おはようございます。また、曲がってしまいましたが、よくよく考えれば、FOMCの発表が日本時間の午前3時です。

これを織り込むのは翌営業日になりますので、円高が続くということになります。

本日でFOMCの内容は織り込みましたので、結果として方針は変わらず、ということになります。

実行為替レートから

6/17までのアメリカ実行為替レートになります。

きのうのFOMCの結果は据え置きですが、金利低下は全くFRBが触れていないにも関わらず、金利は低迷です。

アメリカ10年債利回り

金利が下がれば、実効為替レートも下がりますから大規模なドル安になります。

ドル安であれば円高、新興国通貨高、株高、商品高になるというのがきのうの流れです。

円の実効レートは

6/17までになりますが、年初の高値を円インデックスによると抜いています。

⇒ https://jp.tradingview.com/symbols/TVC-JXY/

結果としてアメリカがドル安、日本は円高になりますので、分母は増大、分子は減少になりますので、その解は小さくなりますので円高になったということです。

では、今後はどうなるか、と言えば、円の増大は止まらないと思います。

一方のドルは金利は下がったとはいえ、経済は好調なのですから、アメリカの増長は止まらない訳です。

おそらくその伸び率はアメリカ>日本になりますので円安でしょう、つまり、円高になってもきょうあたりから円安になるでしょう、と思います。

ほかは、きのうはドル安の増大で金が大暴騰です。株価も、原油も、新興国も、ということですので、ドル安が解消をすればどうなるか言うまでもないことです。

ただし。

これ、どうするのですか? ということです。

この安値が止まる材料、何かあるのでしょうか? 安いから買うのではなく、ここで反転する材料を探さなければいけませんが、私が思うにありません。

探せばありますが、これは状況証拠の集め方であって、シナリオの組み立ての仕方をみなさんは間違えているのです。

よく、上級者がシナリオがないと、相場は上手にならないよ、と言う人がいます。しかし、私からすれば、ウソばかり言うな、ということです。

下手くそのシナリオの作り方というのは、まず、オージーが安値を試しているので、買い場だと思って、その材料探しをするのです。自分が安値で買いたいがために。

つまり、自分に都合のよい状況証拠を集めて、自分勝手な妄想で買いだと信じ込むのです。これで、儲かるわけがないでしょう。

つまり、シナリオを作るのにあたって大事なことというのは先にデータを集めるのです。

そのデータから得られるシナリオを作成するのです。今回のオーストラリアの場合は、まず安値を確認した時点で証拠、データ集めをするのです。

そのデータ、証拠から、誰もが納得するシナリオを作成すればいいのです。

上記の状況証拠というのは自分に都合のよい証拠を集め、勝手に自爆をするのです。

つまり、あらゆる証拠を集めて、そこからシナリオを作成しなければ意味がないのです。状況証拠というのは、思惑に左右されますが、証拠を集めてから判断を下すのには間違いがほとんどないのです。

だから、裁判などでは状況証拠と普通の証拠を分けて考えるのです。状況証拠は自分のシナリオに沿った証拠を集めるので、誤審を招きやすくなるのです。

しかし、証拠を集めてから判断を下すのは、間違える訳がないのです。

この状況証拠と本証拠を混同している人があまりにも多く、どうしようもない、ということです。

シナリオを作成するというのはこういう意味です。自分に都合のよい証拠を集めて、これが正しい、なんて言っても、どうしようもないのです。

イラン問題も状況証拠

よくイラン関連問題の専門家と称する人たちが戦争には至らない、と言っています。私からすれば、その証拠はどこにあるんだ? と逆にお伺いしたいのです。

何も証拠など、ありません。事態は緊迫化をして、その結果、仲介する国もなく、双方ともに妥協する気配はなく、緊張が高まっている状況で、何を根拠に戦争はない、と言い切るのかが摩訶不思議なことです。

つまり、イラン専門家の情報ソースはだいたい想像はつくのですが、大元のソースが2週間前くらいまでに戦争は回避されるだろうと言っていたことが根拠なのです。

その根拠となる状況証拠の状況が変わっているのに、いまだに、戦争は回避されると信じ込んでいるだけの話です。

つまりシナリオが崩れる前提条件を全く認識をしていないから、こんな間抜けなことになるのです。

現段階で戦争が回避される2つの材料は、
① 仲介国が現れる
② 双方が自重する

この2つの材料のみです。この2つの可能性が出てくる可能性が現段階ではないのですから、回避なんかされないよ、と私は言っているのです。

つまり自分の好き勝手な意見に左右されるな、ということです。これ、よくテクニカルの専門家が言っていることですよね。根拠が崩れたら損切り、と。根拠というのはシナリオのことですよね。

イラン紛争原因のイスラエルとサウジの状況

せっかく、実効為替レートを掲載しましたので、実効為替レートからの解説を

イスラエルの実効為替レートは去年5月にトランプがイラン核合意から離脱を表明してから急騰をしています。

そして第一回目のイラン制裁期限の11/1が日本、中国、韓国、インドのイラン産原油輸入を継続によって、一回、戻したものの、下落をしています。

そしてカショギ氏殺害からのサウジ制裁解除から上昇し始め、5/1をピークにしています。これは5/10前後にイランが核合意からの離脱を表明したためです。

イランはホメイニ革命によって打倒イスラエルを宣言し、革命防衛隊を創設しています。この革命防衛隊はイラン政府のものではなく、宗教指導者ハメニイ師の管轄であり、イラン政府は関係ありません。

つまりアメリカはイラン政府に対して、ヒズボラへの支援を辞めよ、と言っているのですが、それをイラン政府に言ってもロウハニ大統領は自分の管轄ではありませんので、どうしようもないのです。

一方の宗教指導者のハメニイ師はアメリカとの会談を拒否していますし、イラン革命が成立をしたのは打倒イスラエルがテーマになりますので、ヒズボラへの支援など止める訳がありません。

何にせよ、ロウハニ大統領とは外交ができますが、ハメニイ師とは外交交渉ができないのですから、外交交渉はないに等しいのです。

つまり双方ともに、交渉していない状態で、回避される、とかなぜ、そんな無責任なことが言えるのか不思議に思います。

結果として戦争は不可避とみているから、イスラエルの実効為替レートが下がっているのです。

(参考)イスラエル1994年からの実効為替レート

そしてサウジ実行為替レート

去年の5月にイラン制裁発動で、実効為替レートは急騰をしています。

11月に下がり始めたのはMbSがアホな事件を起こした結果、国債社会から制裁されたからです。そしてイラン制裁の本格発動を受けて、サウジの制裁がとかれた4月中旬から急騰をしています。

イランが暴発をしても、イランから輸入していた各国はサウジに付け替えを行っていますので、それほど下がらないのです。

アメリカとしてはこのイスラエル、サウジお上昇トレンドを崩してほしくないのが本音です。アメリカも9.11以前以上に実行為替レートをあげたいという思惑があるはずです。

この国力を上げるのに邪魔なのが、中国とイランというだけの話です。大統領選挙前に片づけておけば、トランプは再選確実になります。アメリカファーストというのはこういう意味だと思います。

最終的には1970年代の実効為替レートに戻したいのでしょう(笑)。

選挙のためには中国とイランは徹底的の叩きつぶさなければいけない、というのがトランプの思惑のように思います。