おはようございます。

原油価格が話題になっています。90年代の10ドル台を経験した人はほとんどいないと思いますのでみなさん、好き勝手なことばかり言っているように感じます。

正直いえば、わかってもいないのに語るな、というのが本音です。

 

原油納会について

まず、NYは毎月納会で20日前後に納会をします。これは限月の最終決済が毎月20日で現物の受け渡しは月末になります。

FXには関係ないじゃん、と思われる方も多いでしょうが、FXはロールオーバー方式といい、納会がなくなった新しい金融デリバティブになります。

つまり、本来、FXにも納会があったのですが利便性を考えて、納会がなくなった形を開発しただけの話なのです。

つまり25倍のドル円をもっていれば、1万通貨を保有している場合、納会では25万円で現物の受け渡しを行わなければいけないのです。

ただし、納会前に差金決済をした場合はその受け渡しはなくなるということです。

このような納会制度というのは、信用、先物取引にはいろいろあり、FXも信用・先物取引です、納会について理解するのにはいい機会かと思います。

しかし、今回のNY原油の投機的取引は典型的なインチキ納会になり参考にもなりやしない、ということです。

つまり、このNY原油の取引での納会は単なるイジメなんです。納会節というものがあり、最終取引日には現物の丸約定値を取引所に納めた人間しか参加できないのが通常です。

そこで相手の懐をみた取引が始まるのです。

今回の場合、投げたいのに投げさせてくれない、とかニュースなどで解説をしていますが、これ、実は単なるイジメです。

おそらく今回のNY原油の納会に仲間内ではない人間が紛れ込んでしまい、こういう人間を排除しようとした典型的な動きなのです。

すなわち、場違いな人間を今後、二度と取引に参加させないようにしようとしてハチャメチャな値段形成を行ったのです。

こういう納会節を何度も経験から言わせれば、投げさせてやりゃいいじゃん、というのが本音であり、要するに投げたら、買いを合わせてやればいいだけの話なのですが、それを合わせない訳です。

マイナス価格で成り行き注文を出せば買い注文をすべて引っ込め、投げ売り注文を引っ込めれば、買い注文を一斉に出して価格を急騰させただけの話なのです。

こんなことをされたら、投げたい場違いの業者は二度とこの取引に参加したい、と思わないでしょう。

私もこういうことをされた経験があり、この勝負に勝てば、仲間として見られるのですが、私はこの神経戦に負けたのです。ゆえに素人の烙印を押されるのです。

ゆえに今回の納会値など何の市場性などもなく単なる投機、つまりハチャメチャな値段なのです。

要するにインチキ価格であり、そのインチキ価格に市場性があるなんて思っていると手痛い目に合います。

おそらく、値段を急落させて、1バレル10ドル以下の原油など、誰もが欲しい訳です。こういった現物の需給に関わっている人間は、需要サイドの意見をよく知っていますので欲しがります。

そこに素人のみなさんが、一斉にまだまだ安いと思って新規売りをかけるのです。そこに大量の買いが売りをロックするのです。

つまり、売りは二度と助からない値段になります。みなさんが踏むポイントを、見定め、今回、渡すことができなかった業者は自分の意図する値段まで戻れば、一斉に現物を背景に売り浴びせをするだけの話なのです。

たぶん、こういうストーリーというのは出来上がっているはずです。古今東西、納会というものは変わりません。

ただ、納会担当者としては納会前後というのはストレスで死にそうになります。

そりゃ、値洗いが毎日10億単位でかわれば、もう生きた心地がしません。こんかいの場違いの業者はおそらく、ここ数日、生きた心地がしなかったでしょう。

こういう神経戦をも経験したこともない人が、偉そうに語っているんじゃねーよ、と私などは思います。

バーチャルでしか経験したことがないような人がわかっているようなフリをして語れば私は面白くはありません。

そもそもこの納会節、納会値はインチキなんですから語る必要は全くないのです。

それを無視して納会後にどう値段が動くかに注視すべき話であり、当業者はこの納会値によって世間がまだまだ原油が安いという心象操作をねらっているのです。素人が売ってくれればラッキーとしか思っていません。

大量の売り込みの結果、それに合わせた分、当業者やファンドが買いを仕込めば踏み上げ相場のイッチョ上がりです。

そして、いつもいうように、イスラムの世界では今後、ラマダンがスタートし、そしてイランは需要期や不需要期の端境にアノマリーとしてテロを起こします。

年末、イランが暴れるのを予見したのは12月が原油需要のピークで、今後、不需要期になるからテロが起きると予言ができたのです。

そして不需要期は4月まで不需要期になりますが、5月から需要期になります。できるだけ高く売りたいイランがテロをふたたび起こす可能性はかなり大きいのです。

ただ、先週かそこらに何等かの行動をイランは起こしましたが、市場の反応が少ないので今回はどうやってインパクトを出すか、を考えていると思います。

もしかしたら、市場が反応をしないのでやらない可能性もあります。

そしてラマダンですが、ラマダン前に聖戦を行うと、よく覚えていないのですが、イスラムの大勝利になったことが過去にあり、イスラムの動きはラマダン前には要注意ということが重なります。

何れにしても、原油はもうすでに投資の対象ではない、と私は考えています。

これによってシェールの体力のないものが淘汰され、勝ち組だけが残るでしょう。この再編が終わるまでは原油価格は上昇する訳がありません。

過去のレンジである50-60ドル、ある訳ないじゃん、と断言します。せいぜいあって30ドル台ですが、これも現状厳しいと思います。

たぶん、納会にてインチキの限りを尽くした当業者の思惑は30ドル台でしょうが、個人的には20ドルまで戻れば御の字と考えています。

理由は、需給がユルユルで、もう誰が先に売るかの問題になっているのです。これはコロナが始まる前からそうであって、石油ショック世代などは、石油は有限なんて言っていますが、現状はそうではありません。

コロナ以前からもうユルユルの状況が続いており、コロナはきっかけにすぎないのです。

今後、もっと油田が発見され、可屈可能になるでしょう。この低迷相場は相当長く続くでしょう。原油、ごちそうさまでした、と意味深なことを言っておきます。

私は、チャンスがないと思います、原油相場には。

だから、金に興味があるのです。

 

原油の混乱とは言いたくないが・・・

原油の急落によって株価も下がり、円高になったなんてことは言いたくないのですが、本来であればきのうは戻らなくてはいけない日なのです。

本日も戻らくてはいけないのです。

はっきりいえば、株は安値で買っていますが、あのときは少し曲がっていたので、買い足りないと考えています。だから下がってほしいのですが、それほど下がらないと思っています。

NYで21000ドル台、日経で1.8万割れがあれば御の字かな、と思っています。

ともかく米国GDPは予想以上に良いと思いますので、トランプの言う、株価上昇は連休中になりそうな気配でしょう。

為替は、根本的には円高の流れですが、現時点で大きく動かないと思っています。テクニカルの下値を割れれば大きく動くでしょうが、大きな期待をしていません。