おはようございます。

今週の週末にトランプ大統領が行ったことはパリ協定からの離脱でした。もともと、パリ協定からの離脱は予定通りの話になりますので驚きはありません。

ただ、週末にサプライズ、のような発表を行うのは最早、恒例行事となっていることに着目してもらいたいと思います。

来週の週末はイラン絡みの決定を行うのではないか、と思います。イランでは最高指導者がアメリカを挑発し続ける発言を繰り返しています。トランプが弾劾にナイーブになっているのであれば、その関連もあるかも、と考えています。

きちんとその人の行動をみていれば、ある程度は予測できるもの、ということが言いたいだけです。

本日は金利の話をしていきたいと思います。

アメリカ金利動向

■アメリカ10年物国債 利回り日足

先週まではFOMCの決定を受けて金利は低下気味になります。しかし、今週に入って金利は急騰するのは予定通りになります。

マーケットでいえば、FOMC後は、金利が低下するのは予定通りのことです。なぜなら、FOMCでは利下げが決定されたのですから当然のことです。

ところが、その環境下、株価は新値を更新することになります。ダウは高値に面を合わせていましたが、S&Pやナスダックは新値を更新しています。

ダウが新値を越えないのは工業株30種平均だからです。S&Pは新値を超えるのは相対的にアメリカの景気が良い証左です。ナスダックは新興市場で主に、ITと考えると好調と考えることができます。

この株価をみてアメリカが不調とかいう人が多いのですが、いったい、何をみているのだろう、と思います。

この好調な株価を受ければ、金利は資金需要が旺盛とみて金利は上昇をするのが当然になります。週明けにいきなり円安になったのは、金利が低下していたのですがダウが新値を更新することを契機に反転、金利が上昇をしたのです。

この結果、ドル円において何が起きたか? を考えていきます。

ドルは利下げによって景気が好調になったので実行為替レートは上昇をします。日本は、連休ですので動きません。結果、ドル÷円の解は、大きくなるので円安になったのです。これが、先週の動きです。

では、今週の動きはどうか、といえば、非常にかんたんです。アメリカの金利が上昇をするということは、アメリカの実効為替レートは下がることを意味します。日本が動かないと仮定すれば、ドル÷円の解は先週よりは小さくなります。

すなわち、今週は押し目を形成することになります。

日本の金利は上記のようになっており、今週に入って、金利が急速に低下をしています。金利が下がるということは、実行為替レートの拡大です。

ところが今週、日経平均は新値を更新するとなると、金利は上昇をしてくることでしょう。

となると、アメリカの金利は上昇、日本の金利も上昇ということになります。実行為替レートでいえば、どちらも、縮小するということになります。

この場合、金利上昇のパーセンテージがどちらが高いか、の問題です。

アメリカは史上最高値、そして、日本は3年ぶりくらいの新値という端的な事実を考えるとアメリカ金利上昇の方が大きいと考えることができます。

これを実行為替レートに換算をすると、アメリカのほうが下落が大きい、ということになります。つまり、円高だね、という結論がでます。

上記のアメリカのグラフをみても、金利の上昇余地というのは限られていますので、金利上昇など高々知れています。

これはテクニカルの分析になります。ファンダメンタルでは、金利変動の要因を考えればいいだけです。①物価②財政③政策金利になりますので、この3つで今週動きそうなものはない、と考えます。では、今週は株価に忠実な動きになるだろうと、予測ができます。

自分で言うのも変な話ですが、これほどロジカルな解説はないと思います。

また、先週、ドル円の頭の目途は108.6と記しました。その通りの結果になりました。では、押し目をみなさんも考えてください。これを考える場合には日柄の問題を考えなければいけません。