おはようございます。相場の予測は大きく外しました。すいません。

しかし、ドル円は円高でドル安傾向でしたが、商品相場は軒並み下落でドル高という様相です。要するに、評価が分かれているということは、市場もこのFOMCの評価をしかねているということだとは思います。

FOMC、詳細な分析はまだ行っていませんが、解説をしていきます。

詳細

Econodayより

今回は、中央値で考察をしていきます。

まず、中央値(メジアン)と平均値の違いがわかっていない方が多数だと思いますので、その解説を。

平均値というのは数字を全部足して、それを固体数で割ることが平均値になります。それに対してメジアンというのは、加重平均だと思ってください。

平均だと極端な数字を出したほうに数字は寄りますが、今回のセントルイス連銀のブラード総裁のように一人だけ利下げを主張したような場合、平均だと下がりますが、メジアンだと数字の寄りが少なくなるということです。

日経平均はファナクロ指数と言われるのは単純平均のために、その平均を押し上げたり、押し下げたりするから、ファーストリテーリングやファナックなどの値がさ株の動向に左右されるという意味です。つまり平均は、極端な数字が存在する場合は、その1つの個体に左右される可能性があるということです。

さて、本番です。一番、上にメジアンが書かれています。

最後にフェデラルファンドレート(FFレート)の中央値が書かれています。

これによると2019年のFFレートは2.4、2020年のFFレートが2.1のメジアンになっています。

これが利下げの根拠だとメディアは言いたいのです。バカバカしいと思いませんでしょうか?

下の段が3月の予測になるのですが、2019が2.4、2020が2.6になっています。今回、この2020年の金利を2.6から2.1に変更したのだから、利下げを考えていると報道をしているのです。

しかし、よく考えてください。2019年はまだ6月で、あと半年、2019年あるのです。すぐに利下げをするというのであれば2019年の中央値も下げるのですが、2020年を下げている、ということです。

さらに言うのであれば、GDPの予測値にしても、利下げをするということは景気は低迷をするのです。だから2020年のGDPは下方修正になるのが通常ですが、上方修正をしてしまっている訳です。

PCE価格も利下げということは、物価も下がるという意味なのですが、これも上方修正なのです。

こんなものを根拠に報道をする方は頭がおかしいのです。つまり、この予測というのは各政策委員の予測の中央値を取っているので、こんな不整合なことが起こっているのです。

つまり、みなさんの意見を中央値で集計すると、このような予測になっているのであり、各委員の判断も迷っているというのが普通の見方だと思いますが、みなさんはどう思いますか? ということです。

肝心な内容は?

何も変わっていません。要するに、マーケットと経済データを注視すると言っているだけで、利下げなんかに一言も触れていません。

モーサテをみていると7月だの、9月だのに利下げが決定されるなんて言っていますが、外野がそういっているだけで、FRBはそんなことは一切、触れていません。

7月の雇用統計次第で、利下げが決まるとかほざいているのでは、上記のメジアン、失業率の数字をみれば判明をします。景気が良いのに、失業率は上昇をしているから、今月の雇用統計が悪いから、これが悪化すれば、利下げという論法です。

そもそも、2019年のFFレートを据え置いているのですから、従前から私が言うように、FRBは今年、「利下げ」でなく「利上げ」を予定しているのです。

このFRBのメジアンから読み取れるのは利下げではなく、利上げなのに、なぜ、利下げ、利下げと連呼するのかさっぱり意味不明です。

つまり7月に、9月に利下げなんて誰も言っていないのに、なんで利下げというのか根拠を教えてほしいと思います。

要するにですね、投資家のみなさん、バカにされているんですよ。こんなデタラメなことをメディアが言っていても、誰も、おかしい、と叫ばないということにメディアは安心しきっているのです。

出鱈目なことを言っていてもそれを非難する人が誰もいないから、こんな報道がまかり通るのです。

 

マーケットの今後

ともかく、FOMCの結果を受けて判明したのは、市場参加者は、誰もこのFOMCの結果に明確な結論を出せていない、というのが市場の反応です。

一大イベントが終了し、本日移行、マーケットは動きだすでしょう。従前から言っている通り、物価は今月から上昇を始めるでしょう。そのときに金利が低いままの訳がありません。つまり、方針は変わらないのです。

むしろ、低金利を背景に上伸している新興国通貨や商品相場、株式などは要警戒でしょう。7月に大急落の可能性があるという方針は変わっていません。

ドル円は、金や原油が下がったということは、ドル高なのでしょう。ドル円はドルが安くなったので相対的に円が高くなったのです。つまり相対的に判断をすると円高ですが、絶対的にみると円安になるでしょう、ということです。

ISMやメトロポリタンが悪い中で、上伸する株価は完全にプチバブルだ、と私は言っているだけで、あとは、行きつくところまで行くのを待つだけだとは思います。バブルですから浮かれている人が多くなってくれば、いよいよ要警戒になります。

何も日本の金融崩壊やリーマンショックのようなものを想定しているのではなく、去年の年末のようなことを想定しているだけの話です。そんなどでかい話ではありません。じっくり待てばそのうち、下がりますよ、ということです。今、慌てて買う場面ではないよ、ということです。