おはようございます。

なぜ、株価が新値を更新するのか? を、考えていく場合、株価を動かす要因が①ドル②金利③GDPと考えていきます。

このうち、金利は上昇から下落に転じ、再び上昇となっています。GDPは各種の経済統計が好調であることから、原因はドルにあるのであろうと考えることができます。

アメリカ実行為替レート

アメリカ実行為替レート 19/1/1~20/11/9まで

大統領選挙の週末である、ハロウィン前、10/29にドルが高値を迎えそして、そこから選挙をめぐる混乱が起こりました。

記憶が薄れないうちに記しておくと11/4からの開票にて序盤はトランプ有利、そして6日にはバイデンが有利になってきました。そして11/9にはバイデンがほぼ勝利を確実にしたときにドルは安値をつけています。11/9は上記グラフの一番右端です。

これをドル実効為替レートをドルインデックスに換えると、以下のような対比になります。

緑 ダウジョーンズ 左軸 青 ドルインデックス 右軸

10/29に緑の株価は安値を付けましたが、青のドルインデックスは29-30日にかけて急騰、11/2に二番天井を取り、そして、その後、急落になります。この間、株価は29-30日にかけて上昇をしていますが、ドル実効為替レートはこの間、急落をしたままになります。

ドルインデックスというのは、そもそも、ドルの取引量が多いユーロを40パーセント加重平均におき、一般的にはユーロドルの相場と一緒です。この間にECB総裁であるラガルドが緩和をすぐに行う準備があるなどと発言をしていますので相対的にドルが上昇をしてしまったのでしょう。

実際のドルの価格は一方的に下がっていたと言えます。

ただし、ドル実効為替レートは11/9までしか発表されていませんので、そのあとの推測はユーロドルやドルインデックスで想像をしていくほかありません。

ドルインデックスは、11/9に底を打ってから上昇し、そして、先週の週末に下がってきています。

ところが株価は新値を窺うような姿勢になります。ということは、実行為替レートがさらに下落をしていることになります。

そのほかの要因、金利の動きをみてみましょう。

金利は11/10に高値をつけて、下落し、週末には再び騰勢を強めているような気がします。

ここまでは過去に起こった事実を端的に書いてきました。これらの事実を考えていくと、株価が新値近くになっているのは、ほとんどの要因が「ドル安」になると考えることができます。

今後のドルの展開

株高や円高の犯人がほぼドル安だということが特定できたのであればドルの動向が今後のカギとなります。

事実として大統領選挙前にドルは高値を出しきりそして、その後、急落をしているのです。市場は予想を覆したトランプ優勢にてドル安が加速し、11/9-10には底を目先打ったように見えます。

つまり選挙戦の結果を横にらみにして動いていることがわかります。

では、今後の大統領選挙の行方ですが、ご存じのようにトランプが法廷闘争に持ち込むと宣言をしています。

民主主義における勝利はバイデンですが、そこに不正があったと主張をしています。状況証拠は限りなく私はトランプの主張が正しいとは思いますが、その根拠となる客観的な誰もが納得できる証拠をトランプ陣営が提示できていません。

法廷戦術の一環なのか、それとも、本当に証拠がないのか、メディアでは、弁護士団が辞める、メラニア婦人の説得、などトランプ不利な情報を振りまいていますが、中立的にみた場合、これらの情報が本当なのか真偽の判断がつきません。

言えることは、メディアはトランプに対して不利な情報しか流しておらず、公平中立の立場ということを守っていないような気がします。

特にひどいのがNHKで、あのワシントン局長の油井とかいうアホはバイデンの手先か、というようなコメントを繰り返して、視聴者にバイデン勝利が確定したような錯覚をもたらすような発言を繰り返していますので注意をした方がいいと思います。

選挙が正当なものであるという評価が確定をすればバイデン勝利は間違いないのですが、トランプの腹の内は読めません。正直、ゴルフをしたり、弱気なコメントを出したりと、何が本音なのかさっぱりわからないというのが正直なところです。

弱気のコメントというのはファイザーの新薬開発に関するコメント、読んだ瞬間に私は愚痴のように感じました。

どちらにしても12/14の選挙人投票も現状のままでは、できない可能性もあり、下手すれば来年1月の下院投票決議までずれ込む可能性もあります。

こういう状況ですから、ドルの立ち位置は安定しないとみるのが通常です。

そして、テクニカル面では、目先の底を打ったと思いますが、アメリカ10年債価格チャートのテクニカルを見ると、二番底を今週、取りに来る可能性を否定できません。

ドルインデックスと、ドル10年債価格チャート、どちらに信用性があるかといえば圧倒的にドル債価格チャートであり、これは相対的なものではなく絶対的な数字になりますのでドルインデックスよりははるかに信用ができるチャートになります。

一般ではそのようなチャートはあまり配信していなく金利チャートだけのところがほとんどです。ただ、ドルは押し目の可能性もあります。

ただ、状況はトランプが選挙結果に対して、どのような行動をとるかということに絞られていると思います。

つまりトランプが素直に敗北を認めれば、ドルは上昇、つまり株価は下落、ドル円は円安になると思いますが、たぶん、認めないで法廷闘争は証拠がありませんので負ける可能性が高いので来年までやるのでしょうね、と思います。

唯一まともなポンペオでさえもトランプ二期目を発言をしていますので、たぶん、やるのだろうな、と思っています。

トランプは4年前、泡沫候補だったのが大統領になっちゃった人ということを忘れている人が多すぎます。今回も劣勢確実な状態をどうやって跳ね返すのか、私はトランプ劇場を楽しみにしています。

バイデン劇場なんてたぶん、認知症になるか、それとも健康不安で退場危機、ないしはあまりの不人気くらいしか想像できなく、劇場としてはちっとも面白くありません。他国のことだから、楽しめますが、日本だったらとんでもない野郎だ、と私は言うでしょうね(笑)。

決まったことには従うというのは私のポリシーですのでバイデンにさっさと決まらないかな、というのが私の本音です。そのほうがマーケットは安定します。理由は意味もなくドルが売られることがなくなりますから。

いづれにしてもトランプの動向に注目であり、当面、法廷闘争を行うといえばさらにドルは売られるのだろうな、と思います。この法廷闘争のポイントは証拠です。現状の雰囲気では証拠なく来年まで引っ張るのだろうな、というのがメインストーリーになるのではないか、と思っています。

マーケットのポイントはドルの方向性です。その証拠に、供給過剰の原油が高いでしょ? これはドル安から派生しているものです。ドルが安すぎるからリラドルが下落をしているのです。トルコの暴落もひどかったけど、今回のドルの暴落もひどいものです。