おはようございます。きのうの金融市場は理解不能な動きになります。
もちろん、週明けから上昇すると思っていた人には思い通りの展開なのでしょうが、私のように横ばいから下がる傾向と思っている人間には理解不能になります。
薄商いに売りなし、と格言がありますが、独立記念日前で低調だった商いがアメリカがお休み明け後に買われることは珍しくはないのですが、なぜ、ドルがこんなにも安くなったのかがわからないというのが疑問になります。
もちろん、金利が上昇したことがドル安なのですがどこか腑に落ちない展開です。
中国・財新PMI
この指標は以前、HBCPMIといいましたが、香港上海PMIがスポンサーを降り、財新がスポンサーになったので財新PMIと名称が変更になっただけの話です。
内容に変更はほとんどないと思います。
中国・財新サービス業PMI
中国・財新総合PMI
が、きのう発表され、この数字がサービス業、そして経済指標の中では一致指数に当たるものまでさえも伸びたことが上海の株式市場が続伸した原因になります。
上海株
この結果を受けて、日経を筆頭に、世界の株価が急伸をした、というのが材料になります。
中国の経済指標について
中国の経済指標はよく信用できない、という声を聴きますが、何十年前の話をしているのか、ということです。
この中国の経済統計不信説はGDPの数字が信用できない、ということからスタートしていますが、この信用できないといった学者が調べた結果、中国の統計手法が稚拙であることが結論であり、決して、信用できない、という訳ではないということに結論がついています。
ところが中国に意味不明な経済指標が出ると、またインチキをしている、という声が上がります。
今回の場合、中国の直接投資や世界経済の低迷で貿易量が停滞をしているのでこんなにも上昇するはずがない、というのが私の感想です。
よくグラフをみていただければおわかりになりますが、先月よりもよくなっているのはある程度理解できるけど、去年の6月と比較しても高いというのはあり得ない、と思うのです。
去年の6月といえばトランプが連休中にいきなり中国との貿易摩擦を破談にしたので景況感は確かに悪いのでしょうが、去年を上廻るのかといえば非常に疑問です。
先月よりもよくなるのは世界が貿易不振でも、コロナの心理的な緩和があると思いますし、またアメリカの第一波の感染再拡大と比べれば、北京で多少、再拡大があった程度なのですからよくなるのは理解できます。
しかし、去年の6月と較べてよいのか、といえば、PMIはそういった数字を前提にしておらず、あくまでも心理的要因によって改善をしている、という判断になります。
そうやって考えると、財新PMIにはそれほど齟齬があるとは思えず、ましてや指標がインチキだと思いません。
アメリカ、ISMサービス業
そういった意味ではアメリカも同じで、去年、6月に貿易摩擦がピークに達していましたが、それ以上に良い訳がない訳です。
理由は6月は確かに感染拡大再開がありましたので、去年よりはよい訳がないのです。
このことを勘案すると、このISMサービス業が発表される前に十分に株価は買われたのですから、発表直後には売られるという展開はわかりますが、引け前に続伸と意味が不明な動きになります。
アメリカの株価が上昇したのは明らかにドル安の動きです。
きのうのドルインデックスの動きです。
ISM発表直後までドル安が進行しましたが、発表直後には反転してドル高になっています。つまり株価は下がるはずなのに引け前に続伸、という意味が不明な動きです。
私が言いたいこと
結局、意味不明な動きが多すぎ、わからん、ということです。
しかし、昨今のボラのなさからの中国・財新PMI発表からの高騰は、個人的な見解になりますが、見方を間違えています。
理由は上記に記した通りですし、GDPでみても、去年よりは悪いのは確かなことです。それで、高騰って話がおかしい訳です。マーケットが間違えているのだろうな、と思います。
今後の予定を考えると15日前後に毎月と同じで、フィラデルフィアやメトロポリタンの製造業PMIが発表されます。再拡大で景況感はどうなのか、ということです。
さらに15日前後には、中国のGDP、4-6月です。この数字がどうなるか、ということです。
アメリカは7月末までまたなければいけない、日本に至っては8/3なのですから、どうみても弱気は分が悪いよね、と思います。
去年の12月から下がる、下がると騒いで、下がったのは2月、またこのパターンかとおもえば、もう少し成長したところをみなさんにおみせしたい、ということです。頑張ります。少しでも向上できるように。