おはようございます。トランプの動きがより活発になってきましたが、これは想定済みのことです。

理由は非常にかんたんで9月末まで米国経済が落ち込みますので、その間、景気を浮揚しようと躍起になっているだけの話です。

日本は、泰然自若として消費増税を乗り切ろうとしています。なぜなら、昨年は自然災害によって成長が鈍化をしたからです。放っておいても景気はよくなる、のがわかっているからです。

テクニカルのポイント

ドル円4時間足

ドル円日足

日足は30が上に向かなければ、不安定さを示しています。

ドル円週足

週足は逆に30がフラットになり、10が下向きのまま

ドル円月足

デッドクロスをしていますので、超長期では円高という考え方もできますが、レンジの中のデッドクロスをどう評価するかの問題です。

私からみれば、この足をみて、どうやったら円高になるのだろう? と思います。逆に、このテクニカルから無理くりでもいいから円高の説明を自身で行ってみてください。私にはかなりの違和感があります。

つまりチャートの10と30だけをあらゆる観点から検討していけば、私からみると、円安だろうね、としか思えないのです。

もちろん、根拠はテクニカル的な根拠であり、これに根拠があるのか、と言われればある訳がないのです。このチャートに1億円や自分の全財産を掛けられるか、といえば、答えは明らかな訳です。

理由は非常に明快であり、テクニカルで間違えた場合、その間違えた原因がわからない、からです。それだけです。

私が過去に書いたテクニカルの記事にいろいろなエッセンスは詰まっていますので、これを参考にすれば、いいだけの話です。

 

材料面から

今後の予定は、ジャクソンホール、各中銀の金融政策決定会合、G7になると思います。

ジャクソンホールでは、当然、パウエル議長が何を言うかにフォーカスが当たるでしょうが、特段、目新しいことは何も言わないと思っています。なぜなら言うことなどないですから(笑)。

利下げした根拠を言う? 言える訳がないのです。利下げする根拠なんてないのですから(笑)。

トランプの根拠はドイツの金利がマイナスなのに、アメリカはなんでプラスなんだ、だから、アメリカに投機、投資資金が集まって、ドル高になる、と言っているのです。世界の各地の金利と比較をすると、アメリカの金利は割高だから下げろ、と言っているのです。

ご存知のように、FRBには世界経済を根拠に利下げする法的根拠などありません。だから。本当の理由はそうなんでしょうけど、公けの場でそんなことは口が裂けても言えないから、何も言えないとかんがえています。

言った場合は議会や裁判などでその責任を追及される可能性があることを言う訳がありません。

G7は新鮮味がないのですが、注目はマクロンとトランプの喧嘩の行方です。マクロンはトランプと組んでドイツの放逐に成功をしています。ここにきて仲たがいをしている訳です。

欧州はドイツが覇権を握っていましたが、今回のこの貿易戦争にてズタズタにやられている最中で、覇権の座を返上する可能性があります。そこで期待されるのが、フランスになるのですが、どうもトランプの扱い方が下手くそすぎるように思います。

ドイツ覇権のユーロがイヤだ、と言ったのがイギリスです。メイが首相をやろうと、ジョンソンがやろうとユーロ離脱が規定路線です。ユーロと文化が違い過ぎてほぼユーロ残留はなくなったと思います。何があろうとも、その可能性は限りなく低くなっていると思います。

どちらにしろ、フランスが上手にユーロの主導権が握れないようであると、さらに一波乱あると思います。

ただ、その前にリスク回避要因がなくなり、株価や日本の為替実効レートが跳ね上がると思っています。

また、長らく触れていませんでしたが、トルコのやっていることはトランプと一緒です。つまり金利の操作によって、経済を活性化しようとしている、これは経済学者やアナリストから猛批判を浴びていますが、実際、これでよくなっているでしょう。

要するに、国外の資本流出から金利高を演出するという政策は、従前の常識が覆っているのです。

景気を引き締めるのは、このデフレ時代、言いすぎる表現になると思いますので、廉価販売競争の時代には金融引き締めは悪手以外何者でもなく、引き締めなど、やってはいけないということです。

トルコはエルドアンが強権を発動して金融緩和策を取り続ける限りは上昇するでしょう。金利をあげろ、と言っている時点で、しょーもない、という評価になるということです。

中国に関しては、おそらく8月の下旬くらいでトランプの注目が止まるでしょう。今週はファーウェイの制裁、延期の問題がありますが、中止しても、制裁を延期しても状況は何も変わらないと思っています。

では、リスク回避要因が外れることを突っ込まれると反論のしようがないのですけどね。

どちらにしろ、8月の下旬から9月中旬にかけてトランプの意識がイランに飛ぶでしょう。また、イランやイスラエル、云々の話になってくると思います。

アメリカ国内景気の下振れが確認できるのは9月末までなので、回復が確認できるのは11月でしょう。その辺までは円安かな、と思っています。

言い忘れましたが、もう米中貿易摩擦はこれ以上は進展しない、と現時点では考えています。