おはようございます。

イートンからオックスフォードに進学したおよそ、エリートとは思えないボリスジョンソンが苦境に立たされています。

世間の声はあまりよく存じませんが、イギリスは何れ、EUを離脱する理由と思います。今回は、その解説です。

イギリスの実効為替レート

上記はいつもの、実効為替レートの日足ではなく、月間足になります。

イギリスの過去20年間の実効為替レートですが、このような形をしている国はなかなかありません。つまり、日本のように20年経っても横ばいだとか、中国のようにずっと成長し続けているかのどちらかのパターンになります。

これの見方は各年次に何が起こったのかを考えれば簡単に解明ができます。

最初の急騰の94-96年、この時に何が起こったのか、もうおわかりになると思いますが、ユーロ発足です。通貨ユーロの発足は1999年からですが、実際の試験運用は1996年からスタートをしています。

つまり、ユーロ誕生の煽りを受けてイギリスの国力が上昇したのです。つまり自由貿易、人の自由な移動、関税撤廃、この恩恵をモロに受けてイギリスが浮上をしたのです。

ところがリーマンショックでボロボロになり、立て続けに南欧債務危機になったのです。それが一段落をしたら再び、上昇したのですが、2016年にブレグジットの投票が行われたのであれだけの接戦になったのです。

ここでもう一度、国民投票をやればどうなるか、というだけの問題で、私が言うまでもないでしょう。つまり、ユーロがどうしようもない、と私が言う理由もわかったと思いますし、また、イギリスはどうなろうと、何れ離脱をするのはもうこのグラフが示している通りなのです。

 

問題の根幹

イギリスの歴史については何度か触れてきました。イギリスのピンチは、中東の植民地を返還したあとに国力が極端に落ちました。

その際に何度もEUに加盟するかの国民投票が行われました。何年も今回と同じように揉め続け、途中、ソロスの大英帝国への挑戦もあり、ピンチもあり、散々な思いをしながら、1996年以降に果実を手に入れた、というのが実態です。

ところが10年後にはすでにピークをつけ、下落してしまったのです。

このブレグジットはキャメロンがすべて悪いという論調などを見ますが、このグラフをみればその指摘は間違いであると推測ができると思います。

つまり、イギリスは植民地経済というマーケットを失い、そして今度はユーロという有望な市場をみつけて国力を回復したが、今後の展望は全く見えないから離脱をしようとしているだけの話なのです。

問題は、ここで、過去、植民地経済、ユーロ経済という市場をみつけてイギリスは行動をしていたのですが、今回の場合は、ユーロを離脱をしてどこの市場を目指すのか、というのが明確になっていないのです。

つまり、今回の離脱は中国市場などを目指して離脱を志向したのだと思いますが、本当に中国を信用することができるのか、というのが国民の心配ごとになるのです。

ですから、非常にかんたんなことで、ボリスジョンソンがどこの市場を獲得するために離脱を目指すと明確に説明をすれば、議会も国民もまとまるのです。それだけの話です。

ボリスジョンソンのように国民投票の結果を蔑ろにするなどもってのほか、というのある種の正論に聞こえますが、離脱してからの方針を何も示さないまま、離脱とシャウトしても誰もついてこないのは明白なのです。

トランプもそうですが、格好のいいことはさんざん抜かしますが、それを言って、何をしでかすつもりなのか、さっぱりわからないから批判やラジカルな反対派が数多く存在するのです。

 

何をやりたいのかさっぱりわからない韓国

日本人の多くは韓国のことに腹を立てています。

しかし、腹を立てる理由というのは明確なのです。ここまで、日韓関係を悪化させて彼らは何の果実を手に入れようとしているかわからないから、腹が立つのです。

トランプはアメリカファーストを実現しようとして無茶苦茶なことを言っているのです。でも、韓国は日本と仲が悪くなることをやって、何を手に入れようとしているのかさっぱりわかりません。

その上にホワイト国除外で、激高をしている、と、もう何をやっているのか本人たちにも自覚がないのであろう、と思います。

北朝鮮のほうがまだわかりやすく、核保有国や抑止力をもたなければ自国がつぶされるという危機感から核開発をし、ミサイルを飛ばしまくっている、という目的がはっきりしているのです。

要するに、今のさまざまな国際的な紛争は、こういった、何をやっているのかわからない連中が大騒ぎをしているだけの話なのです。

イギリスはジョンソンが離脱、離脱と騒ぎますが、じゃ、離脱をしてどうするの、という疑問に答えていない、韓国など、友好を壊して、何をやりたいの? と誰もが思っていることに答えがないのです。

イランは結局、建国の意思がイスラエルをつぶすことにアメリカが同意をする訳がないという根本イデオロギーの問題で解決する訳がないのです。

香港は1国2制度を勘違いしている香港市民がいくら抵抗をしても無駄です。最終的には香港は中国に併合されると、返還前から決まっているのですから抵抗をしても無駄なのです。

その流れ、つまり香港の民主化という流れの一端でもあるのなら話は別ですが、その1国2制度にほころびが見えないのに大騒ぎをしているだけです。つまり、解決などしない、ということです。

武力制圧などありえないのですが、その可能性を指摘する人もいる訳です(笑)。

マーケットに対しても同じで、最終的にどこに向かっているのか、ということをもっと考えるべきです。政治家は常に自分の国が富むように考えています。つまり、みなさんの生活が豊かになるように、と考えるのが当たり前なのです。

それが民主的なリーダーであろうと独裁者であろうと変わる訳がありません。国民を殺してでも、自分は裕福に、などと考える指導者は21世紀には存在しないと思っています。

最終的にはリーマンショックの大暴落をまだ世界経済は取り返していないのです。それだけの話なのですが、なんだか悪い方向に話を盛っていきたがる人が非常に多い。

日本はリーマン、東日本震災の回復の半分さえもとっていないから、大きな可能性があると私は思っています。