おはようございます。

今まで何度も雇用統計は解説してきました。過去の解説で間違っているのもあまたありますが、ここ最近の解説を読んでいる方は、良くなる訳がないと考えていたはずです。

今回は改めて、雇用統計について解説をしていきます。

 

雇用統計にも時期がある

今回の雇用統計は、季節的にもよくなるはずがないのに、良い、良いと騒いでいた人がたくさんいました。

その前に、私は今週末、雇用統計ということがすっかり頭から抜け落ちていたことをおわびします(笑)。雇用統計の見方はほとんど外していないと思いますので、私からみれば、興味の対象外なのです。ゆえに、もう興味をなくした統計なのです。

私の興味があるのは、統計数字がきちんとマーケットに反映されない数字に興味があるので、その因果関係を解明したものには一気に興味をなくすのです。

きちんと読み込んでいる方はお分かりかと思いますが、私の今、一番、興味あることはヨコヨコ、タテタテの関係で1つの数字が縦横無尽にマーケットに影響を与える場合の計算式の解明に一番、興味があるのです。

雇用統計の場合は、1つの数字がダイレクトにマーケットに影響をしていますし、また、その数字の予測もみなさんに提示したつもりです。覚えていない方がほとんどだと思いますのできちんと覚えましょう。

まず、この季節、特に12月は11月まで雇用が上昇するのが常です。これは、工場などの生産は11月までがピークです。つまりクリスマス商戦の生産は11月で終了するのです。だから、生産が終了しているのに、雇用が増えるはずがないのです。

だから、良くなる訳がないのです。

そして、GDPの9割近くは非製造業から稼いでいるので、ISMの非製造業が月の第四営業日に発表されます。このISMの非製造業の雇用の数字をみれば雇用統計が良くなるか、悪くなるかは、見通せます。

その数字の悪化、良化の具合によって、何万人の増加、減少と言うのは読み込めませんが、良くなるか、悪くなるか、だいたいわかります。

https://www.instituteforsupplymanagement.org/ISMReport/NonMfgROB.cfm?SSO=1
ISM研究所

今回の数字は前回、55.5から55.2になっていますので、全体の数字は良化しているものの、雇用は悪化していますので、雇用統計は悪いというのはわかっていたことなのです。

ゆえに、そもそも雇用統計の発表があるということに興味がまったくなくなっていたので、ここでも事前に予測しなかっただけの話です。

雇用統計は、基本的には、季節性というものがあり、こんど、季節性があるのは冬が明けて春になるときに工場が再稼働します。つまり2月くらいから工場が人を確保し始めます。つまり3月の第一周の金曜日に発表される雇用統計は季節性ではよくなるのです。

しかし、ISMの非製造業や雇用指数が悪いときはその限りではないよ、ということです。そのほか、失業保険申請者数の4週平均からもかなりリンクをしていますので、きちんとみれば雇用統計の見通しを外すことはありません。

また、賃金については、この完全雇用状態が続いて何年なのかは覚えていませんが、完全雇用ということは人材の奪い合いになっているのです。この状況下で賃金が下がることはあまり考えられません。つまり賃金は上昇して当たり前、下がった場合には大きな話題になります。

直近はトランプが、ドルが高いと叫んでいますので、ドル安、物価上昇が6か月後、つまり5月くらいに見込まれます。物価が上昇するとわかっているのに、賃金が下がる訳がない、と今の時点では、言えるのです。

トランプが今年の成長率が3.5パーセントだといっていますが、それは高すぎると文句を垂れる人がいます。たしかに3.5という数字の根拠は何なのか、よくわかりません。

しかし、一方でFRBの理事たちや、民間のアナリストは2パーセント前半をグダグダと言っています。これは主に、FRBのメジアンが2.1-2.2と言っていることが背景だと思いますが、結局、未来を予想する方法などない、とあきらめている態度が鮮明なのでしょう。

思い出してほしいのは2017年にトランプは年末には成長率が3パーセントになると宣言して、実際には2.9パーセントになったことです。

このトランプが3パーセントと言ったときにおバカな評論家連中が失笑をしていたのですが、自分たちが小ばかにするトランプが言った通りになった事実をもっとみるべきです。たしかに思い付きで言っている側面は否定をしません。しかし、経済はトランプが言った通りに展開をしているのです。

いいですか、日本にはいまだにトランプが粗暴で粗野なことを言っている信用できない人物と評価する人がいっぱいいますが、それは事実と反するということです。彼は類まれなる才能があるとは私はかんがえています。

かといって全面的にトランプを支持しているという訳ではなくあくまでも中立です。

大統領選挙に関して、トランプ圧勝という雰囲気が流れていますが、このような流れになると、私は不安を感じます。なぜなら大衆の言う通りになどなったことがないからです。理由はさらに、大衆はきちんと事実を下に語るのではなく、雰囲気や感情に流されてモノを語っているからです。

大衆の意見でも事実と一致すれば、私は採用をしますが、現時点でトランプの支持が30パーセント前後で圧勝とか言っているのはあほくさくて耳を貸す余地はありません。

30%で圧勝とかいっている人は、頭がおかしいんじゃないか、と思うのです。

イランの情勢も私の読み通りに展開しています。この状態がもっと続けば、体制がかなり危うくなってくるでしょう。アメリカの思惑通りです。亡命者が出ると、狂乱のように報道するのもプロパガンダなのでしょう。

イランの暴発というのは石油の販売ができない、ということから端を発します。そのときに安倍さんがサウジを訪問をしているのは偶然の一致ではありません。きちんとリスクを考えて行動をしているのです。将来、イランからの重油輸入が途絶えるリスクがあるから訪問をしているのだと思います。

マーケットはファンダメンタルズに極端な円高となっていますが、テクニカルは戻りと出ています。本日はお休みになりますので、なんとも言えませんが、円高の流れが本流であると思っています。