おはようございます。

日本経済が2019/7月の景気一致指数が100を割れたことによって悪い、とメディアは騒いでいますが、これはアメリカ経済と一緒で、景況感指数は悪いけど好況に沸いているのと一緒のことです。

今回はこの説明をしていきたいと思います。

日本景気一致指数

上記は日本の景気一致指数になります。

まず経済指標にはいままで散々に記してきましたように3種類あります。それは先行、一致、遅行の三種類であり、マーケットに一番影響をするのは先行指標だという話を今までに何度もお話しをしています。

マーケットの先行きを読むことが投資家の役目になりますので当然のことです。すなわち、テクニカル指標などよりマーケットの経済指標先行指数のほうが早くその兆候は表れるのです。

つまり経済指標を理解するということは、マーケットの先行きに多いに役立つのです。

では、今回、なぜ、一致指数を取り上げたかといえば、誤解がひどすぎるのです。まずこの一致指数というのは、自動的に算出されるものです。つまり新たに統計を取り直したという訳ではなく今まで出た一致指標の総合を一致指数と呼んでいるだけです。

すなわち7月の一致指数の総計が100を割ったという発表をおこなったのにすぎず、この指標が100を割れるのは時間の問題でした。

理由は非常に明快で先行指数がすでに100を割れているからです。

上記は先行指標になりますが、これが100を割り込んだのは、去年からです。つまり、100を一致指数が割るのは当然のことなのです。

なのにメディアは針小棒大に報道し、世間に日本の景気が悪いという印象操作を行っているとしか思えません。

ですから内閣府の景況判断は現状維持で、一致指数は景況判断が100を3か月割っているのにも関わらず現状を維持しているのです。

この理由は先行指標が悪くなる理由はPMIや日銀短観、消費者信頼感指数などの低下です。でも、実際の数字は良いのです。

 

日本経済の実際の数字

たとえば、日本の全体の貿易の数字はちっとも落ち込んでいない、というのは以前から言っていることで、実際にみなさんに数字をお見せしていると思います。ここに掲載をしたか、否かの記憶は定かではありません。ただ、日本の貿易量は減っていないことは事実です。

要するに米中貿易摩擦で貿易が減っているというのは著しい現状誤認なのです。

では、消費を以下にみていきましょう。

上記は小売売上になります。

消費者信頼感指数はずっと悪化しているのはきのうも示しましたが、実際の数字は、去年よりもよくなっているのです。

消費者信頼感指数というのはアンケート調査であり、小売売上は実際の数字になっています。

つまり消費者信頼感指数の数字というものは正しく実態を表していない、ということです。このことはアメリカ経済でも同じことが起こっています。今月上旬のアメリカISM、非製造業ISMが悪化と騒いでいますが、実際の企業業績は満足のものですし、消費者の消費も好調そのものです。

日本も景況感調査は悪化していますが、実際の数字は良くなっているのになぜ、心理は悪化するのかよくわからん、というのが本音です。

つまり実態は上昇しているので、心象は悪い、メディアによる心象操作としか言いようがないのです。

 

今後の展開

きのう、冒頭にスーパーに行くとガラガラという話をしました。これは、おそらく9月の下旬に需要の先取りをした結果と考えればいいでしょう。

そもそも景気が良いと感じている日本人はそれほどおらず、いったん買いだめをしてしまうと、その後スーパーに行かないのは当然のことです。

ですから増税後2週間後に賑わいを戻すかどうかがカギであり、その結果が今後の経済指標に大きく影響するでしょう。

でも、実際に買い物をしても値上げといっても、わずかなものです。もちろん便乗値上げをしているほうが圧倒的な多数というのが本音です。しかし、全体として、これ、値上げなのという程度の値上げなのです。

それほど悪くはならないのじゃないのか、というのが心象です。

きのうは底をドル円は打ったのではないか、と記しましたが、その通りになりました。このまますんなりいくとは思いません。しかし、流れはしばらく出来上がったのかな、とは思っています。本日は揺り戻しでしょう。