おはようございます。

ボルトンが暴露本を出すことに大きな反響が出ています。

以前も、暴露本は出ていますが、しょせん、会社員の居酒屋の呑み会レベルの話で、本当に信用をしていいものかどうか、判断に悩みます。

ボルトンの内容も、本が売れるためにセンセーショナルなものになるでしょうが、しょせん、トランプにクビにされた人の内容ですから話半分に聞かなければいけません。

会社員が居酒屋で会社や上司の悪口を言っているレベルのもの、と、判断して読むのであれば読まなければいけません。

 

私が読む米中関係

ボルトンの暴露本の中には、トランプが習に対して、再選を支援してもらうためにアメリカ農産物の購入を求めたということが書かれているみたいです。

この記述はあらゆる問題を含んでいる、というのがわかる人にはわかるでしょう。単にトランプが習に頼みこんだということではなく、いろいろな問題をはらんでいるので問題なのです。

先ず、米中関係について記すと、オバマ政権末期にG2構想というものを中国政府はもっていました。

かんたんにいえば、アメリカと中国が世界を指導するという構想を中国がアメリカに提案をしたのです。

これに対してオバマは中国を相手にせず、何もコメントをしなかったのです。結果としてこの中国の提案は雲散霧消をしたのです。

これは戦前の日本と一緒のことで、日本は大東亜共栄圏を企画することによってアメリカに対抗したように、中国は、一帯一路政策によってアメリカに対抗しようとしているだけの話です。

当時の日本がアメリカに戦争を仕掛けるなどバカげたことです。

当時のアメリカは世界の50パーセントのGDPを稼ぎだし文字通りの大国です。アジアの新興国である日本が戦争を仕掛けなど自殺行為に等しいことです。

中国も同様で、当時よりもアメリカの世界経済に対する覇権は低下したとはいえ、巨大帝国です。軍事、経済面において中国はアメリカの相手ではありません。

G2提案などオバマが歯牙にもかけなかったような状況が現在でも続いています。

つまり、一連の米中交渉は、中国はアメリカの言いなりだっただけ、という現状を日本や世界の専門家はいまだに理解していないようです。

トランプはそのことを100も承知で、中国に喧嘩を吹っ掛けているだけの話です。

そこにボルトンが、中国にトランプが頼み込んだ、という事実を暴露したのかどうか、そもそもこの話の信憑性がどこまであるのか、疑問だらけです(笑)。

正直、バカバカしくて聞いていられない、というのが正直な感想です。

中国はトランプの要求に対して、体面上、つまり国内向けに反発しているように見せて、ほとんどアメリカの言いなりになっているだけです。

トランプも承知していますので、無理難題な要求はしない、というだけの話です。

では、この交渉の行方は結果としてどうなるのか、ということですが、非常に明快で、歴史に学べばいいのです。

1980年代の日米の貿易摩擦は主に自動車・鉄鋼でした。アメリカの鉄鋼業界はすでに終焉をしており1960年代には新技術を導入する資本力もアメリカ鉄鋼業界にはなかったのです。

ゆえに日本の鉄鋼が買ったけど、すでに現在、個人的な考えとしては日本の鉄鋼業も終わっています。

自動車はあの当時、さんざんに日本の自動車業界は叩かれましたが、今、どうなっていますか?

トヨタを筆頭に健闘をしていると思います。ダメ会社の日産は本業で儲けることができずにゴーンの金融才能によって利益を出していたようにみせかけていただけです。

ようするにイノベーションに対して対応する力をもっている企業は生き残りますが、ダメ会社はロクなことをやっていない、だけの話なのです。

今、中国のITがアメリカからたたかれまくっていますが、おそらく近未来には中国の技術力がアメリカを凌駕することでしょう。

叩かれれば叩かれるほど強くなるだけです。で、一帯一路構想によって中国は覇権を取るか、といえば無理、というのが私の結論です。

今の日本がアメリカの二番手に準じているように結局、アメリカには逆らえない状態にあるだろうね、とは思っています。

ところが、そのアメリカはトランプによってめちゃくちゃにされている訳です。たとえば、シリコンバレーへの優秀な技術者、特に安価な労働者の輸入がトランプによってせき止められている訳です。

黒人暴行に対しては、軍隊を出動させると言って、余計にデモを長期化させています。

このデモの背景には、ほとんど、マイノリティーが食えないという現実をはらんでいますので、まだまだ長期化します。

中国が香港に対して武力の介入を行わなかったのは、武力で介入したり、それを示唆すれば余計に長引くことを熟知しているのです。

自然消滅の形を取らないといつまでも騒動は続きます。トランプは間抜けな判断をしました。

そして大事なことはアメリカ人のほとんどが借金まみれ、なのです。

アメリカ人の与信状況ですが、激増をしています。

借金と給付金で物価が上がらなかったら、景気がよくなるのは当然の話で、本日のフィラデルフィアも相当、よくなるでしょう。

反対にマネーサプライも激増するでしょうが、最近はFRBのバランスシートの拡大が伸び悩んでいますので、どうかな、とは考えています。

とにかく借金ができないマイノリティーたちは、ひどい生活困窮になっているはずでこのデモや暴動が簡単に収まる状況ではありません。

なのにトランプは鎮圧をしたと得意気に語っている、アホではないか、と思うのが普通です。これが選挙戦に大きく影響を与えるのは間違いがありません。

 

マーケット

何度も言うように景気がいくらよくなっても株価は下がる、この方針には変更はありません。

今夜はフィラデルフィア製造業指数ですが、コンセンサスは-35から-18です。

個人的には数字は分析していませんが、上記の与信状況で賃金も物価も上がっていなければ劇的によくなる可能性のほうが高い、と思っています。

すなわち、株価はすっ飛ぶだろうね、と思います。

景気がよくなれば、金利は急騰してドルが上昇する、それだけの話です。

そもそも、きのうなぜ、金利が下がったのかよくわからない、と思っています。ともかく、ものすごい円安がくるはずだ、とは思っています。

今の世界の状況は、国家の借金も膨れ上がり、個人、民間の借金も膨れ上がっている状況です。

まさにMMTさまさまの状態ですが、こんな経済、長続きすると思っている方はいないでしょう。

国家の借金は監視をされていますが、民間、個人の債務はまったくもって無視されている状況になります。

収入のアテもないのに借金を続ける、これは何を意味するか、といえばインフレでしょう。

今までは国家の通貨の発行が過去の反省によって制限をされていましたが、くだらないMMTの台頭によって、その通貨発行が無制限になっているような状況です。

インフレは起こらないと私も思っていましたが、この通貨発行は必ず将来に禍根を残します。いくらお金を発行しても、インフレは起こらない? バカ言ってんじゃないよ、と思います。

日本人の40代50代までインフレを知らずに育った世代であり、その怖さを知らないのがほとんどになりました。

だから警戒などしていませんでしょう。でも、この通貨発行の膨大さは必ずインフレを引き起こします。デフレも怖いが、インフレはもっと怖いのです。

そしてアメリカの凋落はトランプのデタラメによって必ず起こります。

多様性をもってアメリカは臨み、チャレンジしなければいけないのが規制だらけにし、そして白人至上主義を植え付けているアホさ加減。

何が言いたいのかさっぱりわからなくなりましたが、たぶん、フィラデルフィアで株価が飛んだところを私は売るとは思いますし、為替は円安方向に行くほかないと考えていますのでドルの安いところを買う、と思っています。

きのうと同じで為替には自信がありません。株は売るだけ、しか選択肢がありません。

その前に買うとかリスクがあることはしません(笑)。下がりきったところでド転買いを株は行うつもりです、インフレに備えて、早ければ、秋口から物価は上昇してくるでしょう。

感染第二波よりも、インフレのほうが怖い、と思っています。