おはようございます。

本日はきのうからの動きをほぼ推測、つまり事実ではないのですが、解説をしていこうと思います。

内部要因

内部要因とファンダメンタルズを勘違いしている方が非常に多いのですが、まったく別者です。そもそも内部要因というものは、誰が買い、売り、そしてそれが新規か落ちかの分析です。

この具体的なデータを公表している取引所は世界に存在しません。わずかにIMMやCFTCがありますが、1週間遅れのデータに何の意味があるのかと思います。

つまり内部要因分析などできないのですが、ある程度、ファンドの動きがわかっている人には分析ができるのです。

まず、現在のマーケットは金利を中心に動いていることをFXをやっている方では理解している人が非常に少ない訳です。金やビットコインなどは金利を中心に動いているのですが、それさえも理解することを放棄している人が大多数な訳です。

それで、マーケットがなぜ、このような動きをしたのかを理解したくても理解できないから過半の方はテクニカルという根拠が不透明なものに走り、引いてはAIが全能の神であるなんて平気で言っちゃうわけです。そんなわけがありません。

私からすればわずかなIMMやCFTCの数字で分析できる人は天才、としか言いようがありません。もし、わかっている、という人がいれば勘違いの極みとしか思いません。なぜならわかる訳がないからです。

さて、話がそれましたが、金利を中心に現在のマーケットは動いています。

この金利市場に一番影響するのが通常は政策金利とリンクをしている国際1年物の相場なのですが、アメリカの場合、52週国債というものがありますが、商いが薄いので2年国債の金利が指標金利になっています。

この国債の上下動によって、指標金利が決定をします。

そして、株価がリスク資産と言われるのと対照的に国債は実質、銀行預金と一緒ですので、安全資産と言われることになります。

ファンドはアメリカ景気が減税によって大きな株価の拡大をもたらしているので株を買うのが通常です。そしてヘッジファンドというくらいですから、何かに株を買うことによって保険を掛けるのが通常な訳です。

つまり、債券の動きというのは株にリンクをするのです。たとえば、株を1億ドル買っていれば支払える保険というのは1-3パーセントが通常になります。それをオプションのようにレバレッジを掛けるのです。

ヘッジファンドというのは何かを買えば、必ず保険で何かを売るという構造はこういうことになります。あくまでもヘッジというのは総資産に対して1-3パーセントになるはずなのです。

つまり株は現株で買い、ヘッジはレバレッジをかけて新規売りしているのが現在のファンドの行動になるということを理解していなければ株価と金利の関係は読むことができません。

では、きのう115ドル下落したことを考えていきましょう。

ファンドは、基本的にはトレンドフォローになるのですから新値を迎えれば、株をさらに買い増しをします。しかしきのうは落ちてしまたので、株は新規に買っていないと判断をします。

そして、ロスカットにかかった株もあるでしょうから、買う分の1-3パーセント債券を売っている分に相当する分を自動的に手仕舞いします。

ロジックは以下の通りになります

株  → 新規売り 買った金額の1-3パーセント

これが1セットです。

きのうは、115ドル落ちたのですから、一部の株がロスカットになります。上記の表は1セットになりますので、ロスカットされた株に見合う分の債券を手仕舞います。

この説明によると

株価が下落すると、債券の値段は上昇をするはずなのですが、きのうの債券の上昇は株価の下落以上に上昇をしているのです。

つまり金額ベースで、債券の上昇と株価の金額がイコールの関係にならないといけないのに、債券が異常に上昇をしたのです。

債券が上昇するということは、金利の異常低下になる訳ですから、金が上昇をするのでそれは理屈にかなっている訳です。

つまり、きのうは

債券の上下動=株価の上下動

の等式が今回の一連の上昇で崩れているのです。

かんがえられることは1つだけで、ファンドが株買いを辞めたので、株価が落ちるのは当然のことですが、債券はそれ以上に上昇をしてしまったわけです。

つまり、本来、利食いをしなくてもいいのものを、利食いしたから、必要以上に債券価格が上昇してしまっただけの話です。

きのうは買いに芯が残っていると言ったのですが、本日は、株価の内部要因は完全に終わっているということが言いたいのです。

ファンドが株買いを辞めていると推測される中で、株は押し目、とか言っている人をみると、ふーん、と思うのみです。

本日の動き

本日はフィラデルフィア連銀指数が大暴騰をしました。寄り付きにて。

先月比でみると、大暴騰になりますが、前年比でみるとマイナスなのです。みんなよいと騒いでいますが、ロジカルにみると大したことがない(笑)。

しかし、マーケットはフィラデルフィアがコンセンサスが確か4.5だったものが20オーバーですからそれを好感して株を買う訳です。

となると債券は、売られなければいけないのに大暴騰です。

となると前節で説明したものが成り立たなくなります。では、株を新規買いと考えずに買い戻しと考えると説明が成り立つのです。

最後のおならのようにNY連銀総裁が利下げを示唆した、これは私の個人的推測ですが、フィラデルフィアの数字が良いのに、株価がちっとも上昇をしないので、慌ててそんなことを示唆した、と思っています。背景やエビデンスは全くありません。こういのを妄想と言うのですけどね。

この内容を理解すると私の考え方がわかります。

さて、本日のドル円、難しいですね。通常に考えれば日足の2番底です。株価をみながらドル÷円を考えるほかないよね、としかいいようがありません。