おはようございます。

年末から金利の話をずっとしていますので、それと各指標の相関を指標から考えていきたいと思います。

新築住宅着工件数

新築の住宅着工件数は過去最高となっています。

この増減をみていくと明らかですが、金利が下がれば着工件数が増え、そして、金利が上昇すれば、着工件数が減るという相関にあります。

つまり住宅というのは融資によって建設されることが過半であり、住宅は金利次第ということがおわかりになると思います。

《参考》日本

日本も同じです。

現在、不動産市況が停滞していますが、それはオリンピック需要が一巡したのではなく単に金利が上昇をしただけの話なのです。それをオリンピック後には不動産が暴落する、とか頭がおかしいとしか思えません。このまま金利が上昇すれば、暴落するかもしれませんが、この金利の上昇が続くかどうかはわかりません。

私は、金利が上昇するとみていますが、その場合はオリンピック後には暴落するかもしれませんね。でも、現時点でオリンピック後とか、誰がそんなことを決めたのでしょうか?摩訶不思議な話です。

アメリカに戻ります。

上記は建設着工許可件数になります。

着工する前に許可を得なければいけませんので、住宅着工件数よりも前に許可件数のほうが先行するのは当然の話です。つまり、建設許可件数は住宅着工件数の先行指標となります。

許可件数は前月よりも減っていますので、着工件数は、来月は減るのは当たり前の話です。

ただ、注目をしてほしいのは、アメリカでは不動産価格が急騰をしており、結果、これだけ住宅価格が上昇をしてもこの許可件数や着工件数なのです。これで景気が悪いとか言っている人は頭がきっとおかしいのでしょう。

フィラデルフィア指数

上記はフィラデルフィア工業連銀指数になります。

今月、劇的に数字が改善をしましたが、これも低金利の恩恵といってもよいでしょう。上記の建設件数ほどダイレクトではありませんが、たとえば15年末から16年にかけてをみてみれば明らかです。

2015年はチャイナショック、2016年はブレグジットと大統領選挙です。そこで景気が下押しをしたので、金利も下がり、工業生産指数(フィラデルフィア)も下がったのです。金利をさげたら、6か月後にフィラデルフィアをは急騰をしたのです。

今回の場合、金利は6月から急落をしています。その半年後は12月でしたが、1月に急騰しただけの話です。

では今後のフィラデルフィアはどうなるのか? ほかのNY連銀、ISM、PMIなどの工業景況感指数はどうなりますか? 急騰しますよね。そしたら株価はどうなりますか? それだけの話です。

ただし、ファンドのポジション整理が終わっていないこと、そして、マーケットが現状、高すぎることを勘案すると、一回、急落するだろうね、と言っているだけの話なのです。

トランプとパウエルが年末に来年の株価が急騰をする、とか言っていましたが、その根拠はトランプが適当でいい加減なことをいっているのではなく、きちんと根拠があって言っているのです。

トランプが経済成長が3.5になるといっていましたが、それも、2017年よりも住宅やフィラデルフィアをみれば根拠のある話なのです。

みなさんはトランプが適当なことを言っているようなイメージでしょうが、きちんと根拠のある話なのです。つまり、誰にでもわかる英語で話し、バカっぽいイメージなのですが、かなりまともなことしか言っていないのです。そういうのを先入観で間違えている、というのです。トランプはみなさんや私よりも根拠に基づく話をしており、決してデタラメを言っている訳ではないのです。

小売売上

小売売上の前年比になります。

2018/12月と比較をして5.8の伸びですが悪くはありません。

こちらは前月比になります。

たとえば12月は11月に比較して0.3パーセント上伸をしています。

でも、考えてみてください。10-12月まではアメリカの商戦のピークです。それで0.3しか伸びないの? ということです。

たいていの場合は11月が売り上げのピークになって、12月は多少、落ちるものなのですが、今年は12月も0.3になっています。

でも、盛り上がりがさっぱりない訳です。

この理由は、金利を一緒にみれば回答が出るのです。

金利が低下をすると消費、小売は落ち、金利が上昇すると消費、小売は上昇するのです。

2018年の年末はトランプの宣言通り、FRBが金利を上げ過ぎたので小売が前月比で急落をしたのです。

つまり、何事もやりすぎはいけないことなのです。金利を上げ過ぎたので、経済を逆方向に刺激してしまっただけの話なのです。

こうやって考えていくと、経済の減速が確認できればFRBはすぐさま利下げをするでしょうし、過熱が確認できるまでは金利を引き上げないというのがおわかりになると思います。

経済指標をみるときには金利も合わせて勘案をしていくと、より一層、マーケットに与える影響が見えてくると思います。

今後は日本も上昇、アメリカも低金利で上昇になります。その幅は相も変わらず、日本のほうが大きいです。アメリカは12-1月に底の脱出が確認できれば、5-6月に本調子になってくるでしょう。

となるとドル円は円高から円安に5-6月に転換となるでしょう。今、円安派は110円に届いたからと言って喜んで、こんどは120円とか言っているのでしょうが、トレンドはまだ円高なのです。テクニカルでもファンダメンタルズでも。