おはようございます。

正直、米中合意の第一段階の合意などは個人的には飽き飽きしているのが正直なところです。そもそも貿易の量は減ってもいないのに、なぜ、そんなに大騒ぎをするのかが理解不能です。

自由貿易主義

自由貿易というのはアングロサクソン、つまりイギリス、アメリカが発展をしてきた錦の御旗であり、これを阻害することは世界経済の発展に支障するという考え方になります。

イギリスが小さな島国であるのにも関わらず、世界の7割の地域を支配できたのは海洋の航行や自由貿易を保証したからであり、これが日本も現在、支持する自由貿易の原則になります。

その流れをくむ、アメリカ、トランプ政権がその排外貿易を促進するのは一見おかしいように見えますが、そこはトランプの狡猾さです。

上記はここ最近のアメリカの輸入量になりますが、最近では減っているように見えますが、2016年のチャイナショックのころの底から比べると大きく輸入量は増えていることがわかります。

さらにこの貿易交渉が本格化をしたのは2019/5からになりますが、そこからピークになっていることがわかります。

この影響が出てくるのは通常、半年後、つまり2019/11になります。つまり、本格的に貿易量が落ち込む前にトランプとしては中国との交渉を妥結させたかったのです。

ですから去年の11月くらいからトランプは中国との妥結近いとツイートすることによってこれ以上の貿易量の減少を防いだのです。

これ以上、交渉を長引かせると本格的に経済に影響することは必定ですので、中国が譲歩をしなくても妥結をしただけの話です。

要するに自分でイチャモンをつけて、中身は何もないのに、解決したという完全なる自己満足プレーにみなさんは踊らされているだけの話なのです。

自由貿易の盟主であるアメリカやイギリスがその存在を否定するはずもなく、結果として、再び貿易は活発化するでしょう。

しかし、この自由貿易による経済の拡大は、50年前、30年前と比較して、その効果は明らかに減少をしており、これ以上、自由貿易を拡大させても本当に経済は発展するのか、という課題もあります。

そもそもトランプは自由貿易を阻害するつもりなど毛頭なく、条件闘争を行うためだけに中国やそのほかの国々にイチャモンをつけているだけの話なのです。

そもそも貿易赤字がアメリカを亡ぼすという発想も、なんだか前近代的な発想であり、赤字が続いても、アメリカへの投資が増えるだけで、その投資がさらなるアメリカの飛躍のチャンスになるということです。

ここに、アメリカの不動産の多くが外国人の所有になるという危機意識があるのですが、時代が変わるときにそういう時期があって当然なのです。それが自由貿易というものなのですから。

移民問題や、差別の問題も、アメリカ経済が傾きかけたときには必ず起こる問題で、まさに歴史は繰り返すということなのです。別にトランプが異端という訳でもなく、時代背景で、そうなるのが必然の流れなのです。

つまり、自由貿易の阻害などトランプは毛頭する気もなく、むしろ自由貿易の拡大を阻害しないように制裁をしていたフリをしていたというのが実態なのです。

つまり、世界やアメリカの経済は好調のまま、ということです。だから、株価は新値を更新するということなのです。

その好調の中でも好調の下のほうや、上のほうがあり、その循環の下のほうを景気悪化と称しているだけの話で、世界経済は相変わらず好調なのです。

景気悪化なんて言葉をそのまま鵜呑みにすると、ロクなことになりません。

ゆえに、株価は、現在、新値近辺なのですが、現在、景気は絶好調に良いという訳ではありません。

個人的には景気は悪くはないけど、過熱しているほどでもない。つまり、中くらいの良さで株価の新値はおかしいよね、だから株価は買われ過ぎですよ、と言っているのにすぎません。

だから、どこかで大きく調整をするよ、と言っているのです。

 

その典型がメトロポリタン指数

NY連銀指数になります。

去年の1月も4.8で、今年も4.8です。

問題は2月以降になります。この数字が、1年をみているとかなり良い数字になります。では、相対的にみたら、2-5月はどうなるのか、ということだけの話です。

そして、今年は5月以降に大きく相場が買われますよ、という話をしていますが、実際6月だけはマイナスです。これを相対的にみれば、今年の6月の数字がどうなるか? は、このコラムをよく理解している方には、おわかりのことでしょう。

メトロポリタン指数だけをみただけでも今年の流れはすでにわかっているのです。

アメリカが5月まで悪くなる可能性が高く、そして日本は良い、ドル÷円をやれば、どうなるかお分かりだと思います。でも、日経はあがるよ、と言っているのです。

本日も円高予想ですが、合意で騙されて買う人が多いと思います。こういう人たちを買わせるためには、マーケットをカチあげすればこういう人たちは買います。

そこで叩き落とすのです。見事に因果玉の完成になります。それだけの話です。