おはようございます。

今朝は4時に起きて、FRBは何をやってくるのかに注目をしていましたが、結果はよくわからない、ということです。解説をしてまいりましょう。

FOMCのポイント

言葉で説明してもわかりにくい、と思いますので表にして示しましょう。

上記のようになりますが、何を言っているのかさっぱりわからない方の方が多いと思いますので、解説をしてまいります。

 

金利について

金利のゼロ金利を2022年まで延長をすると言明したことは、ようするに企業活動の活発化を意味します。

つまり、非常時の企業向け融資は金利があればあるほど、企業は融資を受けてもらおうとせず、返せるアテのないお金を借りようとはしません。

しかし、金利がゼロの場合であれば、金利負担がなくなるので積極的に融資を受けようとすることになります。

FRBの法律的な点前は、中央銀行政策を通して景況感の調整をし、そして雇用を増大させることになります。

日銀にはこの雇用に対して責任を持つことに対しての項目がないことには注意をしたほうがいいでしょう。

景況感に関しては企業の活動を活発にさせるということが、金利安のポイントで、この企業活動の活発化によって、雇用は増大する効果を狙っていると思われます。

この悪影響はゼロ金利で、誰がアメリカの国債に投資をするか? という問題です。

ご存知のようにアメリカは借金にて国家を運営しており、ゼロ金利でもアメリカに投資を促進するためには株高を促進するほかないということです。

株高の基本的な条件というのは現況では①金利安②ドル安ということは以前にご説明した通りです。

アベノミクスなどは、完全に円安、金利安、株高の政策ですので根本的にはその踏襲を図っていると思えばいいと思います。

日本は、財政を借金で賄っていますが、アメリカも同様です。しかし、そのお金を貸してくれるのが日本は同国人なのに対して、アメリカは日本や中国を筆頭とする外国人だということです。

日本人は金利がゼロでもお金は貸してくれますが、外国人は金利が入らなくて、しかもドルが安くなって、誰が貸すか?の問題になります。

 

金融緩和

コロナ禍発生直後は資金需要が数多く発生し、ドル、金利が急騰する懸念がありました。ドル需要に対処するためにFRBは無制限に緩和を行い、ドル資金の供給を行うことによってドル、金利の急騰を防ぎました。

ドルも需要が高まりますので、ドル高を抑え込みます。大量にドルを供給することによってドルの価格を抑え込むことが、金融緩和の意味になります。

この数か月、金融緩和を続けるということは、ドル安を数か月間継続するということになるという意味になります。

現在、ドル安が進行をしていますが、本日、その表明をしたということはまだドルを安くする腹積もりがあると言っているのです。

 

YCC議論

YCCとはイールドカーブコントロールの略で、かんたんにいえば、今の日本銀行がやっていることをFRBもやる、と言っているのです。

通常の金利というのは、短期金利が上昇すれば、長期金利の上昇もしますが、このYCCは根本的には短い期間の金利を低くおさえ、長い期間の金利を高くしようということを指します。

日本銀行が短期金利をマイナスに誘導し、長期金利をゼロを誘導目標にする、というのがYCCになります。

この理由は上記で説明をしましたが、アメリカは借金の大部分を外国人に頼っており、ドル安、金利安でどの外国人が国債を買ってくれるのでしょうか? という問題です。

リーマン直後にアメリカ国債の購入が進行をしたのは、ドル安が何れ、ドル高になるから外国人投資家がわかっていたから、ドル安でもアメリカ国債を購入したのです。

上記が今回のFRBの発表の趣旨になります。私は、中央銀行の専門家でもありませんので、間違いがあるかもしれませんが、大枠はこれで合っていると思います。

 

では、今後、どうなるのか?

まず、ドル安、金利安になっていますので、この状況に一番、強くなる商品はコモディティー市場になります。

現金をもっていても安くなり、そして金利もつかないのであれば、みな、ペーパー資産に魅力を感じなくなり金や原油などを買うのです。

結果、原油などは、40ドルに迫る勢いになります。ゴールドも戻り高値を窺う勢いです。

ドル安であるならば、相対的に円高になるように、同じく相対的に新興国通貨も上昇をします。

新興国のネックというのはいつの時代も資金不足であり、今回の決定で、金利が安くなりますので、比較的高い金利にある新興国市場は上昇することが、ある、ということです。

そして最後に株についてです。

株の上がる条件というのは、①金利安②ドル安だと記しましたが、今回の場合は当てはまらない可能性が高いのです。

理由はアメリカ株を買うとうことは、ドルで買います。そのドルが株の値上がり以上に、下がれば値洗いがマイナスになります。

現在の株価は戻り新値付近であり、私がいつもいう、バブル状態でいつ破裂するかわからない状態です。つまり株価が上がっても、それ以上にドルが下がればだれもアメリカ株などに投資はしません。

ゆえに今回の場合はドル安でも、株価が下がる可能性が非常に高いのです。

そしてドル円に関しても、相対的には円高と記しましたが、大丈夫でしょうか?

いままで散々に説明をしてきましたが、ドル円や為替相場というのは、株価によって決定されるのです。それがアメリカ>日本、日本>アメリカになることによって円高、円安が決定をしている、と何度も説明しています。

上記の説明で言うように、アメリカ株が下がれば、現状はアメリカ>日本ですが、アメリカ株が下がれば、日本>アメリカにどこかでなるはずです。

つまりきょうは一斉にFRBがドル安と言っているのだから、円高一直線になる可能性がありますが、おそらく今週中には株価が日本>アメリカとなり、円安になるのではないかな、と思うのです。

ここまでロジカルにマーケットの動きを説明しているサイトはどこに存在するのでしょうか?