おはようございます。
ECBが緩和を示唆しただけで、フォワードガイダンスのみにとどまったことから、アメリカ株式は急落をしました。私、個人の判断になりますが、おそらく大調整が始まるだろうと思います。
ECB判断の背景
すべて、以下は個人的な見解になります。エビデンスなどはありませんのでご承知ください。
まず、ここでお金のバラマキや金利の引き下げを行ったところで、何か改善をするのか、という問題があります。
つまりドイツの不振はアメリカや中国との貿易摩擦の影響をモロにかぶっており、その根本原因の貿易摩擦が解消すれば、元に戻るであろうという楽観視の姿勢でしょう。
ここで、金融緩和を行ったとしても、その効果は短期的な効果にとどまり、やるだけやったけど、何も効果が出ない可能性のほうが高い訳です。政策での間違いを金融政策でフォローをしようともそれには無理があります。
ドラギが秋以降の緩和を示唆したのではユーロ安をとどめておきたいという思惑があると思います。実際に、貿易摩擦が解消をすれば、緩和は実施しないと思いますが、貿易摩擦の妥結は望めません。
少しだけ、摩擦問題に触れておきますが、5年前から中国は資本取引の自由化を2020年を目途に行うことを目標としていましたが、それをアメリカに内々に延期を申し入れたのでしょう。
つまり中国国内で儲けた外資は本国に送金をしたくても資本規制があるために、その送金ができない、ということが最大の争点であろうと思います。
中国の資本自由化など長い夢になることは確実です。それと人民元の自由化も長い夢でしょう。
つまり、米中貿易摩擦とそれに付随する貿易摩擦もまだまだ時間がかかるでしょう。
これで、アメリカの利下げはなくなるであろう
これも個人的な意見になります。
貿易摩擦で世界景気が下振れしたことは列記とした事実になります。ただし、アメリカや日本はその影響など軽微であって、中国や韓国、ドイツなど貿易への依存率が高い国々が大きな打撃を受けているだけの話です。
そこで、今回やっている貿易摩擦に対して、世界的な協調としてECB,BOJ,FRBと協調して国際的な景気の下支えをやろうというのがFRBの趣旨になると考えています。
つまりECBが緩和の示唆にとどまったことから、FRBもおそらく、国際協調でしか今回の利下げは意味がなく、なぜなら、アメリカ景気が悪い訳がない訳ですから、結果としてFRBは利下げを行わないのでしょう。
とりあえずBOJも何もしないのを確認してからマーケットが下振れの本格化をすると思います。タイミングには自信はないです。
ずっと言っているように今回の株安でも、円高にはならずに円安になっているでしょう。
これは、きちんとドル÷円の計算をきちんとやっているからわかるのです。
以前にも話をしていましたが、割り算の答えというのは、きちんと計算しなければその正しい答えは見つからないのです。ロジカルに考えればその数字は膨らむ、縮小するというのはなんとなくわかりますが、実際の数値はきちんと計算しなければいけません。
株がさがったら円高とかほざいているとか言っている人の罪深さというのは、みなさんもいい加減に理解してほしいと思います。つまり、そういうことを言っている人というのは実は何もわかっていないから、平然とそんなことを言えるのです。
ともかく、下ぶれ、大調整開始かな、と思っています。個人的な見解なので責任は取りません。
トルコ
さて、トルコがエルドアンの指令通りに利下げをしたのであろうと思います。一部になんだか別の思惑を書いてある記事を見かけましたが、エルドアンは強烈な金利下げ支持者だと思います。
やっていることはトランプと一緒でしょ(笑)。金利を下げろとFRBを恫喝していて実際に7月末に下げるという憶測で、株価が上がる訳がないのに金利低下観測をもとに新値更新です。
モーサテでまたもや弱気をみなさんに吹き込んでいましたが、こういう間違った報道が出て、私は確信をします。買いになるでしょうね、と思います。
しかし、根本の問題は、シリア国境、アサド政権、クルディスタンであることを忘れずにいてほしいと思います。これらの動きに注意をしてほしいとおもいます。トランプはこの問題にある程度はエルドアンに配慮をするはずですので、去年のようなことにはならないと思います。