おはようございます。雇用統計は私の予測は全く外れました。しかし、雇用情勢に関してはかなりデータに矛盾があり、今後、雇用情勢に関して大きな波乱があるとは考えています。

きのう、円安を強調しておきましたが、大丈夫でしたでしょうか?

雇用に関して書いておけば、労働コストが劇的に下がっており、この結果というのは賃金が下がることが一番の原因に考えられるのですが、採用コストが下がっている可能性もあります。

言えることは、採用コストが減るのはおそらくハイスキルの労働者確保が一巡をしている可能性が高いということ、つまりITを中心に上昇をしているアメリカ製造業になりますが、そのエンジニアの雇用が少なくなっている可能性があるということ。IT、そろそろ危険じゃないかな、とは思っています。

今回は、長期展望のシナリオを考えていきたいと思います。

長期のシナリオ

以前に私は、今後、世界中から廉価の製品、つまり安売りがなくなるというシナリオを以前にお話しをしていると思います。ここでは長くなるので割愛します。

つまり、安売りの本家本元というのが中国になるというのはデータではなく経験では中国だと思っています。日本が20年、30年デフレがスタートしたのも、中国が鄧小平による改革開放路線が本格化をしたときになります。

中国は多くのコピー商品を廉価で製造し、それを各国に輸出をしました。結果として中国は世界2位の経済大国になった、というのは誰もが認める事実だと思います。

現在も中国は鉄鋼、アルミなどの廉価販売を国内規制しても増え続けている状態です。そのほか、代表的なものにはソーラーパネルなど、ありますが、これ、なくなれば世界中で金利が上がらない、物価が上がらないと騒いでいること、終了すると思いませんか?

私は、データをみれば明らかに終わると考えています。つまり、日本のデフレも完全に終了をすると思いますし、アメリカも現在、低金利でバブル状態なのですが、本格的に金利が上昇する局面にきているということを私はシナリオとして考えています。

今のところ、さまざまなデータや証拠を集めている段階ですが、今回は、実効為替レートから検証をしていきたいと思います。

中国実効為替レート

上記は1994年からの中国実行為替レートになります。

移動平均線はいつものように、単純移動平均10.30になります。

このグラフをみていると本当に中国の躍進というものはすごい、と感じます。ここではご紹介できませんが、日本などは、ずっと実行為替レートが横ばいなのですが、ほかのあまり知られていない国も、ほとんど横ばいなのです。よく、日本だけがこの20年間ちっとも成長をしていないと言われますは、これはアメリカ、中国だけに限った話であり、ここ20年ほとんどの国が横ばい成長です。

結局、経済成長は、中国の廉価品の輸出によって、その妨害をされていた、と判断するのにはまだ、早計な判断になりますが、たぶん、そうなるだろうな、とは思っています。

上記の直近のグラフだと、短期と長期がゴールデンクロスをしていますが、長期線がダウントレンドを描いていますので、この中国の現在の状況というのは単なるチャートでいう戻り、ということができます。

つまり、中国はまだまだ悪くなる可能性が大いにある、ということになります。

ファンダメンタルズ的には中国というのは、不動産と貿易だけしか稼ぐものがなく、トランプによって貿易を封じられ、一方の不動産は昨今の株価急落によって、おかしくなりつつある状態です。

つまり、中国はあきらめた、トランプが辞めるまで、という報道が目立ちますが、もうどうにもならない状態まで追い詰められていると私は考えます。

だから、レアアースなんて苦肉の策を生み出すのだ、と思います。報道では新戦略なんて言っていますが、私から言わせれば、それ以外、稼ぐ方法がないから、レアアースなどと言っているだけだと考えています。

この中国の状態は、かつて日本がバブル景気で踊っていて、暗転していたのと重なります。つまり、中国という国は無くなりはしないでしょうが、日本のように失われた20年、30年というような状態になるであろうと思います。

日本がバブル時代にジャパンアズナンバー1と心浮かれて、まもなく世界第一位の経済大国になると本当か? と思いながらも、ある意味、多くの日本人は世界1位になると心の中で思っていたと思います。中国も同様な状態になると思います。

要するに中国が没落し始めたら、世界中から廉価、安価の商品がなくなるよ、と言っているのです。無理な過当廉売がなくなるよ、と言っているのです。

アメリカ実行為替レート

これは、中国と同じなので説明を割愛します。

ゴールデンクロスしたばかりになります。

アメリカが不景気で、利下げする? 何言ってんの? と私が言う理由はおわかりになると思います。

まさしくトランプがメークアメリカグレートアゲイン! と騒いでいる道中になります。中国をやっつけて不当廉売をアメリカから追い出し、白人労働者に職を戻せば、トランプは再選確実ですよね。

つまり、私などは今の報道をデタラメばかり何を言っているんだ、ということになります。これだけ景気がよくて、トランプのコアな支持層である労働者に職が戻って、メークアメリカグレートアゲインと叫んでいて、どうやって再選しない訳がないのでしょう。

茶番もいいところで、おそらくこのゴールデンクロスが示しているように、アメリカは1970年代の実効為替レートの最高値を抜くような形になると思っています。

それは誰の功績かといえば、トランプの功績です。よほどひどいセクハラとか暴言がない限り、再選は確実だと私は思っています。

日本実行為替レート

日本もデッドクロスしていますが、長期がアップトレンドですので騙しですね。

中国製品が値上がりしていけば、どうなりますか? 日本の製造業、とくに中小が息を吹き返してくると思います。大企業はモラルハザードが進行しすぎです。

はっきりいえば、日産を代表としてどうしようもない企業ばかりになってしまいました。おそらく大企業の淘汰は近い将来起こるとみていますが、まだだいぶ先になるでしょう。

ただ、中国の安売りが、終了すれば、本格的な日本の明るい動きが見えてくるでしょう。2013年にアベノミクスがスタートしました。アベノミクスは通貨安政策ですから、実効為替レートが下がって当然です。

しかし、日本の成長に従って、チャイナショックの2015年から通貨高でも日本は成長し始めているのです。この道中に口を開けば円安と叫んでいたアホはどうしようもない、ということです。

消費税、うんちゃらかんちゃらで弱気なんてしても仕方ないでしょう。通産省の官僚がいうようにデイトレーダーのようなことをやっていればうるさいハエと言われるでしょうが、大きな目でみれば、日本株は、まだ安い水準でしょうね。

目先の動きはきのう記した通り、たぶん、秋まで円安だと思うのですが(笑)。