おはようございます。

きのうずっとツイッターで現状のマーケットを解説していました。これを機にツイッターにて角野實を検索してみてください。気が向かないと何もしませんが(笑)。

リスク回避の円高、という言葉をみなさん使いたがりますが、今までこのコラムでは株安になれば今回は円安だよ、といった通りの展開です。

本日は、きのうの株価下落について、この下げは永続するのか、いなかという話をしてまいりたいと思います。

■きのうの動き

きっかけはツイッターでも言いましたが、以下の記事です。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-01-27/QNL60ZDWLU6901 ブルームバーグ

このオランダ中銀総裁は間抜けか、よほどの危機に瀕しているのかのどちらかであろうな、と思います。現時点で可能性は後者になります。東欧、北欧各国の株価をみてみましたが、主要国のドイツと比較をすればやはり下落がひどい状況です。

ユーロはご存じのようにイギリスが離脱したことによってダメージを受けています。株価は高くても日本のように経済はフェイクの可能性の方が高く、それにユーロ高が拍車をかけている、という状況は想像に難くはありません。

では、この発言が及ぼした影響を考えてみましょう。

■私が考える国際合意

上記は日米欧の実行為替レートになりますが、去年2月のコロナショックを受けて、米ドルは暴落、そして日欧は急騰をしています。

この意味は、自国で債券を売りさばくことのできる日欧は通貨が高くてもその発行は可能ですが、アメリカは債務国であり通貨が従前のように高くては、売れません。だったらドル安にして米国のファイナンスをしやすくしただけの話です。

これが国際協調になったのです。

つまりドル安は国際的な取り組みの結果起こったことで、危機の度に米国のファイナンスは止まる可能性がありますので各国が協調をしてドル安にさせた、これは取り組みとしては当然のことですし、また、こういう協調体制は必ず存在するはずだ、と考えています。

去年11月の大統領選挙や経済対策のドタバタはドル安に拍車をかけただけの話です。

ここにイエレンが先週、財務長官指名公聴会にて弱いドルは望まない、と発言したのです。この意味は国際協調をそろそろやめるよ、という意味です。

この結果、ドル安を背景にファンドは株式や不動産、金、仮想通貨などを買っていたのですが、ドル安の根拠がなくなったので資金を新規に投入することができなくなったのです。かといって、ファンドが上記の市場から資金を引き揚げる根拠もなかったので新値を更新しながらも横ばいの商況だったのです。

そこにオランダ中銀総裁が、ユーロ高には我慢ならない、といえば、ファンドは一斉に資金を引き揚げる、当たり前の話ですよね。ゆえにオランダ中銀総裁は間抜け、と私は失礼ながら言うのです。これがきのうの結果です。

そして為替の方は、きのうロイターで執筆している有名な為替アナリストのコラムを揚げ玉にしましたが、彼らは結局、何もわかっていないことがわかりました。トリプルブルーになると円高とか、はっきりいえば、トリプルブルー(民主党がアメリカの行政、立法を支配すること)になれば円高なんて飛躍した意見を堂々と言う時点で何もわかっていないことを証明したようなものです。

為替相場というのは、何度も言うようにドル÷円によって決定しており、去年3月からドル安ユーロ高が反転すれば、ドル高ユーロ安になるのは当然で、ドル安が反転すればドル高円安になるだけの話です。

それに金利を加えて分析すれば円安になるのは自明のことなのです。リスク回避じゃなかったのか?と言いたくなります。

リスク回避の円高など存在しないのに、有名なアナリストやメディアは自分たちが訳がわからないとこの言葉を多用します。彼らは結局、何も為替相場のことがわかっていないのに、偉そうにみなさんに解説をしているのです。たぶん、この円安だ、と言い張っていたアナリストは存在しないでしょう。そんな人、見たことも聞いたこともありません。

■なぜ、急落がこの変であるのかわかったのか

きのうも、ツイッターにて記しましたが、リーマンショック後に頻発したAIの大量発注によるフラッシュクラッシュ、一瞬で急落するような商況のことですが、これが起こる理屈がなんとなく理解できたのです。

フラッシュクラッシュで有名なものは南アランドになりますが、夜中に大急落し、ほとんどの日本人投資家がストップロスで大損をした事件。当時、私はこれをフランスのソシエテの損切りが原因としましたが、実は違います。

このフラッシュクラッシュが起こるべくして起こったのです。

今回の急落も同様で、今の1月の中旬から3月までいつ、フラッシュクラッシュが起こっても仕方がないような状況です。同様に、今年の8月近辺は、フラッシュクラッシュではなくフラッシュ暴騰?(笑)が起こりやすい環境にあります。その辺になれば解説をしますが、とにかく解明には10年の月日を要しましたので、複雑怪奇な説明になります。

言えることは今の時期は大急落が起こっても全然、不思議じゃない状況だということです。3月が終わるまで。

■今後の展開

上記の説明が、急落の原因だとしたら、まだまだ急落をします。

原因とはドル安からドル高にマーケットが変わったということです。マーケットはドル高になるきっかけを探していたのに、そこに飛んで火にいるオランダ中銀総裁、の発言は不用不用意以外何者でもありません。この発言は彼の人事によっておそらく証明されると思います。あまりにも間抜けな発言をし過ぎです。

発言しなくても、何かがきっかけで、急落をしたはずです。

まだまだ下がるでしょうが、下値のめどはこれから計算します。ただし二番天井には注意をしてください。おそらくあると思います。

本日は米国GDPですが、いつも言っているようにあまりマーケットには関係ありません。下値の計算には必要不可欠なものですけどね(笑)。