おはようございます。

連日、調べなければいけないニュースばかりが錯そうし、もうヘロヘロ状態です。幸いにしてマーケットは落ちつきを取り戻しているような感じもします。季節替わりの時期、みなさんもご自愛ください。

ドイツ、マークイット総合PMI

上記はドイツのマークイット総合PMIになります。

この数字の分析は1年前の推移をみることが大事だ、という話をしています。去年の1月に米国法人税減税で最高によかった2018/1になります。その後2018/7-9月に戻り高値を示現しています。

ですから、今年は去年ほど良い材料がなくなり相対的に去年よりはよくならないはず、と考えれば、総合PMIが回復をしてくるのは10月以降になる訳です。ただし、19/9月の50割れは想定外だったのでユーロが大急落をしたのだとは思います。

8月の数字が51.7で、9月が49.1になります。5.2パーセントの下落です。前年同月比は、13パーセントの下落になりますのでユーロが大幅に下げる根拠は伴っているということになります。この計算方法は今までに散々、解説をしてきたので割愛しました。

つまり10月以降にこの数字は回復する可能性は高いのですから、安いところは買いになる訳です。では、ドイツが景気回復をするのには自動車産業の回復や、低金利、そしてユーロ安などのさまざまな条件がありますが、それを1つ1つ丹念に分析するほかありません。

上記はユーロ件の総合PMI

同じくフランスの総合PMI

先行指標であるドイツ製造業PMI

こういう数字をみるとユーロに悲観的にしかなれなくなりますが、では、売る材料を探すという地道な作業になる訳です。

その材料を総合的に判断して、ユーロの相場観を形成していくことです。大事なことはユーロドルの場合はユーロ÷ドル、ユーロ円の場合はユーロ÷円になる訳です。この場合はアメリカや日本の数字がどうなるか気にしなければいけないのです。

つまり分母となるドルと円の数字が上昇し、ユーロの数字が下がれば下がるほどユーロ高になるという現実なのです。このことは以前、触れましたが、ユーロの景況が悪くてもユーロ相場は上昇していく、ということを忘れてはいけません。

こういう状態にあれば、本能的にユーロは悪いと思う連中が売り込み、そして、ロジカルに考える方は買う訳です。世間の状態と自分の状態を比較することも大事なことです。

 

日本をロジカルに考える

たとえば、先日、千葉を襲った巨大台風がありました。風速が最大50メートルになることは上陸する前からわかっていたことです。

ところで風速50メートルってどのくらいの速さなの? ということを真剣に考えている人がいません。そこいらへんの気象予報士のおねーちゃんはヒラヒラなドレスをきて、上陸前に気をつけてください、などと言っていましたが、認識が甘すぎるのです。

風速50メートルということは1秒で50メートル進むのですから時速に換算すると180キロです。この風が飛ばされた落下物と一緒に突っ込んできたら電柱などが倒れて当然ですし、むしろ倒れないほうが不思議です。

つまり報道している方も何も考えていないのです。風速50メートルと言いますが、この風が時速180キロなんてことを想像しておらず、ただ流しているだけなのです。

緊張感もなく。その結果がああなった、という結果に驚かない、と思います。被害に遭われた方にはお見舞いしますが、東京湾を北上する台風と50メートルの風速の相乗効果でそうなって当然の結果だと思います。

つまりなんとなくみなさん過ごしている人が多く、今回の消費増税にしても、何も考えていない人が多数なのです。

たとえば108円のものが110円になって、これ何パーセントの値上げですか、と質問するとたいていの人は2パーセントとお答えになります。本当にそうですか?

正解は1.85パーセントの値上げです。その上にキャッシュレス決済でポイント2パーセント還元であれば実質は消費増税ではなく減税なのです。減税をしているのに景気が悪くなると騒ぎすぎなのです。

2014年の8パーセントになったことが企業の経営者やアナリスト、専門家の頭にこびりつきすぎなのです。前回と違うのではあのときは多少、所得は上がっていましたが、以前は震災で給料が下がって、その反動から上昇をしていたので増税の影響はものすごかったのです。

今回の場合は、近年になく給料ベースが上昇してさらにお給料が増えている状態で、増税しても、その影響など高々しれている訳です。

数字だけを比較すると景気が悪くなるのではないか、と疑問に思うのは必然ですが、きちんとその数字の背景を理解していると、景気など悪くなることはない、と判断は誰でもできるようになると思います。

要するに、殆どの人は、いつも私が言うように、日本語がわかっているようですが、ちっとも日本語なんか理解していない、というのがよくわかる話だと思います。風速50メートルという言葉は知っていても、まったく理解をしていないのです。8割がたの人は。

要するに知ったかぶりというのはマーケットの最大の敵であり、きちんと自分の頭でイメージできない言葉はわかるまで調べることが大事だ、と私は言っているのです。

言語能力に劣っている人がほとんどの参加者になる訳ですから、この人たちの間違いを見つけると、利益が出るときにはアホみたいな利益が出るものなのです。ソロスなどはその手法で稼いだ訳ですよね。

 

日本経済の今後

上記にすべて記しましたが、結局、去年は7-9月が関西や北海道の震災で悪かったわけです。だから今年がよくなるのは去年からわかっていたことなのです。

今年は千葉の自然災害で悪かったことになるのでしょうから、自動的にオリンピック閉幕後に悪くなるなんてことはない訳ですよね。

つまり去年、起こったことをきちんと覚えておけば未来、1年後に経済が数字上どうなっているか、などはわかる訳です。未来はわからないとか言いますが、数字上はどういう数字が出て、そのセンチメントはどうなるか、くらいはわかるのです。