おはようございます。

きのうは一日、訳のわからない展開でした。いくら債券市場が休場とはいえ、電子取引は行なわれていますのでなんともいえない、というような形でした。

本日はマーケットが煮詰まっている根拠をお話ししていきたいと思います。

前年比でのマーケット

たとえば、下記は1年前の日経平均が去年と比較してどのくらい高いのかの比較のグラフです。

■過去1年間における日経平均の前年比

一番、右端だけをみればおわかりになると思いますが、週末に去年より8パーセント高を示現しましたが、きのうはふたたび6パーセント前半におちついています。

つまり今の日経平均は6パーセント前後が、居心地のよい場所であり、それ以上、買われたら売られ、そしてそれ以下だと買われる展開になっているのです。

きのうは株価の国際比較においては、日経平均は買われるのが当然のことだったのですが、寄り付きから売られてしまった。

この原因は米国が休場ということもあったのですが、根幹の原因は何か? といえば、去年との比較で上昇が8パーセントになってしまったのでそれを6パーセントに戻す動きがあった、ということだけの話なのです。

そして、この6パーセントの根拠というのは、GDPが前年比9.9パーセントマイナスなのに対して、金融緩和は16パーセント、前年比で増えているということです。差っ引きで日経平均は6パーセント高が妥当、という計算が成り立ちます。

ゆえに日経平均は、今の価格は妥当、ということが推論とされる訳です。

では、この価格がどうしたら動くのか、ということになります。

上記は日経平均の過去1年間のチャートです。

一番左端が去年の10/13近辺のチャートになります。

これによると去年は株価が急騰をしています。

この価格が、前年比の比較対象となり、その株価が急騰をしているということは、日経平均の前年比での上昇が鈍化をしていくということになります。

さらに、金融緩和の量は大幅には増えません。

となると、現在の株価は割安な水準になっていく可能性があるということになります。ところが金利は去年と比較して相当な割安な水準になります。

そして、去年の10月というのは何が起こったのかを勘案します。去年の10月は消費税増税、そして台風19号が南房総を襲い甚大な被害を首都圏にもたらしたのです。

結果として日銀は金利の低め誘導を行い、株価を消費税ショックや自然災害があっても株価を維持させたのです。要するに、去年の株価はフェイクの株価であったということを念頭に考えると、詳しくはまだ計算をしていませんが、高すぎるということになります。

去年、台風被害があったにも関わらず、株価が上昇している背景にはこういった背景があるのです。そもそも、去年の株価が人造株価、それは金利を背景とした、ということを考えます。

もちろん、日銀オペも資金供給を行っていますので、金融緩和の量も鈍化をする、ということを考えると、同じ前年比で6パーセント高であっても価格は下がるという懸念を持たなければいけない、ということです。

ドル円の場合

ドル円の前年比

このチャートをみれば明らかなのですが、前年比で4パーセント以上円高になると、ドル円の転換が起こることはわかると思います。

この数字の根拠は調べないとわからないのですが、ドル円は去年よりも4パーセント円高になったところが止まり目になることは最近は対価なようです。

また7月の中旬から、値位置が変わっていますが、これはGDPの影響と考えられます。

このように前年比で考えていくとある程度の相場観は形成をされるということです。

注目は10年前との比較になります。

10年前は何が起こったのか、を考えればおわかりになります。

2012年の年末に第二次安倍政権が成立をしてアベノミクス、ようするに大量の金融緩和が始まったのです。結果として、これが右端の10年前から30パーセントも上昇した要因になります。

現在、ドル円相場が30パーセント高を死守するか否かの水準になります。この30パーセントを明確に切れば、おそらく値位置が変わってくるのでしょう。

左端は上昇をしているのですから、30パーセントを維持するためには、ドル円の値位置を上げなければいけない状態になります。これを維持できないとみたから安倍さんは総理をやめたとも言える訳です。かなり意地悪な言い方です。

忘れてはならないのは、安倍さんが辞めたあとにすぐにリーマンショックが起こっていることです。それだけの話です。ある程度の株価を見通している可能性はあります。

この30パーセントを切ると、ドル円は大きな変動になるでしょう。

つまり株価も煮詰まっているけど為替も煮詰まっているのです。

マーケットの世界というよりも、どんな社会でも3割増しや3割減はだいたい、限界になることが多いのです。このことは、5年前ほどから言っています。

いい例が金ではないか、と思います。

金は30パーセント高になって価格は加速し、天井を打ったのです。急落は眼にも止まらぬ速さでした。

そして25パーセント高で止まり、30パーセント高を窺っています。それだけの話です。

それをトルコでみると、現在33パーセント高です。

これが金のようになる可能性を秘めています。ただし、材料的に反転する可能性がある材料は出ていません。これが、インフレになる可能性もありますが、その兆候もありません。ゆえに、おそらく反転するだろうね、と思います。

以前にトルコに関してツイッターにて質問がありましたので、これがみなさんに一番、わかりやすい回答になると思います。回答が遅れ申し訳ありません。

アルメニアなど西アジアなどの紛争に関して私は勉強不足でわからないというのがまだ現状です。わからないことを書くつもりはありませんのでスルーしていました。すいません。

しかし、西アジアに関する書籍やレポートが圧倒的に少なくどうしようもない、というのが現状です。そもそもトルコに関して信用できる文献も少ないということもありますけど。

このようにみていけば、なんとなく相場の概況というのは、見えてくると思います。ほかに聞きたい銘柄があれば、コメント欄やツイッターにて質問をしてください。画像を貼り付けておきます。

必要があれば当コラムにて解説を致します。ご質問をお待ちしています。