おはようございます。

3連休中の月曜日の寄り付きは窓を開けて、円安方向にマーケットは振れています。今回はこのことについて解説をしていきます。そして国富ファンド(SWF)について考えていきたいと思います。

 

円安になる原因

月曜日の窓開け円安については、その確率は90パーセントで窓を埋める、という格言か何かはよくわかりませんが、そういうことを言う人が多くいることを私も存じ上げています。

私は、この格言?については懐疑的にみていることは10年前からずっと一緒です。そもそも、90パーセントという数字は確率統計の世界ではそんなことはあり得ず、最高で65-75パーセントになるはずなのです。

つまりデータが少ないからその確率が90パーセントになっているのです。まず、条件付け、つまりいつも言うように、前提条件が甘いのです。このことを最初に言ったのはラリーウィリアムズで彼が月曜「新値」の窓開けは90パーセントの確率で窓を埋める、と言っているのです。

今回は新値ではなく、あえて言うのであれば「戻り新値」であって、誰もが認める新値ではない、という時点で今回は適用除外になる可能性が高いのです。

つまり水は高いから低いところに100パーセント落ちますが、その前提条件というのは重力があることが条件です。今回は、その前提条件を満たしていませんので、個人的には窓を埋めないでしょうね、と思っています。そのうち、埋めるとは思いますけどね。

ファンダメンタルズでみてみると、アメリカが利下げをしたのですからそのアメリカの数字は低下するのが当然のことです。一方で日本は現状維持を決めたので、その数字は上昇しますので、ドル÷円を行えばその解は上昇する、これが円安の答えになると思います。

さらにいえば、時間経過とともに、現在、NYダウの夜間が新値を窺っていますが、そのアメリカの数字は、現在は下落をしていますが、国力が上昇をしますので上昇をしてくることでしょう。

日本は、金利、特に長期金利が上昇をしますので、国力は時間経過とともに下がってきます。

このアメリカ下落→下落、日本上昇→下落の過程にて二番底などの調整局面があるのです。ただ、このようにアメリカ、日本の数字が推移しても解は大きくなり、結果、大きな流れでの円安は変わらない、ということです。

はじめて、書いたことですが、二番底や二番天井が形成されるメカニズムを私は書いたつもりです。為替という特殊なレートがより、二番底や二番底を形成しやすいのかはおわかりになったと思います。

株や債券、商品ではあまり二番底や二番天井がない理由はおわかりになったでしょうか?

ただし、グローバリズムが進行する世界では、鎖国状態での日本でも外貨によって株式や債券が買われますから、通貨が関係する以上、最近はやり天井ややり底というものがなくなっているのです。

 

国富ファンドとマーケット

リーマンショック前に国富ファンドというものが注目をされていました。これはノルウェーやアブダビなどの国家がファンドを形成している国家のファンドのことになります。

その運用は民間のヘッジファンドなどの運用額が1兆ドル前後なのに対して、国富ファンドの総運用額が15兆ドルになることからその存在を無視することができません。

これらの国富ファンドは主に、米国債での運用をしています。つまり本来なら物価が上昇をして、金利も上昇をするということが従前の経済学では当たり前のように起こると考えられていましたが、実際は金利が下がり続けるということが起こっています。

つまりアメリカの財政をファイナンスしているのは国富ファンドであり、その存在は決して無視ができない状態になります。

先週あたりにノルウェーに不安定化の兆しが見えると記しましたが、経済指標などは好調を示しており、この原因はキャピタルフライトにあるのではないか、と考えることができます。

では、キャピタルフライトが起こる原因というものが何か、と考えると、結果として国富ファンドによる海外への出資としか考えようがないのです。

つまり、ノルウェーの国富ファンドが外国に出資しているのでノルウェーの国力が落ちているように感じることもできるのです。幸いにしてもノルウェーの国富ファンドは情報が世界で一番、開示をされており、今後、その実態などを研究していきたいと考えています。

あまり関係ないじゃないか、とマーケットをやっている方には感じられるかと思いますが、この債券投資に偏るバランスの悪さ、というものが今後のマーケットのかく乱要因になることは必然、と私は思っています。

つまり金利を中心にマーケットが動いているということは債券が今後のカギになるということです。その中でのメインプレイヤーである国富ファンドを研究することは非常に重要なことになります。