事実をきちんと客観視して拾えば、将来はわかりますもの(笑)。これを実際に行っているのが裁判所です。
裁判所は事実だけしか審理に加えないのは事実だけが、その証明をする、と考えるからです。
背理法という状況証拠は都合のよい状況を採用しますので、判決の参考程度、物証によって考えられる事実という帰納法というのは、ほぼ間違いがない訳です。
判決が間違えるのは事実が足りないからだけです。
ここに越してから頭の良い人とかなり接する機会が増えましたが、頭の良い人にとってはこんなの当たり前のことなのです。
事実を探求すれば未来は見えるものなのです。価格予測が間違える第一の原因は、
① 事実と主観を混同し、その主観で予測する
② 事実という証拠、エビデンス不足
③ 間違った報道を信じすぎること
だいたいは①のことをやっていて偉そうに語っている人がほとんどです。
こんなものは予測ではなく妄想なのです。テクニカルが絶対なんて妄想の最たる例であって、その勝率は30パーセント程度で、こんなことを本気で言っている奴は本物のバカで、あなたの直感がねじ曲がっているの、と思うだけです。
私は予測の100パーセントを目指して日々格闘しているのです。事実だけを見つけるということは小学生でもできるけど、下手に経験をしている大人は主観を混ぜて、考えるのです。
要するに子供の性善説というのは正しいと思いますし、素直な見方をするためにはストレスを断ち切ることです。
悪い人間関係を絶ち、そして、会社でイヤなことを上司に媚び諂うために行っていたのでは事実なんかみえてきません。だいぶ、話が逸れたのでこの話は終わり(笑)。
消費者物価指数
コンセンサス通り1.6でした。
しかし、食品とエネルギーを除いたものは
コンセンサスが2.0に対して、2.1の結果です。
では、消費者物価指数は6か月遅れなのですから去年の12月の原油と、食品の代表的な商品相場をみてみましょう。
去年の12月に原油価格は40ドル台で近年にはない数字です。
上記は大豆になりますが、去年の12月はそれほど安くはないというのがわかります。ただ、5月に安値をつけていることは卸売物価には関係しますので注意をしてください。この数字はPPIの8月以降に影響をします。CPIは11月以降ですね。
つまりコア指数というのは変動が激しい食品、エネルギーを除くのですが、この物価が停滞している理由は、エネルギー、石油にある訳です。
このエネルギー価格は、その後、上昇をしているのですから、物価は上昇しますよね。食品も安いのは4.5月だけですから今度のCPIの低下は10.11月にくるよね、ということです。で、また利下げ論争が繰り広げられると思うとバカバカしいことこの上ない訳です。
つまり物価の低下の犯人は、石油だったのですが、これが現在、上昇しているのですから来月以降はもっとCPIは上昇し、利下げの根拠がなくなるのです。
パウエル議長議会証言
まだ、全文を読んでいないのですが、要旨はなんとなく把握しているつもりです。
現在のアメリカ景気の低迷は
① 貿易摩擦により世界経済の低迷
と言っている訳です。
これによってデータ指標で問題なのは、
① 物価の低下
② 設備投資の減退
だと言っているのです。
設備投資のグラフがみつかりませんので、傾向だけ話をしておくとアメリカは春から夏にかけて設備投資が意欲的になり、秋から冬にかけては消費のピークを過ぎているので減退するのが毎年の傾向です。
そして、去年は冬場の1月、つまり最大の商戦期であるクリスマス商戦が終了してから減税を行ったのですから、去年の春から夏にかけての設備投資はすざましいものだったとかんたんに想像はつくと思います。
それと比べると、FRB議長が悪いと言っているのです。バカバカしい話はない訳で、こんなものFRBの理事になるほど頭が良い人だったら今年の設備投資の減退など去年からわかっていることなのです。
つまり最初から、わかっていることを問題視するなら、なぜ、去年から対策を打たないんだ、ということです。ま、わかっていてもできることはではないのですけどね。
FRBのできること
そもそも金融緩和イコール利下げと思っている人が多すぎるのです。
中央銀行が景気の後退局面、上昇局面でできることは2つしかありません。
① 政策金利の上下動
② マネーサプライの変更
どこの中央銀行でも政策の変更はこの2つなのですが、今の、メディアは①しかとりあげないのです。
この政策でどうやって、設備投資を増やすことができるのか、といえば、金利の引き下げなのでしょうが、これ以上引き下げると、完全に景気がバブル化してしまい、やる選択肢には入らないことは自明なのに、利下げ、利下げと唱和をみなさんでしています。
今回、パウエル議長は行動する、と言明しており、やるとすれば②マネーサプライの変更であって、これは市場にお金をばらまく、つまり保有の国債をばらまくのです。
今回の株や金の相場は低金利が背景なのですから、このバブルをつぶすためには金利を下げるのではなくてあげなくてはいけないのだから、利下げなどありえないのです。
だったらやることは保有の国債を売却して、金利を上昇させるのが月末に起こること、というのがわからない人が多いのでしょう。
今朝のモーサテは、モーサテと日経のアホ幹部がわからないように、このことを指摘していましたが、こういうことをも理解できずに、報道をするんじゃないよ、とおもいます。
要するに、本日のCPIで、きちんと状況を理解している人は利下げなんかほとんどない可能性が高いと認識したと思います。
いつもありがとう御座います。
角野さんの記事を読み始めて約2年になりますが、少しずつ積み重ねと思い考え方、捉え方を吸収しようと必死です。
そろそろ色んな条件も揃ってきたところで新興国通貨への影響についても再度記事にして頂けますと助かります。
利下げ利下げと世の中の表面は、勘違いしておりますがここから7月末、8月頭に向けて一気に落ちるのでしょうか。
ん、またおかしい。
マネーサプライを増やすために、FRBが米国債を売る?
マネーサプライを増やすのであれば、FRBは、米国債を買いですよね。買えば、ドルが市場に供給されます。米国債を売ってしまったら、FRBがドルを市場から回収することになりますよ。代わりに、資産である米国債が市場に供給されます。
FRBは、自然償還で、ドルを市場から回収してきました。また、政策誘導金利を上昇させてきました。これが、金融緩和縮小局面の昨今の動きです。
FRBが手持ちの米国債を売ったら、昨今の引き締めに輪をかけた、より強力な金融引き締めですよ。この動きとったら、マネーサプライは、縮小することになります。角野さんのおっしゃるような、マネーサプライの増加とは、なりません。
ああ、FRBが行き過ぎた市場金利の修正を狙って、保有資産である国債の売却に出るといっているのであれば、理解できます。しかし、これは、市場からのドルの回収で、ドルをばらまくのとは逆の動きですね。となると、ドルの市場価値は上昇し、円安に振れるのかもしれませんね。
政策金利の変更とマネーサプライの上下がFRBとして取れる手段とのことですが、2018年末までバランスシートの引き締めを行ってきたのが2019年に入って引き締めをやめるという方向に転換したばかりで、完全に引き締めが終わるのは2019年9月といわれています。
この状況で利下げを選択せずQEを選ぶというのは考えにくいのではとおもいます。
またパウエル議長は消費者物価が好調であることは認めていますが、そのことはアメリカの景気に与える影響は大きくないと見ています。賃金の伸び率もインフレを加速するほどでは無いとも述べています。
よってCPIだけをみて利上げ・利下げを議論するのは誤りでは。
むしろISMの継続的な低下こそが問題であり、ここで利下げを見送れば株価が急落することは誰の目で見ても明らかな状況で、すわなちISMのさらなる低下につながります。
いままで中立だったシカゴ連銀総裁が利下げ、しかも50bpの利下げに言及するぐらいFRBの中ではどれだけ利下げするかが議論の中心では無いのではと考えますがいかがでしょうか。
もう一つ気になったこと
FRBは物価の判断をコアPCEで見ているはずですが、話が途中からエネルギー食料を含むCPIの話になっています。
また、6月発表のコアCPIが前年比2.1%というのはどこのデータでしょうか。
1.6%のはずです。
予想を上回ったというのは事実ですが、FRBが目標とする2%には届いていません。
原油価格の影響でCPIが変動するのはおっしゃるとおりだと思いますが、原油価格の反転は1月からなので、6ヶ月遅れで反映されるのであれば7月のCPIつまり8月末の発表まで影響されるはずです。
前述の通りコアで見ているので、エネルギー価格の推移が物価の判断に影響されないのに、なぜ急にエネルギーと食料価格の推移の話が出てくるのか教えてください。
あと、掲載されているグラフでは対前年比の比較ができません。