おはようございます。

3/9の外為市場はドル円がいきなり1パーセント円高に進む急騰の展開です。

※ドル円日足チャート

今回は、このことに関して解説をしましょう。

 

人気が人気を呼ぶ

たとえば、去年のラグビー人気などは人気が人気を呼ぶ典型的な例になります。日本代表の活躍が人気を呼び、さらに人気が上昇をした、という展開です。

今回の場合は投げが投げを呼びこむ展開になる可能性に注意をしなければいけません。

たとえば、テクニカル分析ではこういった長大な陰線が出た場合、本能的に買いを仕込む人はたくさんいらっしゃるでしょう。

理由は長大な陰線、陽線が出た場合逆仕込み、などという一定の条件下で適用される法則がテクニカルトレーダーには流布しているからです。

この間違いは、水が高いところから低いところにあつまる、という法則に代表されると思うのですが、つねに水は高いところから低いところに集まるというのは重力が地球上に存在するという条件下にて存在する法則なのです。

今回の大量の投げが出た場合において、仕込む人がいるのか否か、の問題です。テクニカルや昔の相場格言では相場の転換は「踏み投げ」と言われることに代表されるように、「踏んだら終い」「投げたら終い」ということに代表されます。

この条件というのは「踏んだら終い」というのは経済全般の状況が好況下にある場合です。投げたら終いというのは経済全体の状況が経済全体の状況が好況の場合です。

今回の場合は、明らかに経済は縮小傾向であり、そしてその状況下においての心理は、また下がるのではなないか? という状況下においては、投げたのだから終いではないのか? という条件は適用されない、ということにあります。

よくテクニカルトレーダーが永遠に儲かるような指標はないのか、とかほざいているのですが、そんなものは存在しません。

ただし、ある一定の条件下においてはその法則は存在するのです。その条件が変わらないという前提条件下において法則は存在するのです。

その前提条件に変更がなければその永遠に儲かる指標も存在しますが、現在の状況は年初の好景気の循環から明らかに下方向の循環に変わっているのですからその前提条件がくるっているときに投げたら終いだから買えばいいんだな、という定則に従い買いを入れるなど愚の骨頂なのです。

確定している経済統計がない以上、どこまで下がるかわからないような状況で、買いをいれたら即、損切り決定になるのです。

法則やルールなんて前提条件が変わればすぐに変わるものなのに、なぜ、そんなものが存在すると考えるのか、私には不思議でなりません。分析するべきは、そのルールを支配している前提条件であり、その前提条件が変わっているのに、なぜそれが適用されると考えるのかさっぱり私には理解できません。

言いたいことは、定式化をしたルールではなく、前提条件を分析せよ、ということです。今回の場合は一人が投げれば、みんなが投げるのです。

本日の相場

定式化をしたルールなどを分析せずに、前提条件を分析した場合、私がここのところ言っている均衡点の前提条件というのはいつ崩壊するのか、ということを考えることが肝要になるのです。

この均衡点というのはグローバル経済においては、世界の株価というものは、みなつながっているという発想に着想したものです。

すなわち、日経とダウの上下動は互いに相関をしているのですから、その上下動に合わせた株価を世界の市場は形成をする、ということです。

では、このグローバル経済が崩壊する可能性があるか、否かを考えるのです。

国際的な分業体制に入っているシステムは日本であるのであれば中国やアメリカの経済を頼らず、自給自足の需給体制に今後、向かっていくか? ということを考えた場合、あり得る訳がないのです。

ただし、現在は世界の工場である中国は、ピースとして欠落している状況になる訳です。その規模は世界2位の訳であり、それが稼働停止状態では、世界のサプライチェーンが脳死状況になっているのです。

その脳死状況の中国の脳を動かせば済む話なのですが、ウィルスの感染によって稼働できない訳です。人間の体でどこか不調な部分があればそれが全体の不調をきたすことはよくあることです。

野球では肩を痛めたピッチャーは肘やひざを故障しやすいのと一緒です。

肩の故障はわかっているけど、現在は肘やひざまでわるくなっている、という状況です。こういう状況ではいったん稼働をやめ、そして休養にはいらなければいけないのですが、世界のサプライチェーンは自分が儲けるためにはなんとかして稼働させようとして、余計に怪我を長引かせている状況です。

そうなると、おわかりになりますね、ここで書いたのかは記憶がありませんが、土曜日にどこかの原稿では書きました。これは第二のリーマンになる可能性が大、だよ、ということです。

その震源は中国ではなく、アメリカの可能性が高い、と個人的にはおもっています。それだけの話です。

本日の均衡点は20060円ですがすでに日経先物は19600で寄っていますよね。

通常はここまで下がれば円安になるはずですが、もうむちゃくちゃになっていますね。