おはようございます。

きのうは円安を予測しましたが、実際には円高。その意味をずっときのうから考えているのですが、まだ詳細はよくわかりません。

中国経済指標

中国の経済指標がきのう発表されました。その結果が予想以上に悪かった結果が、円高になった理由として語られています。

資産投資、なのか、設備投資なのかよくわからないのですが、確かに悪い。

なんらかの投資なのでしょうが、こういった投資をするというからにはなにがしかのリターンが期待できるから投資をするのであり、その金額が減るということは将来の成長を阻むことになります。

つまりこの金額が減るということは、将来の成長は少なくなるとイコールの関係にある訳です。

上記を30年に延長すれば、明らかですが、ずっと、低下しているので今更、驚くことでもありません。こんなので大騒ぎをしている理由がよくわかりません。

小売も同様です。

小売も同様に低い、というのが一番の問題です。

以前にも解説をしましたが、中国共産党は、労働者の賃金を毎年7パーセント上昇させる方針を取っており、それに対して、小売が7パーセント増えているのは妥当、という見方もあると思いますが、共産党は7パーセントの賃金の上昇に対して、7パーセントの売り上げ増を期待していると思えません。

少なくても賃金を7パーセント上昇させたら、10パーセントの売り上げ増がほしいでしょう。つまり政策効果が何もないから、この部分においては来年、間違いなく小売売上をあげる政策のなにかをとってくるでしょう。

こうやって考えていくと中国の数字というのは、悪化した、悪化したとみなさん、騒ぎますが、全体のGDPが下がっているのだから、当たり前じゃん、と当たり前の結論を私は先にいっておきます。

上記は中国GDP年率になりますが、これだけ減っているのだから各種指標が悪くてあたり前なのです。むしろ、これら小売、投資の数字をみれば次回は6パーセント切るのだろうね、と思うのが普通です。

ただ、共産党の方針は「量より質」への転換を図っています。今までのように経済成長をするだけではなく、その中身を精査して成長を持続させたい、という思惑があります。要は、経済の減速を認め、その代わり質の高い成長を望むということです。

つまり廉価販売が今までの中国の代名詞だったものをブランド戦略に変えますよ、と言っているのです。

こうやって考えていくと、国家戦略としての経済指標の低下であり、悪い、と騒ぐような指標でもないのです。

日本のGDPが予想より悪かったですが、よく去年よりも成長しましたね、ということです。下手したら首都圏という大都市圏を襲った大雨でよく持ちこたえたね、という感じです。去年よりも悪くなってもちっともおかしくない、と個人的には考えていました。

では、中国と、日本の株価をみてみましょう。

上海

日経

悪い統計を出した上海は1ミリも売られず、日経だけが売られています。

ちっとも中国経済が悪いから売られたという説明はロジカルではない、ということがわかります。

つまり、きのうの日経の続落は、中国経済の悪化なんかではない、という結論が導き出せます。

個人的には、この日経が高値を出す前までは楽観の極みにあり、その楽観で高値追いした投資家が日経平均の投げを行っただけでしょ、と思っています。

この投げ行った主体が外国人であれば円が海外に流出することになるのであれば、円安ですが、逆に円高になっているのです。

つまり日経が安値になったら、余計に円を買うという主体になっているのです。

実行為替レートの上昇率で、年に10パーセントも上昇しているのは日本だけです。アメリカでも7-8パーセントです。この上昇幅をみれば、外国人が日経を買おう、と虎視眈々と狙っていてもちっとも不思議じゃありません。

先進国の中では、これほど国力が伸びている国はないのです。インドやタイ、シンガポール、フィリピンなども伸びていますが、その中で日本は先進国としては驚異的な成長をしているのです。

その中でもアメリカの伸び率7-8に対して日本は10ですからアメリカ<日本となり円安になるというのが長期的なトレンドです。

きのうの引け値
株価  ダウ -0.08  >日経 -0.76
金利     -0.05  <   -0.03
(単位はパーセント)

であり、金利のほうが優先という風に考えると、分母である日本が大きくなると円高になるのは自明です。しかし、きのうの朝の時点までは、分母が小さくなったので円安と言ったまで、です。

何度も解明したつもりになっても難しいものだ、と考えさせられます。

ただし、きのうの円高は明らかに理論値どおりには動いていますが明らかにやりすぎという見解を示しておきます。

どこかで大きく値が飛ぶとは考えておきます。