おはようございます。

崩れそうで崩れない状態が続いています。しかし、経済ニュースをみていると楽観ばかりが支配をしている状態です。いつものことですので、私的にはちっとも驚かないことなのですが、崩れるときは早いだろうね、と思います。

本日は、なぜ、金融緩和を行い、FRBは金融緩和の量を減らしているのかをお話ししていきたいと思います。参考までにBOJは金融緩和を増やしています。

世界を支配する金融恒等式

その名前は〇〇の法則というのですが、名前を忘れました。

マネーストック×流通速度=生産量×価格

というのが現在の金融政策を支える根本的な理論になります。

このうち、右側の式は何かといえば、かんたんにいえば、GDPのことです。GDPというのは、すべての価格の総和ですので、その生産物に価格を掛けたものの総和はGDPということです。

みなさんのお給料もここに含まれ、みなさんの生産性から加味されたか価格がお給料ということです。

このGDPと等式にあるのがマネーストック×流通速度になるのです。

では、具体的にマネーストックというのは何かといえば、一般的に言われるのは中央銀行の当座預金になります。広義ではマネーサプライと言っても過言ではありません。

この中央銀行の当座預金というものは景気が悪化した場合、中央銀行がここに潤沢に資金を流し込み、それを市中の民間銀行が融資の原資とします。

つまり日銀の国債買いオペというのは、市中にある国債を買い、それを当座預金に預けるのです。日銀が市中にある国債を買うといことは市中にある国債が消え、現金を残していく行為になりますから、これを金融緩和というのです。

つまりマネーストックというのはヘリコプターマネーと言っていいでしょう。

そして流通速度というのは、現金が市中にあってもそれが回転をしなければ景気はよくなりません。

最近の日銀が、デフレマインドが解消をしない、と声明文でよく表現するのはこの流通速度が上がらないということを意味しています。

ではこの等式を考えていくと、GDPは日米ともに3割程度減っているのですから、右側が3割減れば、マネーストックを増やせばいいだけの話なのです。

つまり今回のコロナのように、大きな不景気が起こった場合、各中央銀行は、マネーストックを増やせばいいと考えるので、その当座預金の残高を増やし、結果としてそれを金融緩和をすればいいだけの話なのです。

そこに問題の流通速度をかけて、等式がイコールになればいいと考えているのです。

この流通速度を速めるためには、非常にかんたんな話で、物価を上げればいいのです。

理由は、物価が横ばいであれば、人々は生活が苦しいのでなるべく早く買おうと思わないのですが、これが昨今のマスクやうがい薬のように早く買わなければ売り切れる、売り切れが早ければ価格は上がる、みな競うように買うということになり、結果として流通速度が上昇をするのです。

つまり、現在の状況は、GDPが3割凹んでしまって、経済の落ち込みを減らすためにはまず、金融緩和という中央銀行の当座預金に現金を流し込みます。

そしてその和に対して、流通速度を掛けて、戻したいGDPの水準まで現金を流し続けるというのが現在の情勢です。

GDPが3割減ったことによって、十分なお金をマーケットに流し込んだので中央銀行は、当座預金の量を減らし始めているのが現在のFRBの姿になります。

しかし、流通速度が上がらないのは物価が上がらないからになります。

物価が上昇しなければ人々は競ってモノを買いません。だから、デフレに陥るのです。これは中央銀行の政策の問題で、ここにはゼロ金利というものが障害になっているのです。

ですからリーマンや東日本震災の結果、デフレになった反省から今回、中央銀行は利上げは早くやらなければいけないのですが、一向に流通速度が上がらないので日銀は増やし続けるのです。

これが金融政策の基本になります。では、これらをうけて今後はどうなるのか、という話を今後していきます。

問題はかんたんですけどね。金利ゼロを続けるからデフレになってしまうだけの話なのです。

かなり難しい話をしているように思う方が多いと思いますが、言葉さえわかれば小学生でもわかる話です。GDPと金融政策を等式にしようとしているだけの話です。

マーケット

リーマンのときも、コロナときも落ちるのはわかっているのですが、その時期が具体的にいつになるのか、というのがわからない、これは過去の歴史をみても、私の個人的な経験だけではなく、本当にわからないものです。

少し下がる度に、私がツイッターに登場をし、ひん曲がる発言をする訳ですが、申し訳ないと思います。

しかし、過去の歴史上の暴落をみても、その時期を正確に言い当てた偉人や有名投機家はほとんどいなく、結果、我慢したうえに果実を得ているというケースが99パーセントです。

ここは売り屋にとって一番、厳しいところです。だいたいあきらめかけたころに一気に来るというのがいつものケースなのですが、今回のケースは本当に難しいと思います。

材料はそろいつつあるのですが、世界の人が納得するような材料がないのが問題点です。フィリーやメトロポリタンだけではまだ弱い、ということです。