おはようございます。
シナリオの話をしていますが、ここにタイトルのように命題を与えました。これを基に本日はシナリオを作成してまいりたいと思います。
原油の値動きで世界は動いている根拠
上記はNYの原油先物取引のヒストリカルになります。具体的に検証をしていきます。
2018/10 天井を迎えています。
この要因はイラン制裁の期限が11/1に迎えるにあたり、日本などの石油消費国が冬場の暖房湯需要が足りないことからアメリカに対して制裁の延長を求めています。
すなわち、イランからの石油輸出が止まると冬場の原油需要に応じきれない、ということになるのですが、アメリカは本格制裁を19/5/1に延長をしています。
制裁が延期されることに伴い、結果として需給が緩和をしたことから価格が下落したととらえるのが通常の解釈になります。
2018/12月 この時期に大底を形成しています。
この時期に明らかになったのはサウジ皇太子MbSによるトルコ領事館でのカショギ氏暗殺事件容疑です。そのほか、韓国の日本に対しての暴発です。
この事件の背景は説明をするのが非常に難しいのですが、新興国vsアメリカ、新興国ととらえると良いと思います。
2019/4月末
・ベネゼェラクーデター
・リビアクーデター
・スリランカ テロ
・NZ テロ
上2つは言うまでもなく、産油国、スリランカに関しては何も関係がない、と思われる方は多いと思いますが、非常に象徴的な事件になります。
NZのテロは私自身も非常に驚きましたが、現在の考えはその後のオセアニアの経済失墜を勘案すると妥当とも考えますが、石油支配に何か関係があるのではないか、と思っています。
これらの事件が起こった前後に再び、原油価格は下落しています。
2019/5月末
・トランプ大統領、メキシコへの制裁を検討と発表
メキシコは、言うまでもなく産油国になります。
上記のエビデンスからわかること
上記の事件と石油の価格を対比すると、アメリカと石油の関係が明らかになってくると思います。
これをはっきり意識させたのはメキシコへの関税制裁への発表になります。ここまでは、石油価格と事件は無関係のように思えましたが、これらの事件の前後で必ず、トランプがお得意のツイッターで世界をサプライズさせるような発言をしている、という事実は決して見逃せないのです。
実業家時代のトランプはリーマンショック前に「石油の価格は高すぎる、洋上にはごまんと石油タンカーがあるのになぜ、こんなにも高いのだ」と言っています。
彼の考えは先の日米安保に対する考えでも明らかなように根本的に変わりません。
彼が、政策に石油を意識させていることは、レックスティラーソンという元エクソンモービルCEOを採用したことからも明らかです。
一見関係がないような事実の数々だが
1970年代に起こった、ニクソンショック、そして石油ショック、金兌換の停止などの歴史をいろいろ調べていくと、かなりの点が一致してきます。
たとえば、一見、何の関係もないと思われるスリランカのテロに関しても、オイルショック後の新興国の窮地に際して、スリランカの首都コロンボで戦後初の新興国の開発会議が新興国主催で開催をされているのです。
その象徴の地でテロが行われるということは、何等かの因果があると考えるのはかなりの無理筋だと思います。しかし、この事件の点と点がつながったな、というのが私の感想です。
このテロの犯人と石油価格の接点は何も出てこないと思いますが、そういう象徴的な事件が起こるのには何等かの因果が経験上あると個人的には思います。もちろん、世間的には偶然の一致と片づけられてしまうでしょう。
ともかく、この1970年代のアメリカのやってきた数々の行為と現在、アメリカが新興国や産油国に対して行う数々のことは、微妙に(笑)、一致していることも事実なのです。
このときのアメリカ大統領はケネディー、ニクソン、フォード、カーター、レーガンになりますが、一本の筋で見えてくる部分があり、それをトランプが踏襲しているという側面も見えてきます。
まとめ
上記に書いたことはシナリオということではまだまだ未完成です。
これから起こること、そして過去に何が起こったことをアップデートしていけば、私の単なるカンですがおそらくすごいシナリオが出てくる可能性が大きいと思っています。期待されているかどうかはわかりませんが(笑)、ご期待ください。
要するに、ロジカルに考えれば1+1=2のように答えは1つなのです。この1+1の「1」の構成要素を調べることによって結果2になるということが証明でき、骨の太いシナリオが完成をするのです。
これは、事実に基づき検証をしているので、そのシナリオが外れる可能性はほとんどなくなります。ただ、現実的にはわからないところだらけなので、その部分を推測にするので答えも推測になってしまうだけなのです。
事実を固めていけば、将来のわからないことも答えは1つになるのです。そういうことが言いたいだけなのです。
この事実を確認するとトランプやアメリカ政府のやることは、原油と何等かの関係がある、ということが言えます。たとえば、アメリカは環境に大変厳しい国だということはみなさん承知していると思いますが、トランプは二酸化炭素の排出には否定的な考えをしています。
人の命が奪われることが大嫌いなトランプが地球を温暖化する二酸化炭素には無頓着であるということは整合性がありません。そこに石油を燃やしたときに排出される二酸化炭素を組み合わせるとある程度は納得できるという状況証拠を推測することができます。
シナリオというのは、できるだけ得られる結果の答えを1つにする作業だと私は思います。そこにテクニカルや数字、AIというのはあくまでも補助的な部分であり、けっして主流の材料にはなり得ないのです。
現在の相場は、きのう参議院選挙に触れましたが、アメリカは好景気の中の悪化の循環です。ISMや鉱工業PMIなどをみれば明らかです。だから、きのうは株価が売られたのです。
長期的に円安の方向性は変わりがありませんが、その前に急落があるだろうな、と思いますが、まだ確信がもてない状態です。