おはようございます。

年末にむけて、いっそうにマーケットは動かなくなっていますが、これは波乱の予兆なのか、それとも、今後、大きく動く予兆なのかは予見できません。

しかし、12/16朝に日本銀行はあることを発表しました。

日銀の発表内容

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-12-16/QLEOBET1UM1001?srnd=cojp-v2
ブールムバーグ

記事にはさまざまなアナリストの思惑が語られていますが、単純な事実は、日本銀行はドル資産を財務省の外為特会を通じて積み増した、というのが事実です。

何を意味するか？

まず、日本銀行がドル資金を調達をしたというのは、それは、単純な事実として日本銀行は円の安定に寄与する訳ですから、ドルを積み増して売るためにドルを保有したという事実は揺らぎようのない事実です。

しかし、一方で、ドルの現状はドルインデックスを見ると以下のようになっています。

直近のドルインデックス3か月分の動きになりますが、11/3の大統領選挙投票日を前後にしてドルが急落をしています。

日銀がドルを積み増すということは、それは売るために積み増すので、これ以上のドルを望んでいるということが考えられます。

しかし、現状、ドル円は103円台に突入しており、これ以上、ドル安を進行させればドル円100円台、100円割れが現実的になってきます。

政府、日銀の思惑としては、ドル円はなるべく動かない方がいい、というのがコンセンサスになりますので、このコロナ禍でさらなる円高を望む訳がない、と考えるのが妥当です。

では、日銀がドルを積み増すのは何が意図なのか？　ということを考えていきます。

まず、大統領選挙の結果やアメリカ議会の経済対策の行方が不明なことがこのドル安が発生した原因だとすれば、その原因を取り除けば、このドル安は解消していきます。

まず、大統領選挙の結果に関しては、12/14に各州の選挙人の投票が行われ、バイデン勝利が法的にも確定しました。

実際には1/6の投開票によって確定をしますが、現実にバイデンが過半数を制したことは事実なので1/6を待つまでもなく、バイデン次期大統領は確定しました。

また、アメリカ議会は債務上限とセットで、現在も、経済対策案を与野党で練っています。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-12-15/QLECOYT0AFB601
ブルームバーグ

アメリカ議会が議長、院内総務を含めて会議するのはいつもの光景になります。

ゆえに、今回、ドル安になった原因が取り除かれつつあることを考えると、大統領選挙の結果は法的には確定し、残るは米議会の経済対策の超党派での合意のみ、ということになります。

日本時間の12/16の日中に米議会の超党派合意がなされるか否かが問題で、これがまとまれば、ドル高、大統領選挙や経済対策の未合意によってもたされたドル安が解消する可能性があるから、今回の日銀の発表があったということと考えるのが妥当だと思います。

もちろん、今回のドル安がたとえばＦＲＢによる無制限緩和の帰結の場合、ドル安の原因は取り除かれていませんのでさらにドル安になる可能性がありますが、こう考えた場合、日銀がドル保有を積み増す意味がさっぱり意味がなくなりますので、合理性がまったくない、と考えることができます。

おそらく日本銀行はこれからドルが上昇するとみている⁈

きのう、またナイジェリアでボコハラムによる少年330人誘拐の事件が起こっています。これでアフリカの混乱はエチオピアに続いています。そのほかにもいろいろ事件はあるのでしょうが把握できるものっで2件というのは次期大統領がバイデンになってから起こったものです。

バイデンだから、こういう事件が起こったというのは合理性に欠きますが、オバマのときは、北朝鮮の暴発があったことを思い出してください。一方でトランプのときにはイエメンの内戦の混乱などがあったと思います。

このようにアメリカ大統領の交代期には、このような国際的にテロや事件などが多く発生することがよくあります。

しかし、ボコハラム（イスラム過激派）など私なども忘れていましたが、またか、とイヤな想いにもなります。なぜ、リベラルが立つとこういう事件が増えるのかをもっと私自身も考えなくてはいけませんが、みなさんも考えなくてはいけないと思います。

そのうえにイギリスのブレグジットが混乱に混乱を重ねている状態であり、これもジョンソンは単に脅しているだけだとは思いますが、また、混乱の要素になるよね、と思います。

以前に、この年末はコロナもありますが、少し波乱になる可能性があると記しましたが、今回の日銀の発表にて、その状況が起こる可能性があることをより強化したとかんがえています。

なぜなら、日銀はドルが上昇する可能性がありますので、ドル保有を強化しているのです。ただし、60億ドルという数字はあまりにもすくない数字であり、そして、その期間が3/21までというと、考えてしまうレベルだと思います。

この記事のコメントにもありますように、何が起こるかわからないリスク回避のため、そして世界的なリスクが起こった場合は、ドルが上昇する可能性が日本銀行は高いとみているからドル所有を増やす、とみるのが妥当だと思います。

そうなるとドル高に今後なる、という私の見方と一致し、現在、ドル安ですが、ドル高にこれから転じるのであろうと思います。

そうなると今、沸いている、株式市場やビットコインなどの仮想通貨市場も危険だよ、といいたいのです。ドルの行方が方向転換するということは、マーケット全体がおかしくなるのです。

センチメントは、金融緩和を無制限にやっているのだから、ドル安だろ、というところにドル高になればどうなるのでしょうか？　みなさんの想像力次第の側面があります。私は具体的にどういう影響があるのか、ずっと書き続けています。