おはようございます。いろいろ触れなければいけないことがあり、どれを選択するか本当に迷うことになっています。
さて、ロジカルな文章、考え方というのは、結局、数式のようになっている、ということはなんとなくおわかりになってきたと思います。その派生から話せるだけ全部、書いていきたいと思います。
ロジカルというのは数式のことである
きのうもお話しをしたように、ロジカルというのは1+1=2というように数式みたいなものなのです。
きのうの例を取ると、海は青い、という数式に対する答えというのは青いだけではなく、広い、大きいという回答も得られるのです。ところが海の色は青いというように数式を詳細に設定すると、答えは限られてくる、ということになります。
つまり、答えが1つになるように考え方を整理していかなければいけない、ということなのです。
その結果、主語(命題)に対して、その答えが1つしかなくなった場合は、議論の余地がなくなるのです。海の色は青いという命題に対しておそらく過半数以上の賛成は得られると思いますし、また誰しもがほかの回答の可能性はあるかもしれませんが、マスは青いということで賛成することになると思います。
この場合、すでにシナリオが完成しているということになります。つまり海の色という仮説に対して、私たちは青いと決まる可能性が高いという結果に沿って行動をしなければいけない、ということになります。
ただ、世間の予測のほとんどは、海は青い、という、主語に対する述語は青いと決まっている訳ではないのに、そうと決めつけて勝手に投資家が行動をしているだけなのです。
海は、のあとの述語は、その回答は人によってマチマチなのに、そう主張した人は、決めつけを行ってくる、というのが予測を間違える結果になるのです。
つまり、今後の相場展開がどうなるか、という予測をする場合にその選択肢は1つに絞る、その作業をロジカルシンキングというのです。
その際に先に回答をみつけて自分に都合の良い結果に対してのデータを集めても意味がない、ということです。必ず、その予測に対してあらゆるデータ、証拠を集めて、判断するということを心がけしなければいけません。
先に回答ありき、というのは大間違いの始まりなのです。回答は数式を精査してから、となるのです。
世間で流行っているロジカルシンキングというのは私なりの解釈はこうです。
ただ、誰に見せても、どんなに頭の良い人に見せても、この考え方で間違いない、というと思いますし、また、世間のどんな説明よりも自分で言うのも変な話ですが、優れていると思います。こんな説明をする人は誰もいない、と自負しています。
イランをロジカルに考える
イラン問題の根幹というのは、なんとなく今まで書いていますが、きちんと数式にすると以下のようになるかと思います。
アメリカ イスラエルを擁護
×
イラン イスラエルを認めない、つぶす
という構図なのがおわかりになると思います。この両者の対立は解消をすると思いますでしょうか? 個人的な意見としては、今回、対立が回避されてもまた将来、揉めるでしょうね、と思います。なぜなら、イスラエルを消すと言っているのと、イスラエルを永続させようと、いう根本的な対立なのですから、相容れる訳がありません。
その解決策が本日から始まります。
大統領顧問であるクシュナーが本日にパレスチナ和平に関しての提案を行います。
これは、結局、イスラエルのネタニヤフがクリントン政権下で成立したオスロ合意をまるっきり遵守するつもりがないことが今回の本当の火種だと私は思っています。クシュナーは野心家であり、どんな頭の良い人であっても双方が合意できるような提案を私はハナから期待できない、と思っています。
パレスチナ和平というのはユダヤ人入植者と地元人であるパレスチナ人の和平の問題で、こんなもの解決できるのであればとっくに解決しているよ、というのが私の本音です。
このパレスチナ和平が本当に成立するならば、オスロ合意のように、イランとアメリカの対立も多少、収まることとなるでしょう。でも、何を提案するのかはしりませんが、無理でしょ、としか思っていません。イランとアメリカの対立よりも、イスラエルとパレスチナの対立のほうが根深いものがあります。
普通に考えれば、イランとアメリカの対立も解消できないのにこの問題を解決できるか、というだけの問題です。
何にせよ、クシュナーの本日の提案にイラン問題はかかっている、ということです。
利下げ問題
本日はパウエル議長が、早期の利下げ観測を否定したことから株価は下落をしました。このエビデンスから証明されることは、アメリカの経済は利下げ、据え置きによってマーケットが変化する、ということが言えると思います。
私はさまざまな観点から、この問題点を検証してきましたが、物価動向や金利動向、為替動向からみても利下げの意見を否定しました。
今回はFRBの重要視をしている期待インフレ率から利下げを主張する人が多いのでその点からの解説になります。
上記はアメリカの期待インフレ率になります。
期待インフレ率の計算式は実質金利-名目金利になりますが、この辺の話を書くと、また膨大な量になりますので、割愛です(笑)。
この期待インフレ率が下がっているから、一部の論者は、利下げは確実である、と主張をしているのです。
私の主張は、これが6月の数字から上昇するよ、と言っているのです。それだけです。今は下がっているけど、また上昇するよ、と言っているのです。現在の金利が2パーセントですから、期待インフレ率と収れんさせるために、0.5ポイントの利下げだ、と主張をしているのです。
一応、理屈的にはあっているのですが、この論は6月の数字も下げり続けるということを前提とした論になります。上記のロジカルの考え方で言うと海は青いを私は海の「色は」青いという命題、主語に変更をしているのです。
この6月から期待インフレ率が上昇する、という仮説を加えると、利下げの根拠はなくなってしまうのです。ただ、利下げ主張派が言うように期待インフレ率が6月も下がり続ければこの主張が正しいということになります。それだけの話です。
きちんと数式で考えれば意見の違いというものがどこで違っているのかわかりますよね。この期待インフレ率からの利下げ主張は、今までさまざまな利下げ論をみてきましたが、一番、まともな主張です。
他の意見は傾聴するのにも値しません(笑)。なぜなら、そもそも主語の設定が間違えているのです。FOMCの声明文で一切、利下げに触れていないのに、なんでそんなことを言いだすのか摩訶不思議です(笑)。
最後にトルコ
読者の方にトルコをかけ、と催促されそうな気がしますので、かんたんに。
イスタンブール市長選挙でまたAKPが負けましたが、この選挙が再選挙になる可能性があります。しかし、この経済状態ではエルドアンはまた負けるでしょう(笑)。テロがあるか、経済状態が劇的によくならなければ与党の勝利はないと思います。
つまりトルコはまだ、重いと思いますが、少し良くなる基調が出てきたかもと思いますが、まだ本気では買いたくはない、なというのが正直な感想です。