おはようございます。ドル高に行くと思いきや、思いっきりドル安に行ってしまいました。

申し訳ありません。GDPも27パーセントのマイナス。これを受けてどう行くかの問題です。

きのうのドル安

きのうは資本フローの発表があり、米国債の海外投資家の保有か過去最高となりました。

上記は対米証券投資で、きのう発表された数字はまだ記入されていません。

また、これは、累計ではなく月次での投資額になりますが、累計では海外の投資家、国家をも含む、米債券の保有は過去最高になりました。

この結果を受けて、ドル安が進行をしました。

理由は米ドルが多く発行されているということが背景になります。

ドルインデックス

日本ではGDPが予測通り過去最悪の数字となりました。

この数字は円安、絶対値ベースでの、ということになります。

結果としてドル安、円安になったのですが、ドル>円でドルのほうの下がり幅の方が大きかった結果、ドル安、円高になったのがきのうの円高の背景と思われます。

また、見逃してはいけない点があります。

日本はお盆明けで夏休み明けになります。通常、こういうときに金利は、休み前に各企業の資金調達が一巡しますので、金利が下がるのですが逆に日本の金利は上昇をしているのです。

日本国債10年物利回り

通常はゴールデンウィーク、お盆、年末年始明けの金利は下がるものなのですが、今年のお盆は上昇をしているというのが特異なことです。もう少し、経過を見てみなければわかりませんが、日本円の絶対値がドルよりも高くなってしまったのはこういった要因もあるかもしれません。

アメリカ10年債利回り

金利も日本>アメリカとなった結果、大幅に円高が進行をしている点も留意したいところです。

参考 ドイツ金利

さらに問題点

きのうは来月のISM製造業の前哨戦でもあるエンパイアステートの数字も発表されています。

ここのところISMを中心に景況感指数の改善も進行しましたが、9月はこの数字を受けてISMも現段階では悪化しそうな勢いになります。

ISM製造業指数

この8月の数字が順調に回復をしていたのに悪化をしているということになります。

内部要因

本日の入電はいつも通り、ダウ安のナスダック高です。

ナスダックが高いのはドル安、金利安ですのでファンドはナスダック買いーダウ売りを積みましたと推測をすることができます。

ただ、このドル安が進行をすればさらなる積み増しをすることになるでしょうが、GDPは日本27、アメリカ30、ユーロ12です。

となると、ユーロ買い、日本、アメリカ売りにファンドはなるはずです。日々の動きでドル安になった結果、きのうは案外、アメリカ株が買いやすかっただけの話になります。

問題は日経の海外投資家の動向であり、日本のマイナス27、年率でも9という数字で日本株を買うのか、という問題です。

アメリカのきのうはドル安、金利安であれば短期的に買わざるを得ません。これが続けば、という前提条件がつきます。

日本は円安ですが、金利高ですので、買う理由はありません。おそらく、ドルがレンジの下限まで来ていますので、ドルが反発すれば、円も高くなると思われます。

となると一番、ファンドにとって売りやすいのは日本株です。為替は日本>アメリカなのでファンドは円安ポジションに傾けることになります。

パニックの際には一斉に円高ポジションを投資家は取りますので、なんとも言えません。

こうやって長期的・短期的な見方を分けて考え、そして絶対値と相対値の違いを全部、分けて考えていくとなんだか楽観ムードが漂っていますが、中味は悲観の内容となっていることがおわかりいただけるかと思います。

今週末から来週にかけて、そろそろ、と考えていますが、あまり最近は当たらなくなっていますので期待はしないでほしいと思います。