おはようございます。
きのうツイッターにて、ま、たぶん、終わったであろうなど記しました。結局、わけのわからない動きにその後、終始している状態です。
経済対策の動き
米経済対策案、政権と下院議長は合意に近づく-上院共和党が壁に
ブルームバーグ
下院議長であるペロシとムニューシン財務長官が今週に入り、経済対策について協議を行っていることは周知の事実になります。この合意を週内にまとめるとペロシは表明しました。
しかし一方の上院であるマコネル院内総務はこの規模では承認しない、と言っています。これは伝統的に共和党は「小さな政府」を志向しており、規模が大きすぎるということで上院では否決する意向を示しています。
ここで、両党議員の言っていることは「コロナ」の感染具合であり、アメリカの感染具合をきちんと把握する必要があります。
上記はアメリカの感染状況です。
数字は10/20まで入っており、20日は40.0k人くらいになります。
こうやってみていくと、感染状況はもしかしかしたら落ち着いているように感じられます。
これに関連したマーケットの動き
この経済対策は、金融緩和と同じことであり、その場合、金融緩和の財源、それに伴う金利の上昇、そしてドルについては、緩和前の需給のゆるみ、そして緩和決定後のドル上昇に気をつけなければいけないということを何度ももうし上げています。
アメリカ10年債利回り推移
アメリカの金利に関しては
①季節性
②物価上昇
③財政赤字
の側面から金利上昇は仕方がない側面があります。
そして、今回、緩和を行う可能性が高まっていますので、さらに金利上昇が加速するのは当然のことになります。それをパウエルが金利維持と言っているのですが、それは政策金利のことであり市場金利のことではないです。
この市場金利と政策金利が乖離したまま放置をしておくと、バブルが発生し、金利を上昇させれば市場が崩壊するというジレンマに陥ります。これは私が2月から指摘していることであり、金利上昇というものは、政策でどうのこうのできるものではありません。
また、いったん上昇し始めると、その金利上昇を止める手立てはないのです。
現在の状況は去年の同時期と比較して、1%の下落になりますのでまだなんとかコントロールは可能ですが、上げ足が早くなった場合、もうどうにもできない、という史上最大のリスクをFRBは抱えているのですが私の目からみればのんきなもんだね、と思います(笑)。
ドルインデックス
ドルは20日までに金融緩和の合意を政権とかわすと答えた直後は期待が高まり上昇をしたのですが、その後、週内、そして上院が反対の意向を示したために、下落をしています。
これは、ドルの上昇が早すぎた結果のことで、特に問題はないと思います。つまり議会で決定してから、本格的にドルは上昇するのですから、今回はペロシの発言によって、まだ見通しの甘いまま上昇をしたのですから、内容が後退すれば売られるのは当然のことです。
きのうも申し上げましたが、ペロシが金融緩和に対して前向きに発言をするのは一連の流れにおいては初めてのことだと記憶をしています。
今までは、金融緩和に関して、同意をするが、その案では通せないと主張したのが、両党歩み寄りをはじめたのは7月以来、初めてのことかと思います。それだけ必要性を感じているということになります。
今後の展開
私の見方では、この金融緩和が当面の課題であり、それは大統領選挙やイラン問題など以上に重要だと考えています。
緩和をやると聞いて、ほとんどの方は、株買い、ドル売りをイメ―ジすると思いますが、内容は全く違う結果になることをみなさんに、きのう、きょうと説明をしました。理解できましたでしょうか?
緩和を行っても、それ以上に金利の上昇が起こりますので結果、株価は下がると思います。つまり共和党やトランプの主張する予算の縮小が私の目からみれば正しい判断で、この状況で予算の拡大を求めるペロシは頭がおかしいんじゃないか? と思います。
もちろん、経済的にみればペロシ、民主党は間違っていますが、政治的には仕方がないことだと思います。ただ、こういう人たち、はっきりいえば、日本の民主党を少しまともにしたような人たちが政権を握ることに相当な不安を覚えている、ということです。
ともかく当面は金融緩和、財政面での問題を中心にマーケットは動くと思います。テクニカル的には売りに転じていると思います。ただし、ドル円は円安傾向になるよ、と言っている方針は変わりがありません。