おはようございます。

なぜ、このように動くのか? を考えることは投資家にとって必須で考えなくてはいけないことです。

私もない頭で懸命に考えているのですが、まったく理解ができない動きになっています。今回は、その解説をしていきたいと思います。

 

現在の相場を動かす基本的な考え

このコロナウィルス騒動によって、各国政府はその経済対策を財政出動にて行っています。もちろん、中央銀行はG20でも合意をされたように無制限の緩和を行うことを約束しています。

要するに、世界中で「お金がばらまかれている」というのが通常の投資家の考えになります。

つまり、お金は無限に発行され(中央銀行は無制限の緩和を約束している)ているのですから、お金の価値は現物資産(株式、不動産、金などの実物資産)と比較して安くなっている、ということです。

この意味がなかなか理解できない方は多いと思いますが、慣れの問題です。投資をやっていく上では必須の考え方ですのでマスターをするべきです。

つまりキャッシュと株や不動産、金などの不等式は

現金<株式、不動産金

という価値関係なのです。

みなさんが1万円で買えるものはきょうも明日もたぶん変わらないと思うのですが、その感覚は間違いで、お金の価値は為替レートが毎日変化するように、変わっているのです。

そのお金の価値が下がれば、そのお金で買える商品の値段は相対的に上昇するという考え方です。

お金の価値が下がっているのでしたら、普通の人は、お金の価値はお金がばらまかれ、需給の緩和から価値が下がるのでできるだけ早く現金を処分、すなわち、買い物をしようとするのです。

ところがお金もちは、処分できない現金がありますので、その余剰資金を株式や不動産、金に投資をするのです。

だから、これらの商品、株価指数、金、J-REITなどに投資をするのです。

だから、今、株価がすっ飛んでいる、それだけの話なのです。

 

今の状況の解説

もう世界各国、みんなでお金をばらまいている、という状態です。昔、ビートたけしさんが「みんなで赤信号渡れば怖くない」という秀逸なギャグが一世を風靡しましたが、その状態です。

赤信号をみんなで渡れば、車は横断歩道を通過できない訳で、カネばらまいていたら受け取らない人はいない、ということです。

じゃ、そのお金の価値はどうなっているのか、という話になってくるのです。

お金の価値は供給過剰なのですから、下がりますよね? 当たり前の話ですよね。

だったら、それを基軸通貨であるドルの価値でみてみましょう。この辺までくると相当難しくなってきますので覚悟してください。

その価値を図るのには、ドルインデックスとかいうアホたれが世間には大勢います、しかもそういう連中はプロと呼ばれる大バカ者です。

ドルインデックスやドル円レートなどは相対値であり、何かと比較した数字であり絶対値ではありません。絶対値とはそのものの価値を表現した数字です。

ドル円というのはアメリカドルと比較した日本円の価値のことであり、比較対象があって初めて成立する数字なのです。これを相対値といいます。

日本円の価値はドルに対しての価値であり、そのほかのユーロやポンドなどの価値を表現したものではありません。ドルに対してだけしか表現したものではありません。

絶対値は、そのものの価格を表現したもので、株価や金価格、不動産価格はどの国に行っても同じ価格になるものを絶対値というのです。

この相対値と絶対値の違いがわからない人はいくら数字に強いなんて言っても、なーんもわかっていない人なのです。

しかし、実際にその相対値と絶対値がわかっていない人が数字のプロとか言っているので笑ってしまうのです。

つまりドルの価値は下がるのが当然のことなのですが、アメリカの実効為替レートをみてください。

供給は過去最高になるのに、値段は過去最高です。

おかしいでしょ(笑)。供給がいっぱいあって、需要がなければ、値段は下がって当然なのに、値段は過去25年で最高なのです。

つまりお金をばらまいたら、お金の価値が下がり、相対的に株価や金、不動産が上昇するというのは一見、正しいように見えますが、実際はお金の価値は下がっていないのです。

じゃ、お金の価値が下がっていくのだから、今、株を買う、と言っている連中の間違いはどこにあるのか? を考えるのです。

大量供給のドルだからドルは下がると言っているのですが、ドルは実際下がっていない、というだけの話なのです。

つまり供給を上回る、ドル需要があるから、ドルの値段が下がっていないだけの話なのです。

ゆえにドルの価値が下がるから株価が上昇する、なんてみなさん信じていますがウソもウソ、なーんもわかっていないおバカさんたちが偉そうにわたしら投資家を騙しにかかるんじゃない、アホ、と私は言いたくなるのです。

だから、この間、日銀が中小企業向けの融資制度を緊急金融政策決定会合まで開いて、決定したのですよね。

つまり、大量にドルや円を供給しているけど、まだ需要に間に合っていないのです。

だから円の実効為替レートはみせてはいませんが、円も上昇しているのですが、現金の価値が上昇しているのです。

要するに、ドルや円の価値が下がっているから株価が上昇する、というのは真っ赤なウソなのに、それを専門家と称するおバカさんたちは、それが正しいとして、株の買いを推奨しているのです。

つまり、こういうのを「バブル」というのであって、きちんと通貨の価値が下落しているのを確認してから買えば、放置プレーで楽々儲けることができるのです。

しかし、この状態であっても現状認識を間違えているのですから、どこかで儲けたお金を「すっ飛ばす」ということは私にはわかっているので株価は上昇するとわかっていても買わないのです。

どこかで落ちるから、そこをねらって売るか、安値を待って買うかの方が賢い選択だと思っているだけの話なのです。

今の株価、についていく必要は全くないのです。

ドル円も同じですが、こちらは案外冷静です。

きのう第二次補正が閣議決定をしました。安倍さんの言うとおり、世界と比較して、最大規模の予算執行であり、これを受ければ日本円の大量発行は明らかなのに円安にならないでしょ(笑)。

日経平均にしても、アメリカ株よりもあがるはずなのに、アメリカ株のほうが勢いよく上昇しているだけです。

トランプじゃないですけど、今の株価は「フェイクだ!」ということなのです。

ゆえにどこかで崩落するのが必然であり、十分にだまされた投資家が買ったあとにファンドが売る隙を与えず、売ってくるはずです。

つまり気が付いたときには買い値以下になっているだろうね、

ということです。そんな危険な相場を買うつもりもないし、みなさんに推奨をして恨みなんか買いたくねーよ、というのが本音です。

本来、きのうの二次補正の発表では円安にすっとぶところが、まったく反応しないのは為替のトレーダーは冷静に反応をしている証拠です。

でも、アメリカ株のほうが高いのですから、円高になるはずなのに、ならないでしょう。もう、めちゃくちゃな相場地合いになっているのです。

こんなときに一生懸命やっても無駄なのです。

「果報は寝て待て」のように、私は必ず下がると思っていますが、こういう書き方をすると勘違いする方が多いと思うので、たぶん、下がると思っていますので、どこで売ろうか、ベアファンドやプットオプション、先物を含めて考えているだけの話なのです。

通貨の供給が増えたら、金やビットコインも急騰をするはずです。

通貨の供給が増えたのですので、金が最高値近辺なのは当然ですが、ビットコインは、ちっとも上昇しないでしょ。

これはビットコインに市場機能がないことを自ら証明しているようなもので、誰も信用していないからこんなことになるのです。何れ、消えるでしょう。

債券にしても、政府にこれだけの債務が増えれば、価格は下がるでしょう。でも、現実として価格は下がらないでしょう。

中央銀行が買いオペで支え、コロナでマーケットから資金を引いた投資家が買っているから下がらないのです。

債券高の株高なんてありえない状況が起こっているのです。

はっきりいえば、今のマーケットは無茶苦茶な状態です。ですから新興国が盛り上がっているのです。

先進国よりも新興国の方がロジック通り動くので人気が高いだけの話で、先進国が暴落すれば一緒に、ミニバブルなのですから、先進国以上に下がるだろうね、と思っています。

こういう理屈がわかっていると、真面目に今は相場をやる時期じゃないよ、ということがわかります。

いくら儲けても、その利益をすっ飛ばされる可能性のほうが高いのですから、やらないほうが賢明、短期でちょぼちょぼ稼いだ方がましなのです。