おはようございます。

ドイツの金利が反転上昇し始めています。これは、本物なのかどうなのかはまだわからない、と判断していますが、自身のポジションは買ってしまっています。

ドル円の動きが理解不能ですので、ユーロドルに逃げるほかないようです。

 

ドイツ金利

上記はドイツ10年物債券チャートになります。アメリカのレーバーデーが明けて夏休みの本格終了を告げたときから大きく急落をしています。

上記チャートはいつものように、日足に単純移動平均10.30を加えたものになりますが、10の水色の線は完全にダウントレンド、そして30はクロス後に下を向くかが焦点になります。

今週、ECB理事会を控え、予測するのには難しいものがありますが、ドラギ総裁は完全にレームダックと化していますので何も行わない可能性は高いと思っています。

FRBはFFレートが2パーセントで金利が1.6では利下げせざるを得ないでしょう。

BOJは消費増税を控え、今、金融政策を変更すれば、増税後に何かあった場合、その対策が取れなくなってしまう可能性があります。ゆえに、何もしないと思います。

となると、各中銀で動く可能性があるのはFRBだけであり、この予測はほぼ、常識的な見方のように思います。

そもそも、ドイツ債券が窓を開けて下振れしたかの理由も明確な説明をしている人はいません。ですから、単純に考えれば、ファンドが一斉に夏休みが明けて債券買いを手仕舞い、そこにロスカットが含まれて急落をした、というのが通常の見方のように思います。

今回のドイツ低金利は、世界をリードしており、結果としてドイツがこの原因であったということができると思います。なお、ドイツ地方選挙が各地で行われ、メルケル率いる与党あ次々と敗北をしており、メルケルのレームダックが進行をしています。

 

世界貿易との関係

以下はドイツの通商になります。

輸入

輸出

ドイツの輸出入はアメリカと中国の貿易戦争を増した、2019/4初頭に大きく通商の金額が減少していることが確認できます。

この通商摩擦の結果、一番、おおきな影響を受けた先進国は、アメリカや中国は前述した通りほとんど影響を受けていませんので、ドイツに相当の痛手を受けたことがおわかりになると思います。

GDPも、通商の影響を受けているのがおわかりになると思います。

米中、世界への通商摩擦はだいたい2018/5月から始まっていることを勘案すると、2018/4月からドイツ経済が不振になっていることとピタリと一致しています。

2019/4-6月が0.4と最低になっていますので、この数字が最低と仮定すると、来年2020/4-6は相当、好調な数字が出ることが予測されます。

その前の2019/9-2020-3の数字は、2018/9-2019/3の数字になりますので、その数字がすべて1パーセントを割っていますので、今年よりは悪くなることはないでしょう。

そもそも、マイナス成長ではないのですから、典型的に悪い数字でもないのです。GDPからも、おそらく底打ちすることが予測されます。

 

ビジネスコンフィデンス

超先行と言われる製造業PMIにしても、不振は50割れが2019/1からスタートしていますので、2020/1は相対的によくなる可能性のほうが高いと思います。

ただし、2018/9から12月までは50超えになりますので、今年の後半は二番底に注意する必要がありそうです。

こうやって考えていくとドイツ経済は底を打ったとも言えると思います。

このように経済の予測というのは行うものであり、たとえば、日本などは去年7-9月は自然災害によって景気が下押しているのですから自動的に9月以降は景気がよくなるのです。ですから、消費税なんて関係がない、と私は言っているのです。

こうやって予測すると大きくは外しませんので、このマーケット予測はみなさんもマスターほうがよろしいでしょう。

 

ドイツ、および、ユーロ経済の影響

あまりしられていませんが、アルゼンチンの破綻というのは密接にヨーロッパ経済に関係があります。おそらく、アルゼンチン向けの貸し出しは主に、スペイン、ポルトガルの銀行融資になると思います。

スペイン、ポルトガル経済がドイツ経済停滞になっているのですから、一向に上向かないアルゼンチン経済から貸しはがしに近いような行為を行ったことが現在のアルゼンチン経済の苦境の原因と考えています。

今後、ドイツが回復し、スペイン、ポルトガルの回復に伴い、アルゼンチンの返済にも余裕が出ることでしょう。

つまり、アルゼンチンは来年には、劇的には成長はしないでしょうが、今よりはましな結果になっていることです。

一般的に南米向け、一部中東の債権保有者のほとんどがヨーロッパの銀行と言われていることは事実で、これらの国の経済の苦境が債務国の経済を左右するということです。

何が言いたいかといえば、トルコや南アはヨーロッパ経済の影響を大きく受けるということです。

また、ヨーロッパの資本取引が多いのはオセアニアになります。今後、オセアニアからは、中国、ヨーロッパの国々から資本流出が起こる可能性が大きいのです。そのためにNZ中銀は利下げをしたと思われます。

つまり、不振のヨーロッパから資本流出の動きが出ていたのですが、そろそろヨーロッパに回帰するレパトリ現象も起こってくるということです。

それが金融市場、主に株式市場に投資をされ、時間をかけて回復をしてくるのではないか、と思っています。