おはようございます。

FRBは次回のFOMCにて利下げをすることは間違いないでしょう。理由は、FFレート2パーセントだったものが、現在、52週国債金利が1.59(10/17引け)で乖離が拡大しているからです。

前回、FOMC終了時にはほぼ乖離がなかったから緩和打ち止めが検討されたのですが、現在、大幅な乖離が出ているからです。

では、日銀はどうでしょうか?

 

日銀の緩和可能性が高い理由

日本銀行の前回、金融政策決定会合で黒田総裁は「金融緩和を行う準備はいつでもある」と明言をしたことに理由を求めることができます。

前回の金融政策決定会合の際には、まだ行う理由が明確ではありませんでした。行う場合には世界経済の下振れリスクが確認されたとき、そして消費税の影響があった場合ということでした。

ところがここにもう一つ理由が付け加えられたのです。これは、先週から起こった関東地方を襲った台風15号の襲来からの被害です。尋常ではない降水量が大きな被害をもたらしました。その被害額は、まだわかりませんが、これが日本経済の下振れリスクになる可能性があることから立派な緩和理由となり得ます。

消費税に関しては、先日の日銀会議や経産省のキャッシュレスポイント還元の発表などによって大きな影響は確認できませんが、台風被害は大きな影響を受ける可能性があります。

そして、この台風被害によって、日本の特性に、こういった被害が起こると消費が極端に落ち込むことがあります。被害額や被害規模などはまだ確定しませんが、消費の落ち込みは過去の経緯からは確定的だと思われますので、かなり緩和を行う可能性が高いと思います。

この場合の緩和は、前回、ECBが利下げを行っているので、量的緩和ではなく利下げになると思います。欧米が金利引き下げを行う中、今までリーマン以降、協調をしていた日銀だけが行わないのには不整合が生じるという観点からも行う可能性は非常に高くなったと思います。

日銀からすればよい理由ができた、というのが本音だと思います。

この影響

いままで、実効為替レートの計算から、ドル÷円を行う場合、ドルも上昇、円も上昇では大幅な円安になることが難しいのではないか、と以前に記しましたが、緩和、すなわち、利下げを行えば、自動的に日本の実効為替レートは下がります。

10/8までの実効為替レートになります。

9月に大幅に下落をしているのは、黒田総裁が緩和に意欲的な発言をしたことから落ちたと思われます。その後は、私の思惑通り、上昇をしています。

そして先週から今週にかけての台風被害によってある程度の下落が見込まれます。さらに、緩和見込みや決定になれば、おそらく相当な円安が進行をすると思われます。

 

ではヨーロッパはどうなるのか?

ヨーロッパ経済はドイツを筆頭に不振であるという話を以前にしています。

そのドイツ経済に関して、確かにフォルクスワーゲンの不正はひどいものでした。この影響で自動車業界を中心に不景気なのだ、という説明がよくなされますが本当だろうか?というのは私の感想、カンです。たぶん、違うだろうな、と思っているのですが、まだ、調べておりません。機会がありましたらまた、こちらで発表をしていきます。

上記はドイツ10年債日足チャートになります。

リスク回避の動きは8月中には終了をしています。そして9.10月はリスク選好の動きが広まっています。これはECBの利下げ効果が大きいと思います。

つまり世界経済のリスクの種であったドイツ経済が回復してきていることは以前にご紹介した通りです。

ただ、このチャートから読み取れるのは、現在の下値調べが終了をすると、二番天井の形成に移行するのではないか、というのが一般的な見方だと思います。

つまりリスク回避の動きが今月から来月にかけてあるのではないか、ということです。月末にはFOMCと日銀の政策決定会合があり、その結果次第ではまたマーケットが荒れる可能性が高い、と言っているのです。