おはようございます。

朝から、FRBの決定に関して解説している方々がたくさんいらっしゃいますが、ほとんど何言っているの?という内容の人がほとんどです。

まだ詳細までは把握をしていませんが、とりあえずの解説を行いたいと思います。

物価目標を2パーセント超に?

パウエルFRB議長は今後の物価見通しとして、2パーセント超を目標とする、と言明をしています。

私から言わせれば、お笑いであり、2パーセント目標を超にするのは仕方なくするのであり、前向きな政策変更とは言えません。

理由は、私はこのコロナで緊急利下げなどのさまざまな金融緩和でずっと言い続けましたが、緩和量がでかすぎる、やりすぎだ、とずっと言い続けたことです。

つまり、金融緩和をやり過ぎた場合、インフレが起こると言っていたのです。現在、FRBで15パーセント以上の緩和をやり過ぎており、BOJで7パーセント程度の金融緩和をやり過ぎています。

この計算はあくまでも私の計算であり、詳細に計算をすればまた違う数字になると思いますが、誰もが計算してわかるのは「やりすぎ」ということです。

では、この結果、物価は半年から1年後にはおそらく2パーセントを超えてくるでしょう。

このままの緩和量を続ければその実現をすることでしょう。だからFRBは一方で何かあれば断固たる処置を取る、と言いながらも緩和量は減らしているのです。

FRBバランスシート

一方で、金利はゼロ金利のまま、と言っている訳です。

こうなると実質金利がゼロ、名目金利は2パーセント超になりますので、実質の物価はどんどん安くなるという構図で、景気はよくなるということです。

結果として消費が喚起され、結果として株価は上昇するという理屈です。だから株価が続伸をしたという結果です。

そして、今後の政策の変更は労働市場の最大偏差によって変更をする、と言っています。具体的には労働市場の変化は何をみるのかはよくわかりませんが、失業率や失業保険申請者数などの平時との乖離を参考に決定をするという意味なのでしょう。この辺はもう少し、みてみないとわかりません。

問題点

ここで、みなさんの一番の関心のある現在のマーケットについて、いつもの①ドル②金利③GDPでみてみましょう。

① ドル

ドルインデックス1時間足

② 金利

10年国債利回り 日足

ドルも金利も株価にはネガティブな方向に進んでいます。ドル高、金利高で株価が続伸ね、ちゃんちゃらおかしいという話です。

また③のGDPについても、目先はフィラデルフィアや失業保険申請者数の数字をみれば明らかですがマイナスの方向に進んでいます。

しかし、長期的には金利が上昇すればGDPに対してプラス要因です。

今のマーケットは長期的な展望で買っている訳ですが、短期的には物価や金利が上昇するのはマイナスの要因にしかなりません。おまけにドル高なのに株価は上昇、って笑うほかないような状態です。

もっともよくみている人はナスダックが下がり、ダウが上昇なのですから、実質、株価は下がっていると判断をすることでしょう。

一番の問題は、物価をFRBのいうようにコントロールできるのか、ということです。できっこねーよ、というのが私の結論であり、だからわからないように、わからないようにFRBは金融緩和の量を減らしているのです。

実際に金融緩和をやり過ぎている15パーセント程度の緩和と同等のインフレが将来、起こってもちっとも起こっても不思議ではないような状態にあるということです。

その場合、実質金利をゼロにして、名目金利がマイナス15だから景気はよくなるという論法なのでしょうが、マイナス金利の米国債を誰が買うのか、という問題で、早晩、ゼロ金利をイエレンのときのような前向きな解除ではなく、後ろ向きな解除をせざるを得なくなってくるでしょう、というのが現時点での私の読みです。

ただ、フォローすればパウエルはイエレン並みによくやっていると思いますし、優秀だと思います。

私が上から目線で言うのも変な話ですが。ただ、最悪なのはクロダでしょう。こいつに任せておけば、日本はふたたびデフレになるでしょうね。

この問題はマイナス金利に根源の問題があるのですが、この諸悪の根源をクロダは良いことだと本気で信じていることです。再び、デフレになる可能性が大きいと思います。

目先のマーケットは、買いなんかでは理論的にはありません。ただ、世間の雰囲気というかマーケットのセンチメントが楽観に支配されることです。

でも、よく考えてください。上昇のほとんどの理由がドル安だったのが、じわじわドル高が進行をしているのです。これに楽観論を支配するマーケットが耐えられるか? というだけの問題なのです。