おはようございます

テレビをみれば、やれフリーランスが大変だの、芸術家がたいへんだの、やっていますが、それは大変でしょう。私の身の回りにも大変な人はいます。

しかし、きのう発表された雇用統計などを分析すると、本当にそれほど大変なことなのか? と思います。

これを書く前にこのことはマクロ的、つまり全体としての話であり、個人個人のミクロの話ではない、ということです。

つまり全体の話と個人の話はまた話が違う、ということです。全体が大したことがないからと言って、個人が大変ではないなんて暴論を言う方がいますが、マクロとミクロは違うのです。

ただ言えることはマクロがそれほど下がらないのにミクロは苦しむということは人間にそれほど「能力差」なんてほとんどない、ということなのです。

苦しむというのは先行きが見えない不安から苦しいのです。

つまりみなさんはわずかな差に着目してあの人は天才、金持とか勝手に言っているだけの話なのです。

みなさんも努力次第で天才にも金持にもいくらでもなれると私自身をも含めて思っています。

 

アメリカの人口から推計する

上記はアメリカの人口の推移で、現在、アメリカの人口は3.3億人です。

そこから、きのうの雇用統計、労働参加率を見ます。

■労働参加率

きのうの雇用時計は前回63.4から今回は62.7に下がったのです。

つまりアメリカの労働人口は

3.3億人×0.627=2.069億人

が、アメリカの労働人口になります。

■失業率

この約2億人の労働者に対して、4.4パーセントの失業があります。

2億人×0.044=0.088億人

つまり失業者は880万人いることになります。

■失業保険申請者数

この2週間で約1000万人の失業保険申請者数がいますので、ほぼ、失業者数は1000マン人前後ということで差異はないかと思います。

上記に貼り付けるのを忘れましたが、これが全米の失業率の推移になります。

はっきりいえばリーマンのときに失業率が10パーセント以上に行ったのですが、今回の4.4などまだかわいいものです。

リーマンのときは、金融機関が崩壊して工場がお金を貸してほしくても貸せない状態なのでみんな倒産をしたのです。

今回は、違うでしょ。生産設備は壊れたわけではないのです。人間が壊れただけの話です。これで失業率が20パー、30パー行きますと言われても現実味がありません。

失業率が20パー、30パーが行くのには、この騒動が長引くことが前提条件にある、というのが背景にあるでしょう。ムニューシンが失業率30パーに行く可能性について触れてから雇用に対しての懸念が高まっていますが、それほど深刻なものではないね、と思うのです。

理由はアメリカの雇用市場は日本と比較すれば、流動性が非常に高く、日本などは流動性がないに等しい状態です。

人々は、工場のラインが止まれば、自分がレイオフされるか、されないかは会社に通告される前よりも早く、本人が承知しておりドライです。

反対に再雇用される順番も決まっています。

これは飲食、サービスでも同じなのです。日本など、解雇されたた次の仕事に就くのに苦労をしますが、アメリカではそんなことはありません。

ただ、ムニューシンはあまりにも労働者が楽観すぎるので30パーに行くぞ、と警告をしただけの話だと思います。30パーというのは会社がつぶれたわけでもないのにあまりにも悲観すぎるシナリオです。

しかし、ネット通販などは好調であり、対面で接客するサービス業は壊滅的なのでしょうが、ネット環境の販売は好調なのでISMのサービス業がそれほど悪くならなかった原因になると思います。

つまり対人のサービス業は解雇や大不況なのですが、小売事態はあんがいしっかりなんだろうな、という想像がつきます。

こう考えていくと雇用、雇用とかみな叫んでいますが、予想の範囲内であり、極度に悲観する必要もないかね、と思うのです。

 

株価はどうなのか

実は朝、計算をしたのですが、

1-3月期の株価の下落
アメリカ:4パーセント
日本:8パーセント です。

どういう計算をしているのか、と怒られそうですが、こんなもなのです。

つまりGDPの10パーセント下落、ゴールドマンサックスは4-6月期に36パーセント下落するとほざいていますが、今の状態もわからないのに4-6月期がわかるなんてあいつら反対の意味においてものすごい天才だよね、と言っておきます。

この数字は株価からの計算ですから、日米ともに企業売上は10-15パーセント程度しかありませんから、個人消費の冷え込みがすごいので、多少は色がつくでしょう。

アメリカは、給付をするので、落ち込まないだろうね、と思うのです。

反対に中国の個人消費が減退しているといっていますが、中国はGDPに対する個人消費が40パ―程度しかありませんから、大した影響はありません。

こうやって、考えていくと悪いことは悪いけど、最悪のシナリオは出てきていない、と私は考えています。

テレビで芸術家が、フリーランスが、と大騒ぎしている雰囲気に流されてはいけないね、と思うのです。